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澪と海の秘宝 〜海のスクリューのひみつ〜  作者: 蒼猫サン


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5/7

選ばれた理由

潮風が、静かに吹いていた。


海守の家の外。


ジェイクは、ひとりで立っていた。



目の前には、海。


どこまでも続く、青。



「……」


言葉が出ない。



「現実じゃない」


小さくつぶやく。



後ろから足音がした。



「少しは落ち着いた?」



振り向くと、澪が立っていた。


肩には黒猫。



「……ああ」


ジェイクは答える。



「でも、理解はできてない」



澪は少し困ったように笑う。



「だよね」



沈黙。


波の音だけが響く。



ジェイクが言う。


「ここは……本当に日本じゃないのか」



澪は、少しだけ考えてから答える。



「うん」



「ここはね――」



「海の世界と、人間の世界の“間”にある島」



ジェイクは眉をひそめる。



「間……?」



「普通の人は来れないの」



ルカが口を挟む。



「必要なやつだけだ」



ジェイクが見る。



「必要……?」



澪は少しだけ目を伏せる。



「理由は……わからない」



「でも」



「ここに来る人には、何か意味があるって言われてる」



風が吹く。



ジェイクは海を見る。



「……俺に、何の意味がある」



その声は、低かった。



「ただの野球選手だぞ」



澪は答えられない。



そのとき。



「意味はある」



低い声。



ポセイドンが、いつの間にか立っていた。



「すべては流れではない」



「スクリューは、“選ぶ”」



ジェイクの目が揺れる。



「選ぶ……?」



ポセイドンは海を見る。



「今回のスクリューは異常だ」



「本来、こんなに人は流れてこない」



空気が変わる。



「……じゃあ俺は」



ジェイクが言う。



「何かに巻き込まれてるってことか」



沈黙。



ポセイドンは答えない。



代わりに、ルカが言う。



「もう始まってるってことだ」



その言葉が、重く落ちる。



澪が小さくつぶやく。



「……また、なのかな」



ジェイクが見る。



「また?」



澪は、何も言わない。



ただ、首元のネックレスに触れる。



蒼海の真珠。



そのとき。



一瞬だけ。



真珠が、淡く光った。



ポセイドンの目が鋭くなる。



「……やはり」



ルカが低く言う。



「来るな」



風が止まる。



海が、わずかに揺れる。



何かが近づいている。



ジェイクはまだ知らない。



この島に来た理由も。

この海に隠された秘密も。



そして――



自分が巻き込まれる戦いのことも。


最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

蒼猫サンです


少しでも「面白い」「続きが気になる」と思っていただけたら、

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次回もぜひ読みに来てください✨


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