第六話 ミリィ、サイズを気にする
「…………んん……」
じんわりとミリィの身体に魔法力をこめていくとミリィが吐息を漏らした。
変なことしたら燃やす、なんて物騒なことを言われているので、慎重に妙な方に意識がいかないようにじんわりと魔法力で刺激していく。
本当はリセッタみたいにいろいろ気持ちよくさせて少しは素直にさせたいんだが、コイツは家が名門の魔法使いの家系で潔癖そうだからあまり下手なところは触れない。
とりあえず初回は刺激しないで普通に施術をしていこうと心を無にして魔法をこめていく。
俺はミリィの下半身の方に魔法力を向けた。
ふむ、これがミリィの子宮か。確か卵巣のあたりを刺激すると女性ホルモンが出るはずだ。俺はマッサージを極めるにあたって読んだ医療書を思い出す。
俺はそこにゆっくりと魔法力を注いでいく。
「……ね、ねぇレノルズ……」
俺の魔法力で身体が熱くなったのかピンク色の頬をしながらミリィが言った。
「この美容マッサージってやつで、色んなところ、例えばおっぱ……胸って成長する?」
今ミリィのやつおっぱいって言おうとしたな。
「ああ、刺激して女性ホルモンが分泌されたら胸とかも成長して大きくなると思うぞ」
「ふ、ふーん、そっか……」
俺は読んでいた知識をそのままミリィに伝えた。好奇心に従って女性の器官や機能なんかの医術書を読み込んでおいて正解だった、こんなところで役に立つとは。
俺の言葉にミリィは赤い顔で何か言いたそうにしている。
「もしかして、胸を大きくしたいのか?」
「な、なによ!悪い!?人よりちょぉっとだけ成長が遅いみたいだし、もう少し大きくなった方が見栄えがいいかなって……、思っただけだし!リセッタは大きいのに……」
なにかゴニョゴニョ言ってて後半はよく聞こえなかった。確かにミリィはリセッタと同い年のはずだがそうは見えないくらい発育が遅い。
家が金持ちなので栄養は足りているはずだからそのうち成長してくると思うんだが、年頃だからなにかと気にしてるんだろう。
「だったら胸が大きくなるようなマッサージをしてみるか?」
「え?う、うん……。って、変なところ触ったらダメだからね!」
「触ってないだろ?」
「そうだけど……」
ミリィは不審な目を向けてくるが、今だって服の上から下腹に軽く手を当ててるだけだ。
「心配しなくても触らん。じゃあ鎖骨のあたりに手を当てて胸の方を刺激していくぞ」
疑り深そうなミリィに宣言してから鎖骨付近に俺は手を置いた。
そもそも俺は身体のどこか一部でも触れていたら頭の先から足の爪先までどこでも魔法力で体中を探れるんだが、近いにこしたことはない。
「う、うん」
なんだか不安そうな複雑な顔でミリィは俺の手を見る。
胸を大きくしたいなら乳腺と胸の筋肉への刺激が一番いいだろう。俺はミリィの胸の方へ魔法力を伸ばした。
魔法力を込めると同時に横たわったミリィの体を見る。ふむ、これがミリィの胸か。いつもマントを羽織っているからまじまじと見たことはないが、服の上から見ても確かに小さめだな。
しかし、大きい小さいに関わらず機能としては変わらないんだから気にしなくてもいいと思うのだが、年頃としては思うところがあるらしい。
俺も大きい胸は好きだが、こういう小さい胸もそれはそれで好きなんだけどな……なんて言うとミリィに怒られそうだ。
俺はミリィの胸に魔法力をこめてみる。全体的に強すぎない程度に、じっくり。
「……あ、胸が熱くなってきた……」
「刺激してるから少しムズムズすると思うが我慢しろよ」
「ムズムズって……、……つっ!!」
まずは全体的に魔法力で細胞を活発化させてからミリィの胸に広がる乳腺に魔法力を込めるとミリィが声を上げる。
俺の魔法力で敏感になっている所に刺激を与えたから変な感じがするはずだ。
だがこれもミリィの胸を大きくするためだ。俺は魔法力で乳腺やその下の筋肉に刺激しながらも中から魔法の力で柔らかな脂肪部分を揉んでやった。
「あうぅ……、ムズムズして、胸が変……」
「大きくなるためだからな。刺激を与えてるんだ」
「そ、そんな、変なことしないでよ」
「変じゃない、マッサージだ。大体俺は触ってないぞ、魔法力を当ててるだけだ」
「そうだけど……、なんか、中から触られてるみたいで変……、うう……」
「だから触ってないって」
俺の手は鎖骨の下らへんに置いたままだ。
だが俺の魔法力はミリィの小さい胸の中をゆっくり揉んだり刺激したり大忙しだ。
ミリィはそんな俺の施術に真っ赤な顔をして耐えているようだ。
「……ぅう、こ、これ変になるって……」
「うん?ここは……」
「んっ!!!」
ミリィの中のムズムズとした感触がある一点に集まっているのがわかる。二つの胸の先だ。
ふむふむ、この敏感な所も刺激した方が良さそうだな。
俺は魔法力をそこに集中した。
とたんにミリィが声を上げる。
「すまん、痛かったか?」
強い刺激を与えたつもりはないんだが、痛かったんだろうか。
「い、痛いわけじゃないけどぉ……、そこは……」
「悪いがマッサージだからな、少し刺激が強くても我慢してくれ」
「ま、待って……、ぅ!!」
やはりここを刺激するといいみたいだ。俺はミリィの胸の先に与える魔法力を強める。
「って!レノルズ!!………ふっ!!」
ミリィはマッサージで血行が良くなったのか真っ赤な顔になっている。
薄手のローブの上からでもミリィの体がマッサージで反応しているのが分かった。
「よし、効いているみたいだな。ミリィマッサージを続けるぞ」
いつもは生意気な口を利くミリィが俺の下でマッサージの力で翻弄されているのは愉快な感覚だった。
(ふっふっふ、ミリィのやつめ、俺を馬鹿にしてたことを後悔するくらい気持ちよくマッサージをやってやろうか。……って、俺はマッサージ師なんだからこいつの注文にも応えなきゃな)
ミリィの要望は胸を大きくするマッサージだ。
しかし胸だけでなく、ついでに大事な所も刺激して女性ホルモンが分泌されれば要望どおり胸も大きくなるはずだ。
「胸を大きくするためにこっちもちょっと刺激するからな」
俺は胸以外に下半身の方へ魔法力を向ける。
「……ふぁっ!!!」
これまでのマッサージで出来上がっていたミリィは下半身の弱い刺激を受けて身体をビクビク反応させた。