プロローグ
数時間前
「おいハク、レイ!冗談はやめろ!」
シンは折れたカリバーンを仲間に向ける
かつてハクとレイだった人間はもう目の前にはいなかった
二人は虚ろな目にだらしなく垂らした口からよだれがこぼれまるでゾンビのようだった。しかし発症前、いやそれ以上の早さと力でシンとマナに襲いかかる
「やめてよハク!」
マナは鎌で必死に攻撃を塞ぎながら涙を流し訴える
しかし亡者は聞く耳を持たない
「マナ、やるぞ....」
「でも!」
「いいから!!」
シンは怒鳴る、マナはシンに怒りを覚えたが顔を見てその怒りはすぐになくなった
「先輩....」
シンは泣いていた。つい数分前までともに戦い成長してきた仲間たちが醜い怪物になってしまったことを嘆いていた
シンは剣を握る腕に力を込める
「許しは乞わん、恨めよ」
シンは亡者となったかつての仲間に手をかけた
「.....くっ!」
雨が降る、土砂降りだった。シンはカリバーンを投げ捨てると力なく座り込み項垂れる
「ごめんね、みんな」
横たわる仲間に呟くようにマナが謝る
「いいんだよな?マナ。これでいいんだよ....な?」
シンは声を震わせながらマナの方を振り返る。顔や身体中にこびりついた血糊が雨に洗い流される
マナは優しくシンの背中を抱く
「うん、先輩は正しいことをしたんだよ。2人を助けたんだよ」
なだめるように頭を撫でる
「う....ああ....うわああああああ!!」
シンは声をあげて泣いた。喉が枯れるまで叫ぶ
マナはただシンを抱きながら黙るしかなかった
現在
「1番から30番まで展開!」
シンは魔法陣を展開し小型の装騎群・漣を召喚し指先から糸を伸ばし操る
漣は一体一体が小さく普通の装騎よりも劣るもの使いこなせば恐ろしい戦力である
人形たちは感染した魔族たちを取り巻くとまるで獲物に群がる肉食獣のように襲いかかる
マナは鎌を豪快に振り回し確実に両断する
「強いです、クレイドル隊」
「ああ、シンは歴代最強クラスの勇者だしマナもシンに次ぐ強さだからな」
感染者にランスを突き刺しグレートソードで真っ二つに裂きながらアイザックは言う
フィーアは風を使った魔法で吹き飛ばし銃剣の引き金を引く
「とは言ってもオレたちは無敵じゃない、このまま戦闘が長引けば確実にあの世まで付き合っちまうことになる。それだけは勘弁したいね」
天山は冗談を交えながらも鋭い斬撃を放つ
「アイザック!そのまま後退するぞ!俺が奴らを抑える。その間に向こうの丘にある村までいけ!」
シンが指を差す
「お前も逃げろ!」
「安心しな、俺が誰かに負けたことなんてあったか?」
シンは人形で道を作る
「いけ!村人たちを守ってくれ!」
「ハァ!?バッカじゃないの!」
マナがシンの隣に立つ
「な!?バカ行けよ!」
「うっさいなぁもう!どうせレイ先輩とハクくんの敵討ちとか考えてるんでしょ?先輩バカなんだから見てれんないわよ」
マナに負けてシンは俯く
「ったく、この部隊はバカばっかだな。30分だ、30分経ったら撤退するぞ」
「一匹でも多く片付けてさっさとずらかるわよ!」
マナが鎌を構える
「なぁマナ」
「なにさ?」
「この戦いが終わったら」
シンが真剣な眼差しをマナに向ける
「ごめん、好みじゃないしそれ言ったらどっちか死ぬと思うの」
「Oh....」
「来るよ!!」
マナが鋭く言う
「いらっしゃいませ!!」
シンはカリバーンで薙ぎ倒しつつ人形を的確に動かし一掃する
「おいフィーア、大丈夫か!」
追ってくる感染者を振り払いながらシンの言う村へ向かう
「大丈夫です、先輩こそ無理しないでください」
マナは魔法で妨害しつつ走る
頭上から巨大な瓦礫が降ってくる
「チッ!とんだ力持ちがいたもんだ!」
天山は舌打ちをする
アイザックとフィーア、天山は前へと飛び出しギリギリで回避するとすぐに立ち上がりまた走る
しばらく走ると巨大な壁に覆われた建物が見えてくる
「おーい!開けてくれ!」
アイザックが村に向かって叫ぶと村の門が開いた
「間に合え!!」
門に滑りこむとフィーアは魔法で動きを止め天山は苦手な銃を撃ちアイザックは力を込めて門を閉める
「はぁ...はぁ...なんとか....なりましたね」
