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サンドボックス ガーデン  作者: さんまぐ
第1章 南の「時のタマゴ」
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勉強会 その4。

僕は昨日のナックの戦い方をナックに説明していた。

「キョロも酷いよなー、何で俺の記憶と跳んでくれなかったんだ?」

…行きたくないって懇願したのはナック、君だよ。

とは言えないので

「リーンとナックが話し合って決めてくれたんだ。2人がお互いは覚えていないけど跳んでみてその話を今みたいに僕が伝えて、リーンが避難誘導とナックへの戦闘指示をやってみると言ってくれたんだ」

嘘ではない。


「そっかぁ、まあ、前の時間の俺がやれた事は今の俺もそのうちやれるようになると思うから頑張って精進するよ」

「頑張ってね、ナック」

リーンがナックを応援してくれた事で話が何とか纏まってくれた。


僕は今ならもう1つの用事を済ませられるなと思った。

「ナック、頼みを聞いてくれるかい?」

「お、どうしたんだよ?」


「一緒に跳べないとしても、アーティファクトの二個持ちが有益な事には変わらない。

またいつ何があるかわからないから試してみようと思うんだ。

ただ広場で試すと村長達に何を言われるかわからないだろ?だからさ…」

「そう言うことか、あの兵隊達のアーティファクトを持ってくれば良いんだな!」


「頼めるかな?」

「お安い御用だぜ、任せておけ!」


ナックは広場に走っていった。

どこにアーティファクトがあるのか知らないのできっとナックは手間取るだろう。

これで僕はリーンと2人きりになった。


「珍しいね、キョロが積極的に試すなんて」

「ああ、あれはナックにお使いを頼む口実だよ」


「え?」

「僕はリーンと2人きりで話がしたかったんだ」


「私と話?」

「うん、昨日はよく眠れた?」


「え?…うん」

「良かった。昨日は怖い思いもしたし、リーンは僕と一緒に跳んでくれただろ?

それに跳ぶ前の弱りきったナックと君達が変わったと言う僕を見てしまっていたから、何というか違和感のようなものを感じて悩んでいるんじゃないかと思ったんだ」


リーンは少し俯いて黙った後、僕の方を見た。

「それは凄く怖かったけど、終わった後にキョロが少しだけいつものキョロに戻ってくれた感じがしたから平気だったよ、ナックもあのナックはたくさん殺して心が疲れて居たんだろうけど、今のナックはいつもと変わらないナックだったから大丈夫!」

「そう、それなら良かった」


僕は安心した。

続けて質問をする。


「後は、昨日の成人の儀の事で聞きたいことがあってさ」

「なに?」


「リーンが行った時、「神の箱庭」はどうなっていたのかなと思って…」

「え?花が沢山咲いていたわ。暖かかったから春かなって思っていたの?」


「それで、言われた通りに真っ直ぐ歩いていたんだけど途中で道が2つに分かれたの、私はどっちに行ったら良いのかわからなかったから少し困ったんだけど、右の道は赤い花が咲いていて左の道は青い花が咲いていたの。

私、昨日は赤い花が綺麗に見えたから赤い花の方に行ったの。

そうしたら赤やピンクやオレンジの綺麗な花が沢山咲いていたの」


「それで嬉しくなって歌ったの?」

「え?歌!?何で知っているの!?」


「神の使いから聞いたんだ。

リーンがどの辺りに居るのか心配で神の使いに聞いたら歌っているよって言っていたよ」

「やだ!恥ずかしい…。それでその奥に進むと祭壇があったわ」

リーンは顔を赤くしている。


それにしてもリーンには「万能の柄」以外の、他の可能性があったのか…

ナックが居ない時に聞いて正解だったな…

ナックが聞いたら悲しむかも知れない。


「リーン、道が2つあったことはナックには黙っておいてくれるかな?」

「え?どうして?」


僕は「神の箱庭」は道の数だけその人が授かるアーティファクトの可能性があると言う話をした。

「そっか、ナックは一本道だったって言っていたよね?」

「うん、リーンは赤い花を選んだから赤い柄の「万能の柄」が手に入ったんだと思う。

まだ別の青い花の可能性もあったけどナックには「大地の槍斧」以外の可能性は無かったから…」

「そうね」

リーンは納得してくれて良かった。


「でもちょっと残念。青い方はどんなアーティファクトだったんだろう?」

「青い方だったらきっと僕はリーンからアーティファクトを借りれなくてみんなを助けられて居ないんじゃないかな?

だから赤い方で正解だったんだよ」


「うん、そう思うことにする。

…キョロはこの2日で色んな顔を見せてくれるね。

昨日の兵隊を何人も殺しても顔色1つ変えなかったり、戦えないって泣いたナックを見て居た時の怖い顔。そして今の優しい顔…

…私は優しい顔がいいな」


「うん、僕だって無駄に殺したい訳ではないし殺したりなんてしないよ。あの時は、もうそうするしかないってだけだから」

「そうだよね。キョロ、忘れないでね。キョロもキョロが言う村の皆なんだからね。キョロだけが犠牲になるのは嫌だよ」


「うん、そうだね。ありがとう」

僕はリーンが安心できるように微笑んだ。


でもね、リーン。

僕はひとつだけみんなに言えていない事があるんだ、「トキタマの呪い」とあのフードの男が言っていた事を「お前は何をしても死ねない」この言葉が文字通りの意味だとしたら、僕はもうみんなとは違うんだ…

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