八十八
「皆さん、こちらへ!」
アイリスは神罰の十字架を掲げる。
次に叫んだ。
「光よ、鉄槌となせ!」
すると、光の巨大な拳が幾つも展開され、上へ放たれていく。天井からの瓦礫は、粉砕されるのだった。
──天井が崩れきって、空が見えていた。どんよりした禍々しさを感じる雲に覆われた空が。
ミレイ達は、ヴェルストの飛行魔法により、地下室だった場所から抜け出していた。周囲の光景に、五人は驚きと緊張の表情をする。
「これ、何なのよ······!?」
第一声を上げたのはミレイ。
「うん、辺り一帯の地面が抉れて······。どうやったら、こんな事に」
シングは、より緊張で強張った表情をしていた。
「その答えは、あの化けもんが見せてくれるだろうよ」
ヴェルストは、上空を指差す。
四人は上を仰ぎ見た。そこには、暗闇と見違うほど、漆黒の竜が浮遊していた。
「あれがウロボロスって訳ね」
「あわわ、今までのディザスターと雰囲気が違うのです······ミレイさん、本当に戦うんですか?」
「当たり前よ! リア、あんたはサポートに専念しなさい!」
リアは頷く。
ディザスター、ウロボロスは真下に下降しだした。程無くして着地すると、一瞬地面が震動を起こす。
「さあ、あんた達、勝つわよ!」
ミレイの言葉で、皆、武器を構えて戦闘態勢に入った。




