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転移【オリジナル同】

赤茶けた大地が見渡す限り続いていた。

火星といっても、トルコのカッパドキアと言っても通用しそうだ。

(行ったことも無いけど。。)


契約が終了すると共に、異界に飛ばされたらしい。


【コトワリ】「まず言って置かなければならない事が2つある。」

『もう戻れぬかもしれない』と言う感傷に浸る間も無くこいつはたたみかけてきた。


【俺】(ホント『自己中』だな。空気を読めないのか。。。


もっとも、ギリシャ神話や日本神話などに出てくる神々も自己中なものばかりだったけ。


超越した力を持つものは得てしてこんなもんか。先が思いやられる。。。)


【俺】「言っておきたいこと?」


【コトワリ】「まず、この世界では、元の世界より言葉が力を持つ故、自分の『真名(マナ)』を相手に告げてはならない。

ヌシは言葉を軽く使うからの。。

真名(マナ)』を知られるとは、己れの『運命(サダメ)』を握られると心得よ。

我が真名は『ラムーサ』。契約にのっとり汝との関係をココに印す。我と汝は親友たらん事を。」


コトワリが『真名』を伝えてきた事の重大性を悟る。

(さっきのは仮契約だったのか。)


【俺】「もしかして、この世界の人は幾つも名前を持っているのか?」


【コトワリ】「しかり。『真名』以外に『仮名(カナ)』をもっており、普段はこれを名乗る。また高名な使い師は『偽名(ニセナ)』を有し真名を隠す。」


【俺】「分かった。俺の『真名?』は『玄野 翔太』だ。よろしく頼む。」

右手が焼ける様に熱くなり、契約が完了した事を知る。


【コトワリ】「仮名はどうする?」

【俺】「『ショウ』で。」

前の世界での呼名(アダナ)を使う。


ふと疑問を持つ。

【俺】「俺は『偽名』を持つ事は可能なのか?」


【コトワリ】「『コトワリ』であるワレが力を貸せば可能だが。必要あるのか?」


【俺】「『偽名』があるって事は何らかの需要があるってことだろう?

だから持てるなら持っておきたい。」


【コトワリ】「『偽名』は世界の(マコト)をある意味欺く事となるが故、『真名』を誤認(ミスリード)させる形が望ましい。何か浮かぶか?」


【俺】(ミスリードさせるもの?言葉の並び変え(ダイアグラム)をしてみるか。。あまり真名とかけ離れてもダメそうだし。

kuronosyota

kuro nosyota クロのショタ

kuronos yota クロノス ヨータ(→ヨタか)」


「クロノス・ヨタ」でいこう。


呼び名はショウ

偽名はクロノス・ヨタ

に決まった。


【俺】「そう言えば2つ言って置きたい事があるって言ってたよな。もう一つは?」

少々気持ち的にお腹一杯たが、聞く。


【コトワリ】「度重なる次元移動と闘い、ヌシの偽名書き換えでワガ魔力が尽きかけている。」


【俺】「尽きると?」


【コトワリ】「暫く活動出来なくなる。ヌシの身体で言う睡眠をとる形になるな」


【俺】「どのくらいの期間活動出来なくなるのか?」


【コトワリ】「ヌシの単位で、数週間、いや数ヶ月と言ったところか。」


【俺】「そんな大事な事、何故先に言わなかったんだ⁈」


口ではそう言ったが、その時俺には何となく分かっていた。


コトワリは恐らく先に伝えようとしていたんだ。


二つ目の内容を確認する前に、

新たなこと、すなわち

世界を騙す『偽名登録』をさせたのは

俺の失敗(ミス)だったってね。


【コトワリ】「なんとか、生き残れよ。」

そしてコトワリは消えた。


異世界でボッチになった。



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