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サンドボックス ガーデン  作者: さんまぐ
第1章 南の「時のタマゴ」
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温泉でのご飯。

こうして僕達はお風呂に入った。

昨日みたいにのぼせてしまわないように気をつけながらお風呂に浸かる。

トキタマは自分で器用に身体を洗っている。


「小僧、コイツはずっと小鳥なのかな?」

ガミガミ爺さんがあまり気にしていなかった事を聞いてきた。


「確かに…どうなんですかね?

でも鷹とか鷲みたいに大きくなっても困るからこのままが良いですね」

「鷹や鷲ならまだいいぜ?虹色カラスみたいに大きくなられたらシャレにならねえな」


虹色カラスは御免だ…

虹色カラスは、大きさはかなり大型で翼を広げると僕の身長くらいになる。

肉食で羊やヤギくらいなら平気で連れ去ってしまう。

そして最大の問題点は特筆して美味しくないという事。


普通の肉と形容するのがピッタリなのだ、それなのに肉は光に反射して虹色に光る。

それも煮たり焼いたりすると余計に虹色が際立つので視覚的に美味しくないのだ。


トキタマがそんな虹色カラスの大きさになるのはやはり御免だ。


「お父さん、跳びましょー」と巨大なトキタマが言う所を想像して身震いしてしまう。


「それはやだな…」

「じゃあなりませーん」

僕の言葉にトキタマが反応する。


え?言わなかったらなれたの?

すごく怖い。


所々でどういう風に成長をするのかを聞くようにしようと思った。


風呂から出ると3人は帰ってきていて、ジチさん主導で料理が始まっていた。


カムカは暗い顔でこちらを見てくる。

何があったと言うのだろう?

また変な事を言ってジチさん達に怒られたのかな?


「どうしたのカムカ?」

「あ…いや…なんでもねえ」


「顔が暗いよ?」

「本当、なんでもねえんだ」


パコン!

「イテッ」

ジチさんがカムカの頭を薪で軽く叩いた。


「全く、いつまでいじけてんだい。風呂を最後にさせて、薪に火を点けるのにアーティファクトを使わせたからって、イジイジする事は無いだろ?」


成る程、いいように使われたと思っていて不貞腐れているのか、そこに年下の僕が先に入浴をしたのが気に食わないと…


「ちゃんとご飯は待っていてあげるから安心して入っておいで、ゆっくり入っても平気だからね」

「ご飯になりそうだったら僕が呼びに行くよ」


「へへへ、そうか?悪いな」

そう言ってカムカは風呂に行った。


「キヨロスくん、お姉さんのお願い聞いてくれるかい?」

「はい。何ですか?」


「今日はここで野宿でしょ?だから焚き木拾いと見回りをお願いしたいのよね」

「いいですよ」


「トキタマくんも連れて行ってあげなよ。なるべくムラサキさんと離した方がいいんじゃないかな?」

「えー、ババアがどっか行けば良いんです」


「フィルは料理中だからムラサキさんも一緒でしょ?

それにトキタマくんなら空から色々と見れるから安心だしさ」


「ほら、トキタマ。行こう」

「はーい」


焚き木は僕とカムカが居れば生乾きでもなんとかなる。

木や土を見たが、別に熊の足跡や爪痕なんかも無かった。

カムカが何処まで走ったかわからなかったが聞いておけば良かった。


「トキタマ、空から見た感じは?」

「別に大丈夫ですー。お父さんはこれからもあの人達と度をするんですか?」


「どうして?」

「一緒に跳ぶためにもお父さんはもっとたくさん跳んで僕を成長させないと行けないからです」

トキタマはニコニコしながら聞いてきた。


確かにリーンを連れている以上、ジチさんにフィルさんとガミガミ爺さん、それとカムカ。

全部で5人と跳ぶのは無理だ、


「それって何回飛べば出来るようになるの?」

「たくさんですー」


簡単に言ってくれるなあ…


ある程度見回りをした僕は薄暗くなってきたので温泉に戻る。


「おう、お帰り!」

僕に気がついたカムカが最初に声をかけてくれた。

「ただいま」

しっかりとご飯が出来ていたがガミガミ爺さんは寝ていた。


「お爺ちゃん?

本当は昨日徹夜で鎧を仕上げていたから寝てないの」


「え?」


「余程キヨロスくんの事を気に入ったのか完璧な仕事をするって張り切っていたから朝までやっていたみたい…」


それは悪いことをした。

有り難いけど、そこまでして貰っても僕には返せるものは何も無い。


「じゃあ、もう少し寝かせてあげようか?」


「ううん。これ以上寝て夜中に目が冴えちゃうのも可哀想だから起こすわ」


そう言ってフィルさんがガミガミ爺さんを起こす。


「さ、今日のメニューはイノシシのステーキ、フィルが採った野菜やキノコで作ったスープとサラダ。後はパンだよ!ステーキのソースはこれもフィルが採った野菜でお姉さんが作ったよ」


そう言って並べられたご飯を見てみた。

ステーキ肉がかなり多い。


「こんなに焼いて誰が食べるの?」

「俺だ!肉は筋肉になる!野菜も筋肉になる!男は筋肉だぜ!!」

カムカはさっきの暗い顔がウソのように元気だ。

余程お風呂が気持ちよかったのだろう。


ガミガミ爺さんも起きたのでご飯にする事にした。


いつも通りの美味しさでホッとしてしまう。

だが、内心はあまり進展のない今の状態がもどかしかったりする。

明日には四の村に入って亡霊騎士を倒してしまいたい。


「それにしてもさあ、フィルと野菜採りに行くと凄く助かるのよ。お姉さんフィル無しでは生きていけないわ」

いきなりジチさんがそんな事を言い始めた。


「私じゃなくて、ムラサキさんでしょ?」

「そうなんだけど、ムラサキさんはフィルのアーティファクトなんだから、やっぱりフィルに感謝よ」


キノコ類や野草を採る時にムラサキさんに聞くと毒の有無を教えてくれるのでかなり助かったらしい。


しばらく食べているとカムカが僕の方を向いて真剣な顔をして僕の名前を呼んだ。

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