実戦で実験。
「もう容赦しねぇ」
男どもの1人が未だにそんな事を言っている。
とりあえず試したい事も出来たのでサッサと3人は殺してしまおう。
僕は剣を抜く。
「コイツ、剣も使うのか?」
「安心しろ、アーティファクトは指輪だ、剣は俺たちと同じ既製品だ!」
残念ながら…そうでもないんだな!
「【アーティファクト】!」
一閃と言うのだろう。
あっという間に男の1人を切り捨てた。
「二個持ち!?なんだそりゃ!」
「兄貴ーっ!」
「うわぁぁぁっ!」
男どもが口々に叫んだりしている。
僕はその間にもう1人も切り捨てた。
実は連続でアーティファクトを使えないものかを確認したのだが、発動と発動の間には時間がかかるようでまだ発動しない。
もう少し親切にわかると助かるのだが、わからない以上は実戦で感覚を養うしかない。
ようやく再度の発動が可能になったので3人目を切り捨てた。
これからがテストだ。
前に村を襲った訓練兵達は矢に火をつけていた。
僕も同じことができるのではないかと思ったのだ。
「【アーティファクト】!」
出来た、剣に向かって火を纏わせる。集中をうまいことしないと剣先だけに火球が集中してしまうが、一応は成功した。
「ひっ、何だよそれ、ふざけるなよ…」
物凄く情けない顔をした男が槍で向かってくる。
突きもナックに比べれば全然遅い。
正直、一般兵の中にも槍兵は今後出てくるかもしれないので少し戦っておきたかったのだが、これでは意味がない。
僕は火のついた剣であっけなく男は切り捨てた。
後2人、次に僕が試したいのは火球の連射だ。
どのくらい間隔をあける必要があるのか試そうと思う。
とりあえず剣を閉まって手に火を纏わせる。
顔面ファイヤーだ。
男が顔の火を取ろうとのたうち回っている。
僕はすかさず男に手をかざす。
数を数えながら常にアーティファクトの発動を試みる。
20秒、20秒かかって、次の火球が準備できた。
僕は再度火球を男に投げつける。
投げた時に男は動かなくなっていた。
あまり有効的ではないな。
あと1人、
「う…うそだろ?こっちは6人も居たんだぜ?」
最後の男がうろたえている。
多分、僕の想像通りなら…
「くそっ、覚えていやがれ!!」
想像通りに逃げだした。
それを見越して、これは最後まで取っておいたのだ。
「【アーティファクト】!」
剣に火を纏わせる。
「ひぃっ!!」
男が更に加速する。
そうだ、僕が待っていたのはそれだ。
「【アーティファクト】!」
次の瞬間、僕の剣は最後の男を切り捨てた。
火球を纏わせた剣でのアーティファクトの一撃はどうなるのかを確かめてみたが威力は問題ない。
切り口の辺りが焼けている。
斬ると焼く、これはいい結果に終わった。
そうだ、忘れていた。
男は後2人居るのだった。
僕を射殺した奴と槍を投げてきた奴。
多分、弓の男は逃げ出しているだろう。
ざっと隠れていたであろうポイントに向かうと、足跡があったが本人は居なくなっていた。
僕の予想通りならば、奴らは合流しているだろう。
僕は山の上を目指した。
山の上、槍を投げた男の場所まで行くと足跡が沢山あった。
足跡を辿ると少し先に洞窟があった。
ここが奴らの根城だろう。
中に入ろうとすると矢が飛んで来た。
弓使いも居てくれるなんて僥倖だ。
「諦めて出てきてください!」
僕がそう言い終わる頃、また矢が飛んできた。
今度も洞窟の中からだった。
ちょっとだけイライラしていた。
僕は入り口から離れつつ、決して目を逸らさないように付近の枝を集めた。
洞窟の入り口に枝を並べた僕は枝に火をつけた。
「このまま死にますか、諦めて出てきますか!」
そう言っていると、左から槍が飛んで来た。
先ほどの槍投げをした男か…
燃やした煙のおかげで相手からもよく見えなかったのだろう。
運よく命中しなかった。
僕はその槍を取って投げ返そうとした。
バチッ!
あれだ、アーティファクトの衝撃!静電気…
この槍はアーティファクトではない既製品ではないのか?
「トキタマ、この槍はアーティファクトか?」
「これは違いますよ」
「じゃあ何で弾かれる!?成長の問題か?」
「違いますよ、多分その剣を持っているとそれ以外の武器が使えなくなるんだと思いますよ」
何だと…それであの時も弓が持てなかったのか。
しばらくすると咳き込む音と一緒に「やめてくれ」と聞こえてきた。
武器を捨てて出てこいと言うと「わかった」と言って左から男が1人、洞窟の中から男と女が出てきた。
出てきた男は女の首元にナイフを突きつけている。
女は「やめて…何もしないで」と言っている。
左から出てきた男は槍をもう一本持っていた。