フィーアは息を整えながら水筒を取り出すとアイザックに渡す
「ありがとよ」
アイザックは水筒を受け取ると水を飲む
「ナイスアシストだ、フィーア」
「先輩こそよく頑張りました」
アイザックがフィーアを見ると袖に血がじんわりと滲んでいた
「おい、怪我してるぞ」
「気付きませんでした」
アイザックはフィーアの袖を捲ると包帯を取り出しきつく縛る
「これでよし」
「ありがとうございます」
「おうおう、見せつけてくれるじゃねぇか」
天山は茶化すとポケットからリンゴを出してかじった
立ち上がり村の奥へ向かう
村人は家から覗き込むようにアイザックを見ている
「お前さん達はクレイドル隊の勇者か?」
老人が尋ねる
「俺たちは今日からクレイドル隊に配属されました。彼女、天山は 俺が雇った用心棒です」
天山は窓から外を眺めていた
「そうかそうか、ありがたい。こんな寂れた村だがゆっくりしていってくれ」
「ありがとうございます」
フィーアが一礼する
「そうだ、飯が出来てるんだがいただくかね?」
「是非いただきます」
「あー食った食った」
アイザックはベッドで横になる
「久々にまともな食事をしましたからね」
フィーアは日記を書いている
「何書いてるんだ?」
アイザックが覗き込む
「内緒です」
フィーアは日記に覆いかぶさり見せてくれない
「そうか、つまんねぇな」
「おぉ...これは...」
天山が見ていた
「天山、なに書いてあったんだ?」
アイザックが興味津々に聞く
「知りたいのか?」
「そりゃそうだ」
急に天山が真面目な顔になりアイザックに耳打ちする
「やめておけ」
「なんでだよ?」
「いいから今はやめておけ。多分きっといつかお前さんも目を通すことになるさ」
天山を見つめる。目で察してやれと言っているようだった
「わかったよ」
アイザックは渋々頷くとベッドへ戻った
「シンたち遅いな」
一人呟く
すると門のほうから音が聞こえた
シンとマナだった。ボロボロになりながらも生きていた
その後ろにはたくさんの感染者がいた
「行くぞみんな!」
「はい先輩」
「おっと、おいでなすったか」
3人は立ち上がりシンの元へ向かう
「シン!」
「おうお前らか」
シンとマナはクタクタになりながらも門の中へ入った
「それでどうするよ、このままじゃ突破されるよ」
マナは息を荒げる
「決まってるだろ、ここを死守する」
シンは当たり前のように言うと敵の群れを睨む
「とはいえ5人か。オレはやれるが他は大丈夫か?」
「私はいけます、しかし村人の避難も考えたほうがいいでしょう」
フィーアの提案にシンは首を振る
「ダメだ、ここの住民は避難どころかここで死ぬ方を選ぶ連中だ」
「それって....」
「そうだ、彼らにとってよほど大事な場所なんだろうな。だから俺たちの手で守り抜くのさ」
「わかったよシン、俺たちで守り抜こう」
アイザックはイーストシミターとバトルアックスを抜く
「ったく、このバカどもは...面白いじゃねぇか!この際金なんてどうでもいい、派手に暴れるぜ!瑞雲!」
「はい!私も遅れを取らないように全力でお相手して差し上げます!」
天山の左目は更に赤みを増し右目が深い蒼に染まると右手に真紅のイーストシミター、左手には拳銃とは言い難い巨大な銃を握った
「まったく、先輩たちはいつも後先考えないで前へ出ますね。心配で居ても立ってもいられません」
フィーアは銃剣を構える
「本当よね、だからまぁここまでなんだかんだでついていくわけだけど」
マナはため息をつきながらも頭上で大鎌をぶん回し構える
「行くぜ野郎ども!」
シンが吼える
「私とフィーアと天山は女なんだけどー!」
「あ、はいすみません...」
シンは萎縮する
目の前の敵は残り300、こっちはたった5人
だがこっちは一騎当千の猛者たちである。分が悪い賭けではない
「なぁシン、人形は呼べるか?」
アイザックが聞く
「残念だがもう在庫はないね」
シンが頭をかく
「フィーアは!」
「私もできません」
「チッ、素戔嗚を持ってくれば良かったぜ」
天山が舌打ちをする
「仕方がありません、素戔嗚はこの前の戦で中破していますから」
瑞雲がため息をつく
