第92話 あの人、本当に、本当に、本当にふざけんなよ
色々あり現在私は、皇族とその取り巻きに跪いていた。
「ブランドー侯爵令嬢」
私が周囲にいる人の確認しているとそう言う老人の声が聞こえてきた。
(ブランドー侯爵令嬢って誰だ)
忘れていた私が、そう思っていると
「ブランドー侯爵令嬢、返事をしろ」
と急かすような声が聞こえてきた。
(あっ、そう言えば、
ブランドー侯爵令嬢って私なのか)
と気付いた私は、
「申し訳ありません」
そう返事をする。
私が返事をして数秒後くらいに
「ブランドー侯爵令嬢、
何故、これ程までに遅かったのか説明せよ」
と命令された。
(何でそんな事聞くんだ、
それを聞いて何か意味があるのか)
そう思いつつも私は、
「アウル殿下の急なご来訪に私が相応の準備をしていなかったのが理由のです」
と取り敢えず思い付いたことを言った。
(まぁ、服が寝間着だったから、
客に会う相応の服じゃ無いよね、
だから、この言い訳であってるよね)
そう心の中で思っていると
「こちらも急に来たことは、申し訳ないと思う」
と謝る声が聞こえてきた。
(皇族側が謝る事なんてあるんだ、
ていうか、なんで皇族本人は喋らずにお付きの人が喋ってんだ)
そう思いながらお付きの公爵であろう人を見ていると
「だが、いくら何でも待たせすぎでは無いか」
と怒ったような声で言ってきた。
(機嫌悪いのかな、このおじさん)
そう思いつつも私は、
「申し訳ありません、殿下」
直ぐにそう謝ると何かを小さな声で話す声が聞こえてきた。
小さい話し声が聞こえてから数秒が経った後に
「構わない」
と言う子供の声が聞こえてきた。
(何で、わざわざ、殿下が言ったんだ、
さっきまでと同じで公爵さんが言えば良いのに)
と心ので呟きつつも私は、
「ありがとうございます、殿下」
こう御礼の言葉を言った。
(一応、許してくれたみたいだし、
御礼言った方が良いよね、多分、知らんけど)
そう思いながら言った私の御礼を聞いたであろう公爵のおじさんは何故か驚いた表情をしていた。
(どうしてあの公爵さんは驚いてるんだ、
私が御礼を言ったことに驚いたのか、
えっ、まさか、御礼を言うのは違ったのか、
マジ、駄目か、はぁ、えっ)
と心の中で呟きつつも確認を取ろうと思い
「どうかしましたか」
こう問いかけてきた。
(直接問いかけたら、
ブランドー侯爵家の教育が駄目だと思われるかも知れないしな)
と思い問いかけた私の問いに対し皇族達は、
「いや、すまない、
そなたは、父親と違いちゃんと御礼を言ったのに驚いただけだ」
そう言ってきた。
(えっ、お父様、御礼言わないの、
それは、無礼にならない、大丈夫なの)
そう思った私は、
「お父様が、申し訳ありません」
と本当に申し訳ないなと思いながら言うと
「そなたの父親がやった行為だ、
そなたが謝らなくとも良い」
公爵さんは焦ったようにそう言ってきた。
その発言から、お父様は駄目な行為をしていたんだな、
と確信してしまった私は、
「本当に申し訳ありません、
お父様の無礼をお許しください」
そうお父様が不敬罪でしょっ引かれたら悲しいのでそう全力で謝ると
「分った、分ったから、謝らなくとも良い、
そなたの父親も許そう」
とお父様の事を許してくれた。
(あっ、この、公爵のおじさん、
優しいな、お父様の無礼を許してくれるなんて)
そう思っていると
「あぁ、そう言えば、
殿下とそなたの交流のためにお茶会をすると言う話しだったはずなのだが、
お茶会は一体何処でやるのだ」
公爵様はそう言い始めた。
(えっ、そうなの、初めて知ったんだけど、
この部屋、お茶を飲むための設備無いよね、
それに取って来るにしても遠いよな、
えっ、それじゃあ、どうすんの)
公爵の発言にそう思った私は、
「申し訳ございません、殿下、
お父様より、その話を聞いておりませんでした、
あの、お父様に確認を取っても構わないでしょうか」
と公爵に確認を取ると公爵さんが殿下に耳打ちをした。
「構わない」
と殿下がそう許可を出した。
(本当に、何でわざわざ、殿下に言わせてるんだ)
そう思いつつも私は、
「ありがとうございます、殿下、公爵様」
と御礼を言うと直ぐにロナルド君が扉を開けてくれたので足早に部屋の外に出た。
「どうかしたか」
部屋から出ると直ぐにお師匠様にそう問いかけられた。
「いや、あの、どうやら、
お父様が私に話していないことがあったみたいなんですよ」
私がお師匠様にそう言うと
「何を話して無かったんだ」
直ぐにお師匠様は問いかける声が聞こえてきた。
「それが、どうやら、
お茶会をする予定だったらしいんですよ」
私がそう言うと
「あの、ゴミ野郎」
とお師匠様は、怒ったように呟き走り出していった。
どうやら、お父様は、お師匠様にも伝えていなかったようだ。
「はぁあああ、どうして、
あの人は教えなかったんだ、もう」
と怒ったように私は、呟いたあとに
「ロナルド君とマリーちゃんは私に付いてきてください」
そう言いお父様捜しを始めた。
「えっ、あの、ロナルド君って何ですか」
とロナルド君がそう問いかけてきた。
(あっ、やべ、無意識に飛び出ちゃった)
心の中で私は、呟いた後に
「すいません、ロナルド様、
間違えてしましました、
お話しする前に早く探しますよ」
と言うと
『どうして間違えたのか』
このことを問いかけられる気がしたので
「さぁ、行きますよ」
と急かすように言い歩き出した。
修正のお知らせ
82話後書きにて書かれていたキャラの髪、目の色の名前をミスっておりました。
マリアの部分をエミリーと誤植しておりました。
誠に申し訳ございません。
┏( ;〃。 _ 。〃 )┓許してください、土下座です。




