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0.プロローグ
この話は、突発的に書いたもので、おかしいところもあると思います。そういうところがありましたら、指摘していただけると嬉しいです。
人は、空を舞うのがとても下手で。自分の意志で舞ったとしても、そうでなく舞ったとしても、結局下手で。
なんでこんなことを考えているのかというと、今、母さんが目の前で、不本意ながら酷く下手に舞っているから。
「人は、何かを連れて生きているの」
そう言った母さんは、すごく綺麗だった。
「その何かっていうのは、」
優しくて綺麗な母さんが、僕は大好きだった。
「人によって違うのよ」
今、こんなことを考えている場合じゃないことくらいわかる。でも、目の前の光景があまりにも突然で、あまりにもゆっくりと流れていくもんだから、僕はそんな風に考えてしまう。
「まだ、解るわけないわよね」
頭の中で、母さんが微笑む。
そりゃあそうだよ。まだ、その時の僕はすごく幼かったんだから。
でもまあ、成長した今もあまり解らないでいるのだけれど。
今、母さんが連れてるものは何なの?
車と母さんを繋ぐ、ソレは――……