第97話 謝罪、私なんか謝られてばっかりじゃね、気のせいじゃ無いよね
「申し訳ありません、お嬢様」
マリーちゃんが私にそう謝ってきた。
「別に構いませんよ、
お茶も貰えましたし」
私がそう返すと
「マリアってこのお嬢ちゃんと知り合いだったの」
無邪気そうなメイドさんがそうマリーちゃんに質問をした。
「すいません、お嬢様、
お茶を飲んで待って貰っても構いませんか」
そう、メイド長と言われている人は私にそう聞いてきた。
(何でだろう、何かあったのか、
まぁ、いっか、お茶飲めるみたいだし)
そう思い返答を決めた私は、
「構いませんよ、ですけど、
1時間、2時間はやめて頂きたいです」
と言うと
「ありがとうございます、お嬢様」
こう御礼を言われた。
私は、
(あれ、この人って、
私の事お嬢様って呼んでたっけ、
お嬢ちゃんって呼んでなかったけ)
そう思いつつも私は、
(まぁ、そう言う気分なんだろうな)
と思い解決してからお茶に口を付けた。
___________
「マリア、
あんた、お嬢様ってどう言う事なの」
私の目の前にいるメイド長はそう問いかけてきた。
「そのまんまの意味ですよ」
私がそう返答をすると
「あんた、お嬢様のこと、
聡明で大人っぽい子って言ってたじゃない、
お嬢様、ただの可愛らしい子供じゃ無い、
私、そのせいで分らなくて失礼なことしちゃったんだけど」
メイド長はそう焦ったような声で言ってきた。
「そうですか、私は、聡明な方だと思いますけど」
私が返答をすると
「どこが、どこが聡明なの、
あの子、ただの女の子じゃ無い」
メイド長はそう泣きそうな声で言ってきた。
「とっ、取り敢えず、
謝るしか無いわよね、
そうよね、それしかないわよね、
マリアお願い、貴方も手伝ってよ」
メイド長はそう頼んできた。
「分りました」
私がそう返事をして
(どうしよう、
私が一番危ないかも知れない、
お嬢様のことを待たせてしまっているから)
そう思っていると
「あんたも謝りなさいよ」
と怒るように言う声が聞こえてきた。
私が
(どうしたのだろう)
そう思い声が聞こえてきた方を向くと
「えぇ、どうして、
私何もしてないじゃん」
と反論をする気の抜けた声が聞こえてきた。
「あんたも失礼なこと言ったでしょ、
さぁ、早く謝るよ」
メイド長はそう怒ったように言ってきた。
「えぇ、私、
謝るようなことしてないよ~」
またメイド長を怒らせるような反論の声が聞こえてきた。
「取り敢えず、謝ってよ」
少し泣きそうな声でそう言っていた。
「分った、分ったから、
泣かないで、ね、ね」
泣かせた張本人がそう言った。
(これは何をしているのでしょう」
そう思いつつも私は、
「早く謝りましょうよ」
と言うと
「そうね、そうよね」
メイド長はそう決心したような声を出した。
___________
(ははは、愉快だな~)
私はそう思いながら怒ったり、泣きそうになっているメイドさんを見ていた。
(ていうか、何をしてるん、あれは、
何かやらかしたのか)
私がそう思い見ているとマリーちゃん達が近づいてきた。
(終わったのかな、ていうか何を話してたんだろう)
そう思いながらメイドさん達を見ていると
「申し訳ありません、お嬢様」
と謝って頭を下げてきた。
(意味が分らないな、
私はどうして謝られているんだ、
メイドさん達は私に対して何かやらかしたことあったけ)
そう思いつつも私は、
「メイドさん、
貴方達は、何を謝っているのでしょうか、
私は、貴方達に謝られるようなことをされた記憶は一切存在しないのです、
それにどちらかというと私が突然来てしまったので、
謝るべきでした、すいませんでした」
と何か謝られる行為あったかなと思い出しながら言うと
「えっ、あっ、えっ」
そう焦るような声が聞こえてきた。
(何故、焦る、
意味が分りかねる、
私は何をすることが正解だったのだろうか)
そう思い
「それで、マリーちゃんとのお話は終わりましたか」
と話しかけると
「えっ、あっ、はい、
終わりました」
こう返答を返ってきた。
(えっ、あっ、はい、
って面白いな、
さっきまで結構凄い人だと思ってたんだけど)
そう思いつつも私は、
(まぁ、可愛いから良いか)
こう思い
「それじゃあ、マリーちゃん連れて行きますね、
構いませんか」
と許可を貰えるかどうかを問いかけると
「大丈夫です、
その、お嬢様は確認を取らなくても良いと思うのですが」
そう言われた。
(『どうして確認を取ったのか分らない』
そう言われてもさぁ、礼儀じゃん、
一応、礼儀、礼節は人間にとって、
というより、人を支配する貴族としては一番重要だろ)
そう思いつつも私は、
「そうなのですか、
ですが、まぁ、何て言いましょうか、
私は、え~と、そうですね、
突然来訪したというのに、
お茶や菓子を出すなど対応をして下さった方々に対して、
礼節を軽んじる行為をしたくはありませんので」
と多少最適そうな理由を言うと
「そうですか」
理解できないという声音でそう言われた。
「それじゃあ、マリーちゃんつれて行きますね」
私は、そう言い
「あっ、それとお茶ありがとうございました」
御礼を言い忘れていたような気がしたので御礼を言って
「あっ、そういえば、マリーちゃんも準備できていますか」
そうマリーちゃんが大丈夫かも聞いて無いのでそう問いかけると
「大丈夫です、」
何か変な事を言われるような予感がした私は、
「それじゃあ、行きますよ、
着いてきて下さいね」
そう遮って言い侍女室の扉を開けた。