「まぁいいんじゃねぇの?こっちはなにせ勇者だぜ?」
「オレは違うけどな」
天山がツッコム
「こまけぇこたぁいいんだよ!オラ、来るぞ!!」
5人は正面から武器を構え突き進む。感染者たちは我先にと勇者たちに襲いかかる
「シン!これを使え!!」
アイザックはイーストシミターをシンに投げると更にグレートソードを取り出し大振りし次々と首をさらってゆく
「ありがとよ!」
シンは受け取るとイーストシミターを逆手で持ち後ろの敵を貫くとカリバーンで大きく横に薙ぎ倒す
「いきます!」
フィーアは銃剣で狙い撃ち出来るだけ魔力の消耗が少ない魔法で蹴散らす
「瑞雲、息を合わせるぞ!」
「はい!天山さんもついてきてくだだいね!」
左手で持った大型拳銃を乱射させ的確に脳天を撃ち抜き神速の剣戟で次々と絶命させる
「まったく!早く終わらせてシャワーを浴びたいわね!」
マナの大鎌が風を切り敵の命を奪ってゆく
しばらく戦っていると背後が明るくなる
「おい!あれ見ろよ!」
シンが指す方向に村に火があがっている
「俺がいく!!」
アイザックは戸惑うことなく村へと走っていく
「待てアイザック!!」
シンが止めるがアイザックは走る速度を緩めない
「あのバカッ!!」
4人は敵を抑えるので手一杯だった
「うおおおおおおおお!!」
目の前に立ちはだかる魔族を斬り捨てながらアイザックは走る
「誰かー!誰かいないのか!!」
返事がない
敵の攻撃が激しさを増す
「チッ、これじゃキリがねぇ!!」
目の前に人だかりが見えた
「おーい!大丈夫か!?早く逃げろ!!」
アイザックは村人に叫ぶ
だが村人は何の反応も見せない
「おい!!早く逃げろ!!死んじまうぞ!!」
それでも村人は返事をしない
やがて一人が振り向く
そのときアイザックはハッと目を見開いた
「ウソ....だろ....?」
村人の目はすでに死んでおりよろよろとゾンビのようにふらつきながらアイザックへと向かっていく
「なぁ...冗談....だよな?早く逃げようぜ、ほらじゃないと....」
一歩二歩と下がると何かにぶつかる
振り向くと村人だったものが鉈を振り下ろそうとしていた
「う、うわあああああああ!!!」
アイザックは思わずバトルアックスで村人の腕を斬った
断面からは赤黒い血液が滝のように溢れてゆく
「来るな!今度は本気でいくぞ!」
しかし村人は歩みを止めない
「クッソおおおおおお!!」
アイザックは村人を斬った。返り血が顔につく
村人たちは虚ろな目でアイザックを見つけると走ってきた
アイザックは急いで振り返り村を出る
「なんだよ!?なんなんだよこれ!?」
恐怖に震えながら全力で逃げる
門まで辿り着くと急いで閉めた
「おい、どうしたんだアイザック!」
天山が聞く
「逃げるぞ、みんな」
アイザックは呟くように言う
「どうしたんですか先輩?」
フィーアが恐る恐る聞く
「全滅だ....守れなかった....それどころか俺は....俺は!!」
アイザックは血で汚れた両手を見つめる。半ば錯乱し息も荒い
「バカ野郎!!」
シンがアイザックを殴る
「例え守れなかったとしてもなぁ...諦めちゃいけねぇよ。せめてこいつら片付けてから泣いたりとかしようぜ、な?」
シンは優しいアイザックの肩を叩い た
「う....あ...お前らのせいで....お前らのせいでえええええ!!」
アイザックは雄叫びを上げるとグレートソードを両手に持ち泣きながら修羅のごとくなぎ倒して行く
「うああああああ!!!」
アイザックは何度も叩きつける。武器が折れても敵が完全に沈黙してもなお武器を叩きつけるのをやめない
「クソ!!クソ!!クソ!!」
「もういいです!先輩!」
フィーアが抱きしめるようにして止める
夜は明け日が登りはじめる
「フィー....ア?」
「怖かったんですよね、もう大丈夫です終わりました。あとは帰るだけですよ」
フィーア優しい言葉にアイザックは涙があふれ出る
「怖かった。みんなああなるんじゃないかってさ、それでいつか俺も感染して自分が自分じゃなくなるんじゃないかってさ」
「大丈夫ですよ、誰もいなくなったりしませんから」
「うん....うん....」
