明かされた真実 【オリジナル変更】
目覚めると、ダルダロスがすぐやってきた。
【ダルダロス】「大体の筋書きが分かった。
説明をしてやる。長い話になるぞ。」
とダルダロスは言った。勿論異存は無い。
【ダルダロス】「炎の一族と風の一族は太古の昔よりこの中央大陸の覇権をかけ、争いをくり広げていたのをお前は知っているか?
長い歴史の中
『炎の一族』は『地の一族』と和を結び
『風の一族』は『水の一族』と和を結び
それぞれ拮抗した勢力を保った。
拮抗したが故、ここ200年はお互い
形だけとはいえ、相互不可侵を結び
仮初めの平和を維持してこれたのだ。
ところが、その均衡は一昨年崩れた。
『炎の一族』が、『魔族』と結び、
風の国に侵攻を企ててるとの噂が
まことしやかに流れたのだ。
事態を重くみた『風の一族』は、
古代の力を手に入れ対抗しよう
としたらしい。
らしいと言うのは噂にしか過ぎぬからだ。
その儀式を行ないに出かけたとされる、
風の一族の神巫女と、一族の第2王子
お供の者、誰1人戻らなかったらしい
からな。
神の声を届ける神巫女と、第2王子を
失った風一族の衰退はある意味必然だな。
一応、未だ相互不可侵は切れていないが
侵攻が始まるのは時間の問題かと。
むしろ、まだ始まっていない事が不思議と
言えるかもしれない。」
「これはワシの推測だが、おおかた
『神巫女』を取り逃がしたのではないか?
生死分からぬ中の侵攻はリスクが高いだろ
うからの。最近、キャラバン隊に金を通じ、風の一族の少女を懸賞付きで、
誰かが探しているみたいだったしな。」
ここでダルダロスはニヤリと笑う。
「誰かが欲に狩られ、不確かな情報を
もとに動いたんだろうよ。」
全てがストンと落ちた気がした。
(『巫女』は今はいない。
コトワリ曰く『滅して』しまったから。
この話は誰にも言えない。
なぜなら、分かった時点で戦争が始まるだろうから。
そう言えば、少女のチカラを俺に移したって言ってたよな。。。
でも、俺は非力だ。何か発動条件があるんだろうか?
魔法を発動する為の条件と
奴隷を抜け出す方法を調べないとな。)
「ところで『巫女』のその後を知らないのか?
この世界にお前が落ちてきた事と、なんら
関係がある様な気がするのだが」
俺は「ノー(しらない)」と言った。
ダルダロスはかなり疑わしそうにしていたが
一応鉾は納めてくれた。