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サンドボックス ガーデン  作者: さんまぐ
第1章 南の「時のタマゴ」
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一時休戦。

一瞬だった。

たまたま盾に当たったと言える状況で救われたが、あの高速イノシシを受け止めたフィルさんが簡単に殴り飛ばされた。

その衝撃でフィルさんが村の入り口から遠ざかってしまった。


「フィル!!」

「大丈夫、お爺ちゃんは早く村に入って!!」


今、僕たちの位置関係は目の前に四の村がある。そしてガミガミ爺さんはあと少しで村に入れる。ジチさんを抱いたカムカは村に入ったところだ。

村と僕の間に亡霊騎士が居て、亡霊騎士は僕から見て右側に飛ばされたフィルさんを睨みつけている。


フィルさんにダメージは無さそうだ、何とか奴の気を引いてフィルさんを村に逃がさねばならない。

やってみるか…

僕は「兵士の剣」を抜き亡霊騎士を見る。


「小僧、やめろ!!」

ガミガミ爺さんの声が聞こえる。

だが、やめて何になる?フィルさんを助けないといけない。


僕は一気に勝負に出る。


「【アーティファクト】!」


だが、僕の剣は当たらなかった。

次の瞬間には亡霊騎士はその場に居なかった。

視野の狭い全身鎧で、しかもフィルさんを睨みつけていた状況で僕の攻撃に対応できるなんて想像していなかった。


「危ない!!」

フィルさんの声がした。

次の瞬間、僕の身体は殴り飛ばされた。


運よくと言うかフィルさんの居る方に飛ばされた僕はフィルさんに受け止めて貰えた。

かなりの激痛が右肩に走る。

折れてはいないだろうが、あの鎧で殴られるのは痛い。


これで2人とも村の入り口から遠ざかってしまった。


「キヨロス!合わせろ!!」

そう言うとカムカが飛び出してきた。

背後からの不意打ちだ。これは亡霊騎士でも対応できないだろう。

仮に振り向いて対応できたとしても僕が後ろから斬りかかる。


「アーティフ…ぐあっ!?」

「くっ!?」


背後からのカムカの不意打ちも、僕の攻撃にも亡霊騎士は対応をして見せた。

カムカに至っては飛びかかっていた所を蹴り飛ばされたせいで四の村の入り口まで吹き飛ばされていた。


これは正直まずい。

朝一番に跳んで、亡霊騎士に出会わないようにするしかないか?

いや、ダメだ。そもそも四の村に来た理由が亡霊騎士の排除だった場合に今のままだとどうすることもできない。


すると、亡霊騎士が僕たちの方に左腕を構えた。

何をするんだ?

「【アーティファクト】」


そう言うと左腕についている穴から光の玉が物凄い速さで吐き出された。


「【アーティファクト】!!」

フィルさんがいち早く反応をしてくれて攻撃は防げた。


だが、なんだ今の攻撃は?どういうアーティファクトの力なんだ?

僕は未知の力の前に本格的に勝ち目がない事を痛感してしまった。


「小僧、フィル!待たせたな!!」

ガミガミ爺さんが村の入り口から僕に声をかける。

ガミガミ爺さんの手には見たことのない筒がある。


「【アーティファクト】!」

ガミガミ爺さんがそう言うと筒から、今さっき亡霊騎士が放ったモノと同じものが飛び出してきて亡霊騎士に迫る。

あの速さにはかわすことが出来ないのか、亡霊騎士が防御態勢を取る。

「【アーティファクト】」


そう言うと、左の腕に赤色の光の盾が発生してガミガミ爺さんの攻撃を防いでしまった。


「姉ちゃん!!」

「わかってるわよ!【アーティファクト】!!」


今度はジチさんがガミガミ爺さんと同じ筒を持って、空に向かって光の玉を放つ、空に向かった光の玉は雲を打ち抜き、僕や亡霊騎士の居るところに光が射しこんだ。


「小僧、剣をしまえ!!」


僕は慌てて剣をしまう。

そうすると亡霊騎士は最初に見た時のように俯いて動きを止めた。

額の制御球は赤色から緑色に変わっていた。


今のうちだと言うガミガミ爺さんに促され、僕とフィルさんは肩を貸しあって四の村にたどり着いた。




四の村にようやく着いた。

亡霊騎士は陽の光を浴びてうごかなくなっている。


「ああやって待機状態になって休息を取っていやがるんだ」

本当にガミガミ爺さんは亡霊騎士について詳しい。

それに先程ジチさんと使った筒型のアーティファクトは一体何なのだ?

亡霊騎士も使っていた…


「どうやらうまく行ったようだね」

「おう、助かったぜ」

奥から1人の老人が現れてガミガミ爺さんにそう話しかけた。


「こっちこそ助かったよ。返すね」

そういうと、老人はガミガミ爺さんに「混沌の槌」を渡していた。


「おっ!フィルちゃんかい?」

「ペックお爺さん、お久しぶりです」


「随分と綺麗になって、今は…19…20歳かい?」

「はい」


「そうだ、こっちが今俺たちと旅をしているキヨロス、この姉ちゃんはジチ、この筋肉男はカムカだ」

僕たちは老人に会釈をする。


「コイツは俺の友達でペックだ」

ペックと呼ばれた老人は僕たちに「よろしくね」と挨拶をしてきた。


「それにしても災難だったね、まさか村の入り口辺りで奴に出くわすなんて…

さ、今はとりあえずウチに来てよ。詳しい話はそれからしよう」

僕達はペック爺さんの家に向かった。

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