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サンドボックス ガーデン  作者: さんまぐ
第1章 南の「時のタマゴ」
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毒竜との決着。

もう、手慣れたものだ。

小屋の裏手の洞窟跡をツルハシで壊して洞窟に入る。

一番上の出口に行くまでに、腰と杭をロープで巻き付けてつなげる。


今回の狙いは翼と毒の器官だ。

位置と戦い方をもう一度イメージしておく。


僕は出口を塞ぐ壁をつるはしで壊して下を見ると毒竜は眠っていた。

前回は森の中を歩いたのであまり恩恵がなかったが、月明かりが丁度この場所を照らしてくれている。


リーンと月を見たのがもう何日も前に思える。

いま彼女は月を見ているだろうか?

そんな事を思ったが、僕はすぐに気持ちを切り替えて剣を握る。



今回も先手必勝で毒竜に切り込む。


「【アーティファクト】!」


僕の剣が毒竜の背中、狙い通りに左の翼の根元から少し上を切り裂く。

やはりあの時の僕は剣の練習でもしていたのか、無意識でも問題なく毒竜の背中を切り裂ける。深い位置に剣を刺してから杭を差し込んでトンカチで杭を打ち込む。


突然の激痛に毒竜がひるむ。


「火の指輪」で辺りを照らすと、毒竜の血は見えたが未だに紫色の体液は見えない。

月明かりがあるとはいえ、夜の暗がりでは正確な位置を狙うのは難しいか?


そうなればやる事は一つだ。


僕は剣を下に構えてひたすらめった刺しにする。

杭に当たらないように色々な個所を何回も刺す。


いちいち火の指輪で確認をするのも億劫なので僕は途中から剣に火を纏わせて明かり代わりにしている。


しばらくめった刺しにすると剣に紫色の液体が付着していた。

毒の器官を傷つけられたようだ。


僕は一度目的を変えるために左の翼に向かって剣を振るう。


「【アーティファクト】!」

次の瞬間、僕の剣劇で毒竜の左の翼が切断された。


あまりの激痛で毒竜が走ったり身もだえたりと忙しい。


これで飛ばれる事はまずなくなった。

この後は、尻尾の切断と毒竜が本当に毒を出せないかの確認だ。


僕は背中で毒竜が尻尾を振りやすい位置に身を置き、挑発するように背中に何回も剣を突き立てる。


すぐさま毒竜は尻尾で僕を薙ぎ払おうとしてきた。


いける。

今の僕には自分でもよくわからない自信がある。


「【アーティファクト】!」


ドンッ!!


斬れた、アーティファクトの力を使ったとは言え、今まで骨で止まっていたものが一発で斬り飛ばせた。


また、思わぬ激痛に毒竜が暴れる。

本来なら、ロープを切断して安全な場所に退避するのが正解なのだが、毒がどうなったかわからない以上は安易に切り離すことは出来ない。


毒竜が首を回して背中の僕を見てくる。

毒霧の動きになった。


僕は「火の指輪」の用意を始める。


よく見てタイミングを計る。


今だ!僕は火球を毒竜の顔に向けて放つ!!


ガッ!


毒竜の顔に火が付いた。

と言う事は、毒霧を出せなかったと言う事だ。


これで準備が整った。

僕は腰のロープを切っていつでも降りられるように用意を始める。


未だ毒竜の口元で火が燃えている。

やるなら今しかない。

毒竜の首の付け根に剣を突き立てて僕は左の翼の付け根に向かって走る。

少し剣が引っかかるが何とかなる硬さだ。

そのまま尻尾の付け根に向けて走る。


一筆書きのように剣を走らせた僕は左足を斬りつけながら毒竜から降りた。



満身創痍

そう形容するのが適切なくらい毒竜は弱っている。


後一撃、多分そんなところだろう。

僕は今毒竜と向かい合っている。


剣をもう一度構えて集中する。

この一撃で終わらせる。


「【アーティファクト】!」

僕は毒竜の胸に向かって剣を振り下ろす。


しっかりと胸に剣が刺さる。


そのまま僕は思い切り剣を振り抜いた。


毒竜は想像を絶する断末魔を上げて動かなくなった。


一瞬ののち背中の切り口から噴水のように紫色の液体が噴き出てくる。

これが先ほど話に出た最後の行動だったのだろう。

だが、その器官は破壊させてもらった。

いくらそこに力をためてもたまるモノではなく全てその場で噴き出てくる。


僕は念のために出たばかりの紫色の液体で出来た水たまりに向けて火球を投げつける。

万一毒霧になられたり、この場所の毒まみれが悪化しても困る。


しばらくしたが、毒竜はピクリとも動かない。

立ったまま絶命していた。


僕はようやく納得のいく形で毒竜を倒すことが出来た。

死骸に関しては明日以降ガミガミ爺さんに相談をするとして今は山小屋に帰ろう。


今回は洞窟で帰る事にした。

暗い山道を下りるのはちょっとだけ怖い。

ここで怪我をしても勿体ないし…と自分に言い訳をしてしまう。

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