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サンドボックス ガーデン  作者: さんまぐ
第1章 南の「時のタマゴ」
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マリオン。

ペック爺さんとマリオンがマリーを奥の部屋に運んでいく。


僕は最悪の状況を考えて一つのお願いをすることにした。

「ガミガミ爺さん」

「あ?どうした」


「一個お願いを聞いてください。」

「なんだよ急に、一応終わるもんは終わっただろう?」

今だけだとそう思うが、僕には心配事が二つあった。

一つは村長の事でもう一つは今さっき気になった事だった。


「今すぐ、僕の剣とマリーの鎧をメンテナンスして、後は悪夢の兜から暴走状態になる部分を取り外してください」

「小僧、お前…何だって」


「いいから!!」

僕は時間が惜しかったので声を荒げてしまう。


「キョロくん?」

フィルさんが心配そうに僕を見ている。


「フィルさん、フィルさんの鎧もガミガミ爺さんに余裕があればメンテナンスをして貰って欲しいんだ」

「いいけど、どうして?」

フィルさんは納得の行っていない顔をしている。

カムカまで心配そうに僕を見る。



「最良の結果の為に必要な事なんだ」

後、今できる事を用意しておこう。


「カムカ、外の5人を最悪殺しても構わないから6人目とこの少ない時間で接触をしたか聞いてくれ」


「キョロくん!?」


僕が殺すと言う言葉を使ったからフィルさんが反応してしまう。

「フィルさん、僕は今ギリギリにいるけど大丈夫。でも今この考え方を放棄しちゃうと最良に届かなくなるから見逃して」


「殺しはしないけど聞けばいいんだろ?行ってくるよ」

「じゃあ、お姉さんも行ってこようかね」

カムカに合わせてジチさんが行く。


「俺はとりあえずメンテナンスすればいいんだろ?」

ガミガミ爺さんが作業を始めだす。


「キョロくん、どうなっているの?」

「僕はマリーだけじゃなくてマリオンも助けてあげたいんだ。でも今のままで僕の悪い予想の通りになるとマリオンが酷い目に遭うからそれを止めたいんだ。だから今は許してね」

物言いは厳しいかもしれないが、顔つきはいつも通りの僕だと自分では思っている。

フィルさんは僕の顔を見て少し考えた後。


「わかったわ。私はキョロくんを信じるね」

そう言ってくれた。


しばらくするとマリオンがこっちにきた。

「マリーが目覚めたわ」


「マリオン、ちょっと話がある。フィルさんは先に行ってて」


「ええ、わかったわ」

フィルさんが奥の部屋に行く。


「何よ?どうしたの?マリーが目覚めたのよ」

「そうだね」


「これで全部丸く収まったわよ」

「今のところはね」


「アンタ、何を言っているの?」

マリオンは訝しげに僕を見る。


「マリオンが幸せになる為の事を考えていて、今のうちに言っておきたい事があるんだ」

「それって何よ?」


「マリオンは道具じゃない。ましてや使いつぶされてもいい道具ではない。そういう事だよ」

「アンタ…」


話終わると同時にフィルさんがこちらに駆け寄ってきた。

「大変!!マリーちゃんが!!」


やはり一つ目は想像通りの内容になりそうだ。

俺もと言うガミガミ爺さんを制止して僕達だけで奥の部屋に行く。


マリーは起きていた。

起きていたが起き上がれてはいなかった。


「マリー、おお可哀そうに」

そう言ってペック爺さんが泣いている。


「マリーちゃんね、今回も首から下が言う事を効かないらしいの」

フィルさんが残念そうに言っている。


僕はひとまずもう一度寝てみて様子を見ようと提案をした。

マリーも疲れているのだろう。すぐに眠りについた。


全員で部屋を出ようとしたがペック爺さんは出なかった。

部屋を出てガミガミ爺さんの居る部屋に戻る。


マリオンの顔色が優れない。

「マリオンのせいじゃない」

「…でも、人形の私がこうして普通にしていてマリーが動けないと言うのは辛いんだよ」


しばらくしてカムカとジチさんが戻ってきた。

「遅かったね」


「ダメだったよ。お姉さん達が行った時には6人目に状況を伝えた後だった。それで頭に来たカムカがボコボコに殴り倒してた」


「後何か聞く事とか無かったよな?今ちょっと全員寝ているんだよな。ははははは」

カムカが照れ笑いと言った感じで誤魔化す。


「ああ、もう事が終わるまでは、縛り上げておけばどうでもいいよ」

「で、あの子の様子はどうだい?」


僕達はあまり芳しくないことを伝えた。

「そうか…で、キヨロスは何を考えているんだ?」


「この先起きる事と対処法を考えているよ」

そう答えた時、ガミガミ爺さんが「無理、限界」と言い出した。


「お爺ちゃん?」

「小僧の剣にこの鎧をやったら俺の「混沌の槌」に雷の力が溜まりすぎちまった」


「全部終わった?」

「剣は終わった。鎧は胴体以外なら終わっている」


「じゃあ奥の部屋に行って樽に入れてきたら再開してくださいね。フィルさんの鎧と何だったら僕の鎧もやってください」


「小僧、一体どうしたって言うんだよ?」

「いいから、時間が無いんです。」

僕は厳しい顔をしてしまっているのだろう。

皆が引いているのがわかるが時間は待ってはくれない。


「わかったよ…」と言いながらガミガミ爺さんが奥の部屋に行く。


「アンタ…」

何かを察したマリオンが僕を見る。


「多分、その通りだよ」

僕はマリオンにそう告げる。

ヘトヘト顔で戻ってきたガミガミ爺さんが残りの鎧とフィルさんの鎧のメンテナンスを再開する。


しばらくするとマリーが目を覚ました。


問題はこの先だ。

フィルさんとジチさんに先に入ってもらう。マリオンとカムカには話があると告げる。


「どうしたんだよ?」

「カムカ、お願いがあるんだ」


「だからどうしたんだよ?」

「マリオンを守ってくれ」


「んあ?何だそりゃ?もう危険はないだろう?」

「いいから、カムカのルールで構わないからマリオンを守ってくれ」


「…んー、まあキヨロスの頼みだから受けるけど、全部終わったら説明してくれよな」


「で?私には何の用事?」

「マリオン、君はカムカに守られるんだ。そして自分を大事にするんだ。いいね?」


「はいはい。わかったわよ」

マリオンは多分僕の考えを察したのだろう。反論もなく受け入れる。


「ありがとね」

そう言って奥の部屋に行ってしまった。

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