マジック
マジックに目覚めた俺の能力は、どうやら炎らしい。今も俺の両手は炎に包まれている。
「両手は熱くないが、一体どうすればこの炎を消すことができるんだ?」
俺は、両手を強く振ってみたが、炎が消える気配がない。それに手は熱くないのだが、それ以外がとても熱い。この手の能力は能力者自信炎に強いと思っていたが、どうやらそうではないらしい。このままでは俺は火ダルマになってしまう。
その時、強い日差しが差し込んだと思った瞬間俺の炎は大きくなり体全体へと燃え移った。
「なんで、いきなり大きくなったんだよ!?
それに超熱いし!」
俺は炎をなんとか振り払おうとしたが、全く消えずとうとう力尽きてしまった。
俺は、この最初の世界に来て数分で死ぬのか?
俺は、また青い空間にいた。
「またここか…ってことは、俺死んだのか?」
独り言を呟いた俺の問に答えるかのごとく
「お前は夢を見ているだけだ
もう数分もすれば目覚める」
また、あの美少女がいた。
そしてその美少女は腹を抱えて笑いだした。
「ククク…それに…しても…自分のマジックで気を失うとは…ププッ」
笑いをこらえてる美少女を見て内心イラっときた俺は
「仕方ないだろいきなりマジックに目覚めたんだ、どういう能力なのかもわからないんだよ…」
「ふむ…いいだろう
ならお前のマジックについて1つヒントをやろう」
俺は、一文字も逃さないために耳の穴をかっぽじって聞いた。
「お前のマジックは、天気だ」
「へ?
意味がわからないんだけど」
ヒントって単語1語かい!わかるわけないだろう?
「あとは、自分で考えろ。
ほれ、そろそろ現実世界のお前が目を覚ます。次会うのは…まぁそう遠くではないだろう。」
「おいちょっと待て、全く俺の能力について理解がー」
目を覚ました俺は、木目の天井を見上げていた。どうやら俺は誰かに助けられたらしい。
「クソッ
結局俺のマジックについてなんの情報も得られなかった…」
独り言をつぶやき、頭をポリポリ掻いていると奥の方から足音が聞こえた。
「あっ
起きたんですね。気分の方はどうですか?」
そこには、長い黒髪を揺らしながら歩いてくるおっとりとした美少女がいた。
「少し、体が熱いが大丈夫だよ。ありがとう」
「それは、よかったです」
ふふふと笑ったその表情はとても可愛らしいものだった。
聞くと、彼女はフェリトナ・ブリュードという名前らしく、気軽にフェリと呼んでくれとのことだった。俺の名前も話したがどうやら滝沢海斗という様な名前はないらしく、名前を呼んでもらうのに一苦労した。
しかし、俺の炎は消えているどうやって消したんだ?疑問に思った俺は、フェリに聞いてみると
「私が来た時には、炎なんてなくて、雨でずぶ濡れになったあなたが倒れいただけでしたよ?」
なるほど、あの美少女の言っていた天気はこのことだったのか、雨で炎が消せるのが、俺のマジックってわけか…
自身のマジックについて理解した俺は、この世界の現状についてフェリに聞いてみることにした。
2話目の投稿です。
一つ目の世界で起きていることが次で明らかになります。お楽しみに
それでは、次の話でお会いしましょう!!