アイザックの背中から何かに小突かれたような衝撃が走ると背中にいたフィーアがゆっくりと下へ下がってゆく
「フィーア!!」
天山が大きな声でフィーアを呼ぶ
後ろを見ると弓矢を構えた村人だったものがいた
「うおおおおおおお!!」
アイザックは拳を村人に叩き込むと足で踏み潰した
濡れた雑巾を叩きつけたような音を出して村人は命を絶った
「治療なら私に任せて!」
マナが慌てた様子でフィーアに駆け寄ると傷口を確認する
「傷は浅い、これなら助かるよ!」
アイザックはただ立ち尽くし村人亡骸を呆然と眺めることしかできなかった
あれからひと月が過ぎた
フィーアは一命を取り留めみんなで村人と魔族たちを弔った
フィーアはまだ目を覚まさなかった
シンとマナは仲間の故郷へ行き墓を作ると行って西へ、天山は契約はここまでだと言い残し東へ向かった
アイザックは眠り続けるフィーアを背負い南の王都へと帰って行った
エレンが気がかりで何度もエレンがくれた機械を動かそうとするが魔力が足りなくて連絡すらできなかった
「なぁフィーア、お腹空いてないか?」
アイザックはカバンからリンゴを取り出す
「早く目を覚まさないと俺が食べちまうぞ」
フィーアは眠ったまま返事を返さない
アイザックはここまでの道のりで武器の貯蔵が尽き体力も限界だった
「お前大好きだっただろ?」
アイザックは続ける
周りを見渡すが感染者の姿はなく空はとても穏やかな色をしていた
王都まで後少しのところだった
目の前には花畑が広がっていた
「さて、一休みするか」
一本の木の下にゆっくりとフィーアを座らせ隣で干した肉をかじると横になり空を見上げる
「なぁフィーア、俺たちが出会ったのもちょうど今くらいの時期でこんな空してたな。覚えてるか?お前俺と会った時今よりもすっげぇ無愛想でさ。よく先輩は不用心過ぎますとか言って説教してたよな」
アイザックは一人で笑う
「せん...ぱ....い?」
フィーアの声が聞こえた気がする
「ん?なんだ?」
アイザックが起き上がりフィーアのほうを向く
「....え?」
アイザックは何があったのか理解できなかった
フィーアは銃剣を持ちゆらゆらとアイザックの方へ向かってくる
「先輩...私を....殺してください」
フィーアは力のない声で訴える
「何言ってんだよフィーア。そんな物騒なこと言わないでさ」
「先輩、私を殺して」
フィーアは涙を流しながら何度も言う
「フィーア...なぁフィーア!ふざけてないでさっさと帰るぞ!」
アイザックは胸の中のざわめきを振り払うように明るくフィーアに言う
「ごめん...なさい....私やっぱり感染していました。あのとき天山さんに殺されていれば....」
「そんなこと言うなよ!」
アイザックは遮る
「お願いします....先輩にしか頼め...ないんです」
フィーアは最後力を振り絞り銃剣をアイザックに差し出した
重厚な作りをしたその武器はフィーアと幾つもの戦場を共にした相棒のようなものだった
「受け取って...ください、いつか先輩に渡すつもりだったものです」
アイザックは黙ってその剣を受け取る
“ユーザー認識。アイザック”
目の前に文字が広がると無骨で重厚な銃剣の装甲が静かに崩れ落ちると中から白い美しい細身の剣が現れた
“開闢剣-エーデルヴァイス-”
と剣は名乗った
「すまない、フィーア」
アイザックはゆっくりと構える
“敵性反応あり、ユーザーとの精神力を同期。威力及び強度の調整を行います”
エーデルヴァイスが白い光を帯びる
「ありがとう....先輩...」
アイザックは意を決してエーデルヴァイスをフィーアの腹へと刺した
フィーアは満面の笑顔を見せると何かを口にした
「.....!!!フィーアああああああ!!」
アイザックの叫びが花畑に広がる
崩れるフィーアをアイザックはエーデルヴァイスを捨てて受け止める
「ごめん....俺が弱かったから!こんなことに!」
フィーアのポケットから日記が開いて落ちる。アイザックはそれを読む
“○月○日 今日変な先輩に訓練中に遭遇、目先のことばかりで危なっかしい人で正直不安でした”
“△月×日 先輩がやたら声をかけてきます。みんな私を避けるのにどうして?”
