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黄道を刻む二十四の時の詩

鏡の向こうの青は遠く 風に波打つ緑の遠く

作者: 日浦海里

鏡面のように青い空を映す水面


風が鳴らし

雨が叩いた

激しいまでの演奏会は

嘘のように収まって

今は遠くでじりじりと

空を灼く音が響くだけ


水辺には水面から跳ねた雫が

そのままそこで花を咲かせたような

水色や白の小さな花たちが

咲き乱れている


倒されても

倒されても

何事もなかったかのように咲くその姿は

小さくても立派に生きられると

全身で叫んでるようだった


強い陽ざしが作り出す

この熱は変わらないけど

吹き抜ける風はどこか冷たくて

秋の姫の優しい足音が

少しずつ近づいてくるのを感じる


土の中で内に秘めていた

命の熱が燃え上がる季節も

もうすぐおしまい


賑やかだからこそ

その終わりはどこか寂しくて


けれどその先には

新たな命の息吹が実る

艶やかな季節が待っているから


今少しだけ

あと少しだけは

共に歌い

共に踊りたい

今日は立秋

夏の終わりが見え始め、秋の気配が漂い始める季節と言われています。


二十四節気の成立した中国では、太平洋高気圧の勢力も離れ

この頃から秋らしい気温となり始めますが

日本は未だ太平洋高気圧の勢力圏内。

まだまだ暑い日々が続きます。


季節の変わり目に合わせて台風の季節にもなります。


皆様日頃の備えは十分に、自分の安全と健康を第一にお過ごしください。


【登場人物紹介】

○夏姫

 空から照りつける光を熱と命に代える力を持ちます。

 陽射しの君や冬姫同様、

 自らに与えられた力を制御することは出来ません。

 その力は多くの命を育てることができますが

 時にその力が過剰となって、命を奪うこともあります。

 どうにかしたいと願ってもどうしようもない現状ならば

 少しでも今を受け入れていきたいと

 その一瞬一瞬を楽しもうとしているのが彼女です。

 誰かのためではないけれど

 みんなのために、と願いながら、

 彼女は今も踊り続けています。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 立秋かぁ〜 先日、灼熱の太陽に照らされる【緑の毬栗】やら【緑の柿】を見つけまして。勇ましくトゲトゲした姿、まだまだ大きくなるぞと言わんばかりの姿に、この暑さは冬を越す為にあるのだと、秋…
[良い点]  命の力強さと終わりに向かう寂しさと。  そんなことを感じるような。  夏の間に蓄えられた命の力。  どんな形に実りゆくのか、夏姫はその目で見ぬままなのですね。 [一言]  もう秋、と思…
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