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サンドボックス ガーデン  作者: さんまぐ
第1章 南の「時のタマゴ」
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温泉で足止め。

「やはりあの雲は雨雲か…太陽が隠れているかもな…」

ガミガミ爺さんは悔しそうにつぶやく。


「小僧、目的地変更だ。今日は温泉の周辺で一日休む」

温泉の辺りで一晩を過ごす事になった。

幸い雨雲は四の村付近のみでこちら側に来る気配はない。


ジチさんが温泉を見たいと言うので結局温泉まで行く事になり、高速イノシシは一匹を僕が、二匹をカムカが持っている。


「ようやく役立ったな」とガミガミ爺さんが言うと「ウッス!筋肉大活躍です」と返事していた。


温泉は建物の作りは安いが家になっていて安心して入れる物だった。


そのままフィルさんとジチさんは温泉に入る事になった。


「絶対に男どもは覗きに来ない事!」

ジチさんは昨日と大違いな事を言って温泉に入って行った。

カムカが居るからかな?


ガミガミ爺さんは昨日あまり寝ていないそうなので仮眠をとると言って寝てしまったので、僕は夕飯のために一匹の高速イノシシを解体してしまう事にした。


カムカは落ち着かない様子でソワソワしている。


「どうしたの?」

「いや、10年間も女の人から離れてたから、あんな美人が風呂に入るって考えたら居ても立っても居られなくなってよぉ」



「…やめた方がいいよ」

「へ?」


「「混沌の槌」で殴打」

「え?」


「「紫水晶の盾」で殴打」

「お…」


「後はビンタ」

「おい…」


「正座させられてガミガミ爺さんから2回。

フィルさんに3回。

ジチさんに5回」

「え?え?本当か?キヨロス跳んだのか?」


僕は跳んで居ないが、ナックの時と同じ言葉でやり過ごしてみた。

それにしても跳ぶ事が出来るとは言ったけど、言っただけで実際に見せたわけではない。それなのにここまで信用されるとは思わなかった。


効果は絶大だったようで「走りこんで来る」と言ってカムカは走って行ってしまった。


「お父さん、試してあげればいいのにー。それでダメなら跳んであげればいいのにー」


「お風呂を覗くのはダメなんだよ」


「ちぇー」


しばらくするとガミガミ爺さんが目を覚ました。


「あの小童は?」

「お風呂覗かせなかったら走りに行ったよ」


「仕方ねえなあ…」

ガミガミ爺さんは呆れながら笑っている。


しばらくするとジチさん達が風呂から出てきた。


「あれ?カムカさんは…?」

「居なくなっちゃったのかい?」


武士の情けで言わずに「トレーニングだよ」と済まそうとしたが、「風呂が覗けないから走り込みだ」とガミガミ爺さんが言ってしまった。


「本当、仕方のない奴だね。

でもねキヨロスくん、それが若い男の当たり前かも知れないからね。少しは見習いなさいよ。フィルだってキヨロスくんなら許すかも知れないよ。

ちなみにー、お姉さんはいつだってOKよ」


またからかう…

「それはどうも。それよりもイノシシ肉を夕飯に使いますよね?これで良いですか?」


僕も慣れたものでジチさんのからかいは軽く流す。

「あらら…手強くなって。まあこっちはまだまだだけどね」


「え?キヨロスくんが覗きに来るのは、恥ずかしい…でもキヨロスくんがどうしても覗きたいなら…」

フィルさんは顔を赤くしてブツブツと言っている。


「フィルさん、僕は覗かないよ!!」

「え?…そうよね。キヨロスくんはそう言う事しないわよね」


そんな事を話しているとカムカが帰ってきた。

カムカはこそっと僕に「なんで風呂上がりの女の人ってこんなに綺麗なんだ?」と話してきた。

本当に女性に免疫がないんだ。

そのうち女性に騙されそうだな…


「さて、後はお姉さんが代わりましょうかね。キヨロスくんとドフ爺さんはお風呂入っておいで。カムカは私達の護衛ね」


「俺は!?俺も汗かいたから風呂に…」

「お風呂上がりのいい匂いのする私達と食材調達」


「行きます!

是非ともお手伝いさせてください!

ボスさんとフィルさんは俺が筋肉でお守りします!!」

カムカは尻尾があったらブンブンと振っているだろう。

そう思っていたら犬に見えてきた。


「肉や道具はこのままにするの?」

「そんなに遠くまで行かないし、こんな所に人なんて来ないでしょ?三の村からは温泉行くなんて話は聞かなかったし、四の村も雨で遠出出来ないし。

もし出たら、その時は跳んでやり直してよ」


「そうですねー。仕方ないですねー」

トキタマが上機嫌で話に割り込んでくる。


「うおっ!?喋ったよ…。これが、キヨロスのアーティファクトかよ」


「よろしくお願いします。筋肉の人」

「お…おぅ」


「さ、夕飯に向けて行動開始だよ。キヨロスくんはトキタマくんも洗ってあげなよ」


「えー、僕は別に汚くないですよー」


「汚れアーティファクト」

ムラサキさんが顔を出してトキタマに悪態をつく。


「うおっ!?こっちも喋った!?」

カムカはごくごく普通のリアクションをしている。

そうだ、鳥や盾が喋るのは異常なのに慣れてしまっていた。


「別に僕は汚くないです!」

「私は今さっきフィルに洗って貰ったから綺麗です。

あなたは薄汚れたアーティファクトです」


「キーッ!お父さん、お風呂入りましょう!僕をピカピカにしてください」


「う…うん」

「ムラサキも大人気ねえなぁ…。別に喧嘩売る必要ねえだろうに」

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