はじまり
「ドールがでたぞー!!」
「そっちにいったぞ!!」
そんな声が今日も聞こえる、俺こと滝沢海斗(18)が住むこの街は今日もドールで溢れかえっている。
ドールとは、5年前突如この街に現れた人型の化物だ、ドールという名前の由来はゆらゆら浮遊している姿が操り人形に似ていたことから付けられた名前だ。
そしてもう1つ5年前に突如現れたものがある。それは、人間から何らかの能力を持ったマジックと呼ばれる人が生まれたことだ、これになった人はなんの関係性もなく普通に日常生活をおくっていた後覚醒した。能力の種類はいろいろあるよくある炎を自由に操れる人や瞬間移動が出来る人だっている。今やこのマジックと呼ばれる人は、人口の3分の1にもなっていてまだ増加を続けている。
だがこのマジックは人間からは嫌われず逆に好かれている、なぜならこのマジックのおかげで今も出ているドールが討伐されているからだ。俺もドールを木っ端微塵にしたいところだが残念ながらただの人間だ。マジックはその能力を向上させるため専門の学校に通う。
今日も俺はいつも道理普通学校に行った後ピザ屋のバイトが終わってその帰っている途中だ。
2,3体ドールが出ていたようだが死者を出すことなく討伐された。
ドールは比較的弱い、マジックが3人もいれば楽々倒すことができる。
「出てくると倒されるってわかってるのに、なんでドールは出てくるんだ?」
俺は、そんなことを呟いていると突然空が青白く光ったと思ったら、かなりでかいドールが雲の上から姿を見せた。
そいつは今までのドールとは、明らかに違い禍々しいオーラを放っている。
マジックはすぐに5人ほど駆けつけ攻撃を開始したが全く効いていない。それどころかドールはどんどん街へ降りてくる。マジックは増え20人ほどで攻撃しているが、降りるスピードが全く変わらない、このままではまずい、逃げないと…でもどこに?
俺は、考えているとドールは口のようなものを開いたと思った瞬間街全体は白い光に包まれた。
……その日世界が滅んだ
俺は、全体が青くとても気持ちがいい空間にいた。
ここはどこだ?俺は、死んだのか?
「早く目を覚まさんか!
待ちくたびれたぞ!」
俺は、声のする方に目をやるとそこには黒いドレスに身を包んだ金髪ツインテール美少女がいた。現状理解できない俺をお構いなく、彼女は話を進ませた。
「滝沢海斗!
お前は選ばれた、世界を救いたいか?」
「なにを言ってるんだ?」
当然俺は、話の内容を理解することが出来なかった。
「いいか?
ちゃんと説明してやるからよーく聞け。
お前は死んだ、世界も滅んだ。だがお前にはチャンスがあたえられた過去に戻ってあのドールを倒すという」
なんとか理解できた俺だったが、果たして俺は過去に戻ってあのドールを倒せるのか?
「ちょっと待て、俺はマジックでも何でもないただの人間だ。
俺には何もできない…」
「そのことなら大丈夫だ。
お前にはこれから、3つの世界を救ってもらう。その世界が救い終わったらお前は最強というわけだ。」
「…は!?
世界を3つも救えだって?」
俺は、驚いて大きな声を出してしまった。
「御託はいい。
行くのか?行かないのか?」
そう聞かれて俺は、焦ったが。不思議と自分の中に答えは出ていた。
「行くさ!
それで世界を家族を救えるのなら」
「ならば行け。最初の世界に!!」
俺は落ちていく感覚と共に緑に囲まれた世界が見えた。ここが最初の世界か…
俺はふと思い出したかのように
「俺はまだ君の名前を聞いてない…」
「俺か?
俺の名前は―。」
名前を聞く前に最初の世界へと落ちてしまった。随分高いところから落ちたが、なにかオーラみたいので包まれていて無傷だ。
「結局あの美少女はだれだったんだ?
まぁこの世界を救えばまた会えるか…」
ふと両手の異変に気づき目をやると
「な、なんじゃこりゃ~~~!!」
どうやら俺はマジックになってしまったらしい。
新しい話の投稿になりますが、私のもう一個の作品共々よろしくお願いします。