SS28 仲間からのマジな誘い
久々に更新。
別な話も書こうと構想中です。
カリナの誘いを断った、あの日から一週間たった。カリナはあの日の後も、いつもと変わらぬ様子で接してくる。そう、彼女には、彼女を支えてくれる仲間がいる。
「あの後、大変だったんですから・・・」
部活で、すれ違った時、恵子は俺にだけ聞こえる声でぽつりと言った。
「わるい・・・力になってやって・・・・」
恵子は返事をせずに、立ち去っていった。
カリナの誘いを断った時に自覚した。自分の気持ちを。
この感情は同情とか、哀れみとかそう言った類のものではない。そう、確信した。
(「自分のこともよく考えてね。」)
マスターの奥さんが言った通りだ。もっと、早く自分のことを考えれば、カリナにあんな思いをさせずに済んだと思う。
さあ、決着をつける時だ。
部活は休んで、あのショッピングモールへ行こう。
そして・・・・・会うんだ。彼女に。
目の前で行われている帰りのHRは全く聞こえていない。早く、終れ、俺は行くんだ!それしか頭になかった。
「なあ、こういち、ちょっといいかぁ?」
HRが終わり、よし帰り支度だ!って時だった。かずが話しかけてきたのは。
「え、なんだ?おれ、ちょっと急いでんだ」
おれは露骨にいやな顔をしたと思う。
「まあ、そういうなよ・・・・」
かずはいつになく穏やかな口調で、話してきた。
「今日、ちょっと付き合ってほしいんだよ。あ、手間はとらせないからさ・・・・。」
「ごめん・・・どうしても、はずせない用があるんだ・・・・」
「・・・・・そう・・・・か・・・・・」
かずはいつになく真剣な、いや、慎重な感じだ。
「明日じゃだめか?明日なら・・・・」
「だめ!今日!」
気がつくとかずえが俺の背後をとっていた。
「かずえ・・・・」
「今日、あなたに来てほしいの。絶対・・・・」
かずえの力強い眼差しに俺はたじろいだ。
「時間、くれるか?・・・・」
かずとかずえの決意のこもった態度に気をされる。
「・・・・わかった・・・・」
そう、答えるしかなかった。
2人に拉致されるようにして、教室を出る。2人に挟まれ、まるで囚人のようだ。かずもかずえも一言もしゃべらない。無言で昇降口まで行き、靴をは履き替えると・・・・また、2人に挟まれ外へ連れ去られる。
「行先くらい・・・教えてほしいな・・・・」
「・・・・・カラオケ・・・・」
吐き捨てるように、ぼそっとかずえが呟いた。おいおいおいおい・・・カラオケって感じじゃないだろう・・・・。
2人に連れられるまま、バスに乗り、地下鉄駅のある終点まで。
相変わらずの仏頂面の2人。
帰りてー・・・・。
カラオケにつくと、かずえが受付へ。
その間、数は俺の肩にかけた鞄を握っている。俺がすきを見て逃げ出すと思っているのだろう。
「かず」
「ん、なに?」
「あのさ・・・・・・・・・・・・・・・・・いや・・・・・・なんでもない・・・」
そんな警戒するなよ、と言おうとしたが、彼のいつにない迫力に言葉を飲み込んだ。
「301だって。さあ、行こう・・・・」
受付からもどってきたかずえは、にこりともせずに、言った。
主人公の乗り換えるバイク、だいぶ絞られました。




