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サンドボックス ガーデン  作者: さんまぐ
第1章 南の「時のタマゴ」
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笑顔の為に。

「な…?何を…」

「ガミガミ爺さんとフィルさんの…そしてマリオンの為にやっているんだ。あんまりうるさいと見捨てるよ。別に戦う前に跳んでマリオンを助けて逃げ出してもいい。このベッドとガミガミ爺さんが居ればマリオンだけなら三の村でも十分に生きていける」


「おい小僧!」

「だってそうだろガミガミ爺さん?確かにフードの男の条件は四の村に立ち寄る事だったが、こんなに話にならないんだ。見捨てても文句を言われないと思うんだ」


「キョロくん…」

「フィルさん、ごめんね。僕さ…ずっとこの人の自分中心の話、マリオンを道具としてしか見ていない感じが嫌なんだ。道具扱いするなら意思なんか持たせるものじゃない」


「じゃあ僕はどうすればいい?唯一の家族はマリーだ、そのマリーを心配して何が悪い!!マリーを治したくてマリオンを使って何が悪い!!」


「だからこの子の骨はくっついているって言っただろ!!」

カムカがペック人さんの肩を掴んで言い聞かせる。


「ならなぜマリーは動かない!!」

「まだ寝ているだろ!起きてみなければわからないだろう!!」


「多分、起きてもまだ駄目だけどね」

僕は想像の中の話をする。


「何!?どういう事だ、君はマリーの何を知っている!!」

「今のあなたには言わないよ。言っても気分が悪くなるだけだ」


僕はペック爺さんを無視して、フィルさんを連れてマリーのベッドに近づく。


「あああぁぁあ…あああ…いやぁぁぁあああぁぁっ!!?」

寝ているマリーが叫んでじたばたと動き始める。


「やっぱりだ」

「小僧?それはどういう事だ!!?」

僕がやっぱりと言ったことにガミガミ爺さんが反応をする。


「話は後でするよ。ペック爺さん、マリーは今動いたよ。これで今は満足ですよね?」

「は…?何を…」


「ジチさん、ガミガミ爺さん、僕達行かなきゃいけないから。マリーとこの人の面倒を見ておいてください」

「んー、なんだかよくわかんないけど、お姉さんはわかったよ。」


「小僧…お前の言う通りにすればうまく行くのか?」

「多分だけどね」


多分という言葉にペック爺さんが反応をして怒り始める。


「カムカ、殴って黙らせられる?」

「いいのか?」


「仕方ないかな、うるさいし」

僕の声にあわせてカムカが嬉しそうにペック爺さんを睨む。

カムカも相当頭にきていたようだ。


「ひっ!!?そんな…」

「嫌ならこの先僕たちが出かけるまで黙っていてくれます?」

ペック爺さんは弱弱しく頷いて下を向いた。


「フィルさん、手伝って」

「何を?」と言うフィルさんをマリオンのベッドに連れて行く。


「ガミガミ爺さん、マリオンはどのくらいで起きられる?」

「万一雷の力が空っぽでも後数分もすれば起きるさ。かえって空っぽの方が入りが良いってもんだ」


僕はガミガミ爺さんの言葉通り待つ。

マリオンが目を開けた。


「アンタ…、凄く怖い顔をしているよ」

「…」


「お説教は終わったら聞くよ。私は今マリーを治さないと…」

「もういいんだ!骨はくっついている!!」カムカが横から口を挟む。


「でも、まだ動かないなら私がやるしかないよ」

マリオンは半ば自分の命を諦めた目をしている。

あの亡霊騎士を前にした時の晴れ晴れとした顔とは全く違う顔。

恐らく制作者であり信頼を寄せたペック爺さんから浴びせられた一言で傷ついている。

僕はその事に怒っている。


「マリーの身体を動かすためにも一緒に来てくれるかな?」

マリオンは「でも」とペック爺さんの方を見ようとする。

「見なくていい。話は付いている。それにマリーの骨はくっついているんだからマリオンに出来る事はないよ」


「え?そうなの?」

「だから、お願いできるかな」


「わかったよ。それで私は何をすればいいの?」

「これ、着てほしいんだ」

僕はそう言って亡霊騎士の鎧をマリオンに渡す。


「これ…を?」

「うん。多分着るとわかるんじゃないかな?」


「あ…。これ変だよ」

鎧を着けたマリオンが違和感を口にする。


「そうだよね」


「小僧?」


「ガミガミ爺さん、僕たちの制御球はこの時間の村長から奪い返したものじゃない。だから…」


「そう言うことか!」

ガミガミ爺さんが納得の言った顔をする。


「うん。今から取り返すか破壊するかをしに行ってくるよ」

「わかった」


「ガミガミ爺さん、マリオンは連れて行くよ。ここに置いておきたくない。後はカムカとフィルさんも一緒に行くから」


「そう言うことなら」

「わかったわ」


「マリオン、申し訳ないけどその鎧を着て僕達と村長の家を目指そう」

「うん。いいよ。着いて行く」

善は急げとフィルさんも手伝ってくれてマリオンに鎧を着させてくれる。


「お爺ちゃん、行ってきます」

マリオンが声を掛けたがペック爺さんは下を見たまま返事をしなかった。


「マリオンちゃん、きっと解決すればペックお爺さんもまた元に戻るわ」

フィルさんのフォローが僕を苛立たせる。

僕は元に戻ったら優しくなると言うことがおかしいと思う。


カムカも同じ事を思っているようでマリオンに必死に優しい言葉をかけていた。

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