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サンドボックス ガーデン  作者: さんまぐ
第1章 南の「時のタマゴ」
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王との戦闘。

これは会話でなんとかなるレベルではない。


「みんな!」

「おう!!」


まずカムカが前に出て王の突進を止めるべく殴りかかる。

見事に顔面にクリーンヒットをして王がきりもみしながら吹き飛ぶ。

しかし、王は転がってもすぐに起き上がってこちらに突進をしてくる。


「寄越せぇぇぇぇ!!」

僕が兵士の剣を構える。


「【アーティファクト】」

兵士の剣の一撃で王の足を切り落とす。


だが、次の瞬間には足が生えていて、僕に跳びかかってくる。


「何!?」

「嘘だろ…」

カムカが唖然としている。


「こいつから離れなさいよ!!」

マリオンが高速で迫って勢いを乗せたパンチを王に当てる。


王は石の壁まで吹き飛ぶ。


「【アーティファクト】」

マリオンが隙を与えずにアーティファクト砲を撃つ。


物凄い轟音がして、石の壁が少し崩れる。


「やったか?」



しかし、次の瞬間には、頭から黒い血を流しながら起き上がる王が「今のも力か!!」と叫んでいた。


「人の手で作ったアーティファクトに御座います」

「そうか!!力か!!」


王がマリオンに向けて走り出す。


「ひっ!」

マリオンもあまりの恐怖ですくんで動けなくなってしまう。


「危ない!」

フィルさんがマリオンの前に出た。


「【アーティファクト】」

ムラサキさんで光の壁を作る。


王はムラサキさんが出した壁に頭をつけながら爪で必死に引っ掻いてくる。

「力だ!力!!!」


王の手はボロボロになり、爪は割れ、剥がれてムラサキさんの光の壁に黒い血をつけながら「寄越せ、寄越せ」とうわ言のように言い続けている。


フィルさんの防御でも王を止めきれずに徐々に後ろに下がっていく。

「キョロくん!カムカ!!!」

フィルさんが辛そうにしている。


「カムカ!!」

「おう!!」


「「【アーティファクト】」」

僕の剣が王の両足を、カムカは頭を上から狙う。


僕の剣は両足を切断したがすぐに再生する。

その隙にカムカが床に思い切り頭を押し付ける。


「もう一回!!【アーティファクト】」

火の擬似アーティファクトの力も上乗せしたカムカの一撃。


王の頭が石の床にめり込む。

それでも王はアーティファクトを目指そうと手足を前に出し続ける。


「何コイツ、怖い!」

マリオンはあまりの状況に怖がっている。


「畳みかけよう!!」


カムカは王がはい出てこないように怒涛の連撃を浴びせ続ける。


僕はその間を使って剣に火を纏わせる。

マリオンはフィルさんに促されて再度アーティファクト砲の発射体制に入る。


「フィルさん、タイミングと指示をお願い」

「わかったわ」


「カムカ!離れて!!」

「よしきた!」


「キョロくん!」

「【アーティファクト】!」

僕の剣が腰を狙う。


「次、マリオンちゃん!!」

「【アーティファクト】」


「そのままマリオンちゃんが連続攻撃!!」

「わかった!!【アーティファクト】」

マリオンが右手から赤い光の剣を出して王をめった刺しにする。


「カムカ!!」

「準備万端だ!行くぜ筋肉!!」


「マリオンちゃん、身体を蹴り上げて!」

マリオンが王の身体を蹴り上げると王は床に頭から突き刺さったような形になる。


「今よカムカ!」

「【アーティファクト】!」


強烈な踏み込みの一撃が王の腹部を襲う。

吹き飛ぶ王の頭を足で抑えるカムカ。


その首を光の剣で切断したマリオン。

王の身体が宙を舞って壁に叩きつけられた。


怒涛の連続攻撃。

その後には静寂。


「勝った?」

「勝てた!!」

そう喜ぶ僕たちの耳に信じられないものが聞こえてきた。


「力…寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ寄越せ…よこせよこせよこせよこせよこせよこせよこせよこせよこせよこせよこせよこせよこせ」

胴体を失い、石の床にめり込んだ王の頭部が今もずっとアーティファクトを寄越せと言い続けていた。


「ひぃっ!?」

「嘘だろ!?」

「そんな…」


「みんなアレ!」

僕は胴体の方を見て驚愕した。


壁にたたきつけられた胴体、右腕のアーティファクトが大きく姿を変えて僕達に襲い掛かってきた。


「よけなさい」

ムラサキさんの号令で僕たちは回避をする。

王のアーティファクトはそのまま床に沈んだ王の頭部を飲み込んだ。


「おい…頭、食べられちゃったぜ?」



その瞬間、王の胴体が光って右腕のアーティファクトから裏返った。

文字通り、ぐにゃりと裏返る王の身体。


中から真っ青な毛で覆われた何かが現れた。

その何かは、青い体毛、鋭い牙と角、そして長い尻尾をしていて昔絵本で見た悪魔にそっくりだった。

「我はこの国の王、お前たちは何だ?」

悪魔?王は僕達にそう聞いてきた。


僕たちが答えに困っているとフードの男が前に出てきた。


「王よ、この者たちが王の求めていた力のあるアーティファクトの持ち主たちでございます」

「おお、お前はシモーリ、シモーリか?」


王はフードの男をシモーリと呼んだ。

「はい。シモーリでございます。王よ、お目覚めですか?」

「お目覚めと言う事は、我は眠っていたのか?」


「はい、20年ほど眠っておられました。」

「そうか、そんなにも長く…、そうだあの女はどうした?」

先ほどから「あの女」と言う言葉が出てきているが、どういう事なのだろう?情報が少なすぎてわからない。


「あの女でしたら、王にアーティファクト「龍の顎」を授け、王が眠りについた後旅立たれました」

「そうか、礼がしたかったのだがな」


「はい、残念でございます」

「ところでこの者たちはなんだ?」


「この者たちは王が求めた、あの女が言っていた力のあるアーティファクトの持ち主でございます」

「そうか、大義であった。献上するがよい」

悪魔はこちらを見て手を差し出す。


「王にアーティファクトを捧げよ」

フードの男がそう言う。


「何言ってんだ!俺の住んでいた二の村を滅ぼしておいて何が王だ!自分の姿を見てみろって言うんだ!!」

カムカが拒絶する。


「我が国民を?何よりも大切な国民を襲うわけが…、姿…。手…青い…毛?こんなにも…それに大きいからだ…からだ…なんだこれ?おかしいぞ…。我は…国民の為に力を…国民もそれに応えて…」

何か、王の様子がおかしい…


「ムラサキさん、これって…、キョロくんがおかしくなった時みたい」

「ええ、アーティファクトが人格に影響を及ぼしているとしか思えません」


「ぐぅわぁぁぁぁぁっ!!」

王が吠える。


「頭が痛い、ダメだ何もわからない。とにかく力だ、国民を守るための力…よこせ」


「結局は寄越せかよ!やるぞ!!」

カムカがそう言うと全員で身構える。

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