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サンドボックス ガーデン  作者: さんまぐ
第1章 南の「時のタマゴ」
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皆で昼食を食べる。

僕は誰も居なくなったのでスパートをかけてビッグベアの解体作業を終わらせる。

全ての解体が終わったので作業場の掃除をしてから裏手に回り、おじさんの奥さんに終わったことを伝えた。

おばさんは「うちの子にならない?」と言っていて、このノリがジチさんを喜ばせたのだなと思った。


そのジチさんは家の中でフィルさんと料理をしていて、和気あいあいとした空気感で平和そのものだった。


急いで終わらせたものの、ご飯まではもう少しかかるそうなので僕は待つことになった。

おばさんは出来たらおじさん達が帰ってくるのを待ちたいとのことだったので本格的に手持ち無沙汰になってしまった。


おじさんたちが帰ってきたのは太陽の位置からして昼を少し過ぎたころだった。


毒竜は持ちやすい大きさに切られていたので、死ぬと柔らかくなるのか、内側から切れば簡単に切れるのかもしれない。


「帰ってきたぞ」

ガミガミさんが僕に毒竜の頭を見せながらそう言ってきた。


「おかえりなさい」


「なんだ坊主、もう解体作業は終わっていたのか?」

おじさんがすっかり綺麗になった作業場を見て驚いている。


「まったく、休めと言ったのに…」

ガミガミ爺さんがブツブツと不満を表している。


「ところでフィルはどうした?家で休んでいるのか?」

「ジチさんとおじさんの家で料理を作っていますよ」


「全く、フィルも小僧も休めと言うのに…」

ガミガミ爺さんが更にブツブツと言っている。

ブツブツ爺さんでもいいのかもしれない。


「帰ったぜ」

おじさんがそうおばさんに声をかけた。

おばさんは「丁度いいタイミングだよ」と言うと、大人数だからと外にテーブルと椅子を並べだして、痩せたメガネの人やほかの人たちにも「手伝っておくれ」と声をかけていた。

僕も手伝おうとしたのだが、ガミガミ爺さんに腕を掴まれて睨まれてしまった。


…何もできない時間が辛い。


お昼ご飯は、熊のシチューと熊とイノシシのハンバーグだった。

熊のシチューはフィルさんが作ったものかと思ったが、朝からジチさんとおばさんが作っていたものらしい。

フィルさんの料理は仕込みまでで食べられるのは夜になるので、僕は夜ご飯をガミガミ爺さんの家で食べることになった。


「さあ、お姉さんとおかみさんの力作だよ。食べて食べて!」

ジチさんがせかしてくるので僕はシチューから食べた。

やはりジチさんの料理はおいしい。


「おいしい!」

「でしょう!良かったー」


「本当、美味しいわ」

フィルさんも美味しそうに食べている。


ガミガミ爺さん達は山で疲れたのだろう、ものすごい勢いでご飯を食べている。


「沢山作ったからーって言いたいけど、この勢いは凄いねぇ。お姉さんもびっくりだよ。」

ジチさんは口ではそう言っているけど顔はニヤニヤしている。


「無くならないうちに私も食べようっと」と言って食べたかと思えば、今度はおばさんとお互いの腕を褒めあっている。

本当に親子みたいに見えてきた。


このまま、この三の村がジチさんの探す安住の地になるのなら僕との旅は二日で終わる事になる。

それは少し寂しい気もするが、僕にとっては安心して先に進めるので喜ばしいのだろう。


お昼ご飯を食べた僕はガミガミ爺さんに捕まる前に片づけを手伝う。

後ろから「こらっ!」「くそっ!」と言う声が聞こえてきた。


「あらあら、片付けを手伝ってくれるの?お姉さん嬉しいけど、別に無理しなくていいのよ?疲れているでしょ?」

ジチさんは僕を気遣ってくれるが、僕は動いていたいので手伝う事にした。

フィルさんは僕の代わりにガミガミ爺さんに捕まって休むように説得されている。

目が合った時に「助けて」と聞こえた気がしたが、行けば僕まで捕まるので「ごめん!」と手で謝って片付けに逃げた。


片付けの後、僕はガミガミ爺さんに呼ばれた。

「恩返しの件だけどよ」

ガミガミ爺さんがそう言うとフィルさんが僕の横にやってきた。


「ちょっとごめんね」

そう言うと紐で僕の身体を測りだした。


「何をしてるの?」

「採寸だよ」

そうガミガミ爺さんが言った。


「毒竜の鱗と鉄で、軽量の鎧を作ってやろうと思ってな。戦っている所は見た事ないが剣を見た感じ、細かく動き回って戦っている風に思えたから動きを邪魔しない鎧にしてやる」

「お爺ちゃんにその為の採寸を手伝うように言われたの。後は着替えの上着を貸してくれる?大まかなサイズは服に合わせちゃうから」


2人はそう言うと僕の身体を「次は首だ」「次は肩」と採寸していった。

一晩で作れるのか疑問だったのでガミガミ爺さんに聞くと「俺を誰だと思っていやがる」と怒られてしまった。

一晩で終わらせてくれるのなら鎧はあった方がいいかもしれない。


そう言えば、勝手に僕の泊まる場所が決まっていた。

僕は野宿でも構わなかったのだが、フィルさんが是非うちにと誘ってくれた。


だが、直後にジチさんが「今日はフィルと女の子の話をしながら寝たい」と言ってジチさんがフィルさんの家に止まる事になって僕がおじさんとおばさんの家に泊まる事になった。

おばさんは「そのままうちの子になってしまいなよ」とまた僕を誘っていた。

猟師の親元を離れて他所の家の猟師の家にお世話になるのは変な話だとおじさんがおばさんに言ってくれたが「でも1か月くらいなら手伝いに来ても変じゃないよな!」と肩に手を置いて冗談に聞こえない声で言っていた。


…ガミガミ爺さんの家にしておけば良かった。



僕はガミガミ爺さんに「どうしても暇なら手伝え」と言われたので風呂場についていく事にした。

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