表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神聖具と厄災の力を持つ怪物  作者: 志野 ゆもも
三体目のディザスター 襲来
66/102

六十五





 「ミレイ、ありがとう。助かったよ」

 シングは、黒い火球から助けてくれたミレイに礼を言う。

 「当然よ。あんたがピンチの時は、あたしが助けるんだから」

 続けて、ミレイは話す。

 「それにしても、ただの魔法じゃないみたいね。見て、あれ······」


 彼女の視線を辿りシングは、燃えている草を見る。

 「うん、みたいだね。燃え尽きて何もないのに、まだ炎が」

 「もしかしたら、あれが厄災の力じゃない?」

 「ミレイの言う通りかもしれない」

 「あとは、どうするか、ね」

 「考えてる時間はないみたいだよ······」


 シングの言葉通り、アジ・ダハーカは動きを見せる。その周りには、魔法陣が展開されていき、黒い火球が放たれた。

 ミレイとシングは、更に相手の懐に向かって、駆けていく。


 後方にいたアイリスは、神罰の十字架の力で、光を黒い火球に向け撃ち放っていった。

 ヴェルストは、空中を魔法で飛行しつつ、攻撃を回避している。


 ミレイとシングは、アジ・ダハーカの右に回り込んでいた。

 「ミレイ!」

 すぐさまシングは声を上げる。

 「分かったわ!」

 ミレイは、大斧の刃の腹を上にして、横に構えた。

 シングは、その刃の腹に跳んで乗る。

 同時にミレイは、大斧を打ち上げながら叫んだ。

 「行ってきなさい!」

 シングは、その勢いと共に自らも跳躍する。

 上空へぐんぐん上昇していき、アジ・ダハーカの頭部を見下ろす程、その真上まで高く跳んでいた。

 更に落下しながら彼は、鋭光の槍を構え、下へ突き出していく。

 槍からは、光子状の棘が伸びていって、次の瞬間。


 アジ・ダハーカの頭頂部に、一本の光子状の棘が深く突きたつ。

 「咲き貫け!」

 シングが叫ぶと、内部から光子状の棘が無数に伸び貫いていった。

 「どうだ······?」

 だが、アジ・ダハーカの頭部はまだ動きを見せる。

 その頭を振って、シングを飛ばそうとしたのだった。

 「くっ!」

 彼は懸命に、鋭光の槍を握り締める。

 それでも、槍の柄から両手が離れそうになるが。


 シングの瞳は、諦めていないといった表情をしていた。

 彼はフッと軽く笑う。

 「まだだ!」

 鋭光の槍を握り締める手に、更なる力を込めた。

 「咲けっ!」

 まだ消えていなかった頭部内の光子状の棘から、更に伸び生えて貫く。

 その瞬間、シングは槍を手にしたまま、吹っ飛ばされる。


 「シング!」

 ミレイは、落下地点を予測して走り出していた。

 しかし、シングへ向かって、高速で近付く何かがあったのだった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