“□月△日 またあの先輩と訓練をすることになりました。相変わらず危なっかしい人です。目も当てられないのでしばらく練習相手にでもなろうと思います”
愚痴にも近い内容が幾つもの書かれていた
「ったく、俺のことばっかりじゃねぇか」
アイザックはふっと笑った
ついに王都の門までたどり着いた
なにやら騒々しい
東のほうを見ると巨大な竜の姿が見える
兵士たちが投石機や銃で竜を攻撃するがダメージをまったく与えることができなかった
そして竜が王都へと入ってゆく
それを見たアイザックは急いで竜の元へ向かう
町の中は火の海となり慌てふためく人々でまるで地獄絵図のようだった
アイザックはエーデルヴァイスを抜くと走り斬り込むが尻尾で吹き飛ばされ石畳に叩きつけられる
それでもなおアイザックは怯まず立ち向かっていく
しかし傷一つ与えることなくアイザックは一方的に蹂躙され続けた
意識が飛びそうになる、心も体もボロボロだった
辛うじて剣を握っていたが徐々に感覚がなくなってきた
ここで終わるのか....?
アイザックはふとそんなことを考えてしまった
でもアイツとの約束はどうなる?エレンは?
小さな頃に魔王に向けて言い放った言葉を思いだす
なんでだろう、なんで今になってアイツの嫌味っぽい顔が思い浮かぶんだろう
少しアイザックは苛立つと立ち上がる
そうだ、まだここでくたばるわけにはいかないんだ
アイザックはフラフラになりながらもエーデルヴァイスを構える
「ここで....負けるわけにはいかないんだよ!」
竜が口を開き炎を吐こうとする。それでもアイザックは突き進む
「うおおおおおおお!!」
目の前に大きな光が現れる
「あれは!」
目と鼻の先に炎が迫るところでアイザックは思わず目を閉じる
しかし炎はアイザックを包むことなくなにかにさえぎられた
目を開くと白い見たことのある巨人、いや装騎がアイザックを守っていた
「雪風....」
それはフィーアの装騎である雪風だった、しかし色が黒金から白銀へと染まっている
雪風はゆっくり立ち上がると竜へ拳を叩きつけまた光となって天へと昇った
竜は力なく崩れ去った
「勇者アイザック!貴様を味方殺しと敵前逃亡による反逆罪で拘束させてもらう!!」
兵士たちに囲まれてアイザックは力なく両手を挙げて跪いた
さて、デイブレイクいかがでしたでしょうか
?
途中で題名変えたりとか見苦しいところも多々ありましたが少しでも楽しんでいただければ幸いです
物語自体短くいろいろ説明不足などもありましたが我々兄妹飽きっぽいところがあるのでモチベーション維持のためにこういう形にさせてもらいました(おい
では最後に....
我が親愛なる家族にして友である美卯様へ
ご冥福をお祈り申し上げます
今までご迷惑おかけしました、ごめんなさい
それと短い間でしたがこんなバカに最期まで付き合って戴き誠にありがとうございました
それと....
これで最後だと思った?残念!
これプロローグです!!
ではまた2ndシーズンで!!(≧∇≦)ノシ