SS19 痛いトークに、クールな心
暑い・・・熱い・・・。
暑さにやられながら、この話を書いてます。
北海道も、もう、内地と変わらないな・・・
20分くらいで、MD森林公園についた。自転車なら一時間弱だが、さすがバイクは違う。駐車場は、まだまばらに車があるだけだった。駐車場の端の方に、VTRスパーダを停める。ヘルメットをヘルメットホルダーにつけ、グローブはシート下のスペースに入れた。
園内は無駄に広い。指定されたばまではけっこう歩く。水路のような四角い池の脇を歩く。水路状の池の終わりまで黙々と歩いた。カナールの先には、欧州の中世風の建築物が立っている。カナールの先にある庭園を抜けると、その建物、展望ラウンジにたどり着く。駐車場からけっこうあったな。
城壁のような土台の上に立っている2階建ての展望ラウンジ実質3階建てだ。城のような石積みの階段をあがり中に入る。2回へとあがる。大きなガラス窓が並び、その前にはカウンター席が並んでいる。ガラスの向こうには今さっき通ってきたカナールと庭園が広がっている。はるか先には手稲山も望むことができる。思わず目を奪われてしまい、一瞬立ち止まる。
「待ってたわ・・・」
そう不意に声がかかった。
目線をもどすと、彼女が立っていた。
「ごめんなさい・・・急によびだして・・・・」
「いや、いいさ。レイさん」
にやりと笑うレイ。
「ありゃ、ダマされないかぁ~・・・けっこクールに、レナっぽくしてたと思うんだけど・・・」
「いや、わかるよ・・・ぜんぜん違うもん。」
ちょっと呆れ顔でそう言った。
「へー・・・レナが聞いたら喜ぶわね。きっと・・・。」
「で、突然のご招待の要件は?」
「そう、とげとげしくしないの!女子にはとりあえず優しくしておくのが、マナーってもんよ?あ、でも、君の場合はそれぐらいの方がいいかもね。」
「え?」
「心当たりあるでしょ?誰にでも優しくして、距離感縮めて・・・」
ごく・・・。思わず生唾を飲む。
「そうやってさんざん気を持たせておいて、何もしない。チキンだね。」
うっ。痛い所を・・・・。
「い、いや、おれは・・・その・・わかってるから・・・・。」
「なに、チキンってこと?それとも、夕子ちゃんもカリナちゃんも当て馬にしてるってこと?」
ガツ!・・・・いたい。殴られてないが、思いっきり殴られた。気持ちを、心を。
「いや、そんな・・おれはそこまで悪人じゃ・・・」
「じゃあ、無意識にやってんだ・・・。始末が悪いわね・・・」
なんか・・・今日は攻撃的だな。レイ。
「・・・なぁ・・・俺になんか話があんだろう?」
話を変えると、むすっとした顔で俺を睨むレイ。
彼女は、「ふぅー」
とため息、一つついて、席をすすめてきた。
カウンター席に並んで座る。
「ごめんなさい。なんか、あなたを見たら、イライラして・・・」
窓の外を眺めんがら、レイは話した。
「だって、レナに対しては、他の子たちと扱い違うでしょ・・・。それってね・・・」
「う~ん・・・わかんないなぁ・・・相手によってコロコロ態度を変えてないと思うけど・・・」
カウンターに右腕をついて、頬杖をつく。はるか向こうにそびえる手稲山の頂を眺める。
「ま、そうね。夕子さんとカリナちゃんについては、交換日記でしか知らないからね。ただ・・・”レナ”はそう思ってるわ。」
「ああ、知ってる。言われたから。チキンって。」
「あら、そうなの、レナそこは書いてなかったなぁ・・・・」
不満そうに頬を少しふくらませるレイ。
「で、そっちの話はなに?」
「ああ、そうね。」
そう言って、レイは俺の方へ顔を向ける。
「あなたの誤解を解きたくて・・・」
俺も彼女、レイの方を向く。
「誤解?なんの?」
「わたしとママに対する・・・誤解よ・・・」
そう話すレイの顔は、うすら寒いほど冷たい目をして、こちらを見ていた。
核心をつくのは、いつだって女だ。
そう思いませんか?
男はいつまでもお子ちゃまなんだよ。
昔に自分にそう言ってあげたいなぁ~。




