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2-4

無事剣術大会を終え、通常の授業。


いろんな教科があるが、

やはり魔法は試験のウエイトが高い。


セシリアは魔力は多い、

逆に多すぎて、上手くコントロールしきれてないみたいなのだ。

ここはお助け令嬢の出番ね!


元々知識はたっぷりだし。


そうして、放課後、

魔法理論について、私がセシリアに教える日々た続いた。


魔法理論はいわば、言葉でいえば文法。

文法を知らなくても、言葉は話せる。

魔法理論を知らなくても、魔法は使えるが、

やはり、仕組みを理解していると、

魔法を組み立てやすい。


「少しよろしいかしら」


自習室で、いつも通りセシリアと勉強をしていると、

ウエイブのかかった青い髪の令嬢と、

ショートボブの黄色い髪の令嬢が話しかけてきた。


「ええ、何かしら?」


「私、カレン・フォスター、

 こちらがメアリー・カーライルと申します」


青い髪がカレンさん、黄色い髪がメアリーさんという訳ね。


「魔法理論は授業にもなく、

 興味はあるものの、すこし理解が難しいのです、

 キャサリン嬢は、知識に優れた方、

 ぜひ一緒に教えて頂きたいのですが」


あれ?こんなキャラゲームにいたっけ?


ゲームはあくまで攻略対象との恋愛が中心で、

女性キャラはほとんど出なかった。


さて、どうするべきか。


「セシリア、いかがかしら?」


「私はかまいません」


私は少し考える。


今後、セシリアが王妃となった時、

支えてくれる友人がいると大きいわね。


私には、この学園には通ってないけど、

シャーロット・アラバスターという友人がいる。

小説や演劇について語れる大事な友人だ、

うん、そうね、そうゆう存在って大事よね。


「分かったわ、一緒に勉強しましょう」


私は2人を迎え入れて、勉強を続ける。


それから数週間。


「メアリーさん、凄い上達ね」


火魔法を使うメアリーさんは、

火力こそないものの、高温の炎を出す事ができる、

その調整が格段に上手くなっているのだ。


「キャサリンさんの指導があってこそですわ、

 私も正直ここまでできるとは思っていませんでした」


自分の能力に驚いているメアリーさんを、

微笑ましく見る。


「メアリーさんの努力があってこそよ」


その時、メアリーさんが、

私の前に膝まずいた。


「私、メアリー・カーライルは、

 キャサリン・セーラム様に忠誠を誓います」


いきなりの事にえええ~となる。

同じ伯爵家なのに、さんづけから、様に変更になっている。


「やめてください、メアリーさん、

 あくまで私達は友人ですわ」


「ええ、友人である事には変わりません、

 しかし、キャサリン様を生涯の主と決めた事を、

 知って頂きたかったのです」


「そ・・・そう」


むしろその忠誠はセシリアに向けて欲しかったのだけど。


そのセシリアは・・・


むむむ・・・と、険しい顔をして、

手をかざすセシリアを見る。


どうやら、セシリアには理論は向いてないらしく、

魔力を無駄に使ってしまう所は、

いまいち改善されていない。


ううう・・・お助け令嬢なのに申し訳ない・・・・・


いきなりパロメータ―が上がるゲームではなく、

徐々にパロメータ―が上がるゲームなので、

ゲーム補正がかかっているのかもしれないがこれは誤算だ。


とはいえ、セシリアに、

私がゲームが始まる前、お風呂の水の上げ下げをしたような、

きつい訓練を課す訳にはいかない。


誰もが音ゲーでSSSを極める訳ではないのだ。


むしろ、一部の変わった人のする事だろう。


それを自覚しているだけにむむむ・・・となる。


ぎりぎり王子を落とせるだけのパロメータ―はある、

今はこれで満足すべきなのかしら?


そんな簡単なゲームじゃないのねと、

溜息をついたのだった。

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