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ごびのうん
彼女の語尾に、うん、が付いたら、それは、嘘をついているしるし、だと僕は最近気がついた。
また彼女とケンカした。
また彼女は僕を責めてきた。
また彼女の攻撃が僕の心に突き刺さった。
「あなたなんか大嫌い。うん。」
「私のこと愛しすぎるから大嫌い。うん。」
「全然積極的じゃないところも大嫌い。うん。」
「カラダが細すぎるのも嫌なのよ。うん。」
「私の可愛さと全然釣り合わないのよ。うん。」
「でも、顔はスゴくカッコイイ。はい。」
「頭脳のレベルも私とは全然違うしね。うん。」
「あとは性格の不一致ってやつよ。うん。」
「好きなところを探す方が難しいくらいよ。うん」
「言いたいことはそんなところよ。うん」