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神聖具と厄災の力を持つ怪物  作者: 志一 ゆもも
ディザスターとその力と神聖具
17/102

十六





 翌日。

 ミレイ、シングの二人は、リアの案内で又、街中に来ていた。

 だが、街の様子が昨日と違い、更に賑わっている。

 何より大通りの中央は、人の往来がなく空けられていた。

 何かあるのだろうか?


 

 「凄い人だかりね。嫌になるわ」

 「リア、今日は······」

 シングが最後まで言い切る前に、リアは答える。

 「はい、宴なのです! この国は何もなくても、宴が年に三回あります! 凄いんですよ! 食べ物は美味しいし、スイーツも美味しいし、お酒も美味しいですし!」

 リアの瞳が輝いている。

 「更に凄いものもありますよ! 行ってみますか?」

 リアは、答えを聞かずに歩き出す。

 ミレイとシングは後を付いていく。


 かなり歩いたが、中々凄いものが見えてこない。と二人が思っていた所。

 突然、遠くの方で歓声が沸き上がった。

 「見えてきたのです!」

 リアは、遠くの中央通りを指差す。

 ミレイとシングは、目を凝らした。

 見ればリアの言う通り、遠くの方で宙を飛んでいる者がいる。

 他にも中央通りを集団が様々な事をしていた。


 「シングさん、あれがこの国でも特に、有名な魔法曲芸士の一団なのですよ!」リアは語りだす。

 「へえ、一団の名はなんて言うの?」

 「え~と、輝炎(きえん)の一座だったと思うのです」

 「その一座なら僕も知ってるよ。なんでも、一座を仕切るのが竜人族の人らしいね」

 「そうなのですよ!」

 リアは、シングの言葉に同意すると続けて話し出す。

 「それに、夜にやる芸も又凄いのです! キラキラ~としていてですね」


 「ふーん、そうなのね。というか、これ美味しいわね」

 ミレイはさりげなく会話に入る。

 手には、肉の串刺しが握られていた。

 「あっ! ミライさん、ずるいのです! リアも食べるですよ!」




 それから、三人にとって、時が過ぎるのは早かった。

 輝炎の一座の催しを見終わり、太陽は南西に傾いている。




 三人は、食事処にて休息を取っていた。

 「だから~、師匠はひどいのですよ~。リアに対しての扱いが~ですね~」

 リアの顔は酷く紅潮し、目尻には涙が溜まっている。

 手には、葡萄酒の入ったジョッキが握られていた。

 「聞いてるのでひゅか!? ミヒャイさん?」

 何故か、ミレイに絡むリアだった。




 更に時が過ぎて、太陽が西に傾きかけた頃。

 「夜になれば、輝炎の一座の催しが又始まるな。あー、俺も見に行きてえわ」

 鎧と武器で身を固めた兵士らしき若い男がぼやく。

 「何言ってんだよ。それはこっちだって同じさ。何が悲しくて、こんな時に門の上から監視してなくちゃいけないんだ」

 同じく、兵士らしき中年の男も不満を言う。


 「うん? 何だ、あれ?」

 若い男の兵士が、何かに気付く。

 男の視線の先には、遠くの方で土煙を上げて、近付いてくる何か。

 「何だ、どうした?」

 中年の兵士が問う。

 「遠くの方から、何かが近付いてきてるみたいなんだが······」

 その言葉を聞いて、中年の兵士は遠くを見据えた。

 すると、顔色が一変する。

 「馬鹿野郎! ありゃ、怪物の群れだ!」

 中年の兵士はそう声を上げると、すぐさま、大きな鐘を鳴らした。


 鐘の音は、王都中に響き渡っていく。



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