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第73話 貴族って本当に面倒くさい

 未だ困惑した表情でいるロナルド君に対して私は、

「そう言えば此処から私の部屋までの道って分りますか」

 と問いかけると

「えっ、あの、分らなかったのですか」

 こう問いかけられてしまった。


「はい、分りませんでした、迷っていましたしね」

 私が当然かのように言うと

「そうなんですか」

 そう驚きっていう様子で言ってきた。


「っで、分かるんですか、分らないんですかどっちですか」

 と私が問いかけると

「勿論存じています」

 こう返してきた。


「それじゃあ、ロナルド様、お願いです、案内してください」

 私は、そうお願いをした。


「了解です」

 ロナルド君は、そう簡単に返してきた。


「よし、それじゃあ、行きましょうか、ロナルド様、お願いしますね」

 私は、そう言い、マリーちゃんの方を見ると何かボーとしていた。


「あの、マリーちゃん、大丈夫ですか」

 私がマリーちゃんにそう話しかけると

「大丈夫ですよ、何をするんですかお嬢様」

 と何か呆けたように返事をされた。


(なしてやろうな、話聞いていなかったのか、本当に大丈夫か)

 そう思いつつ

「ロナルド様に部屋まで案内して貰うんですよ」

 私がこう言うと

「そうなのですか~」

 未だに呆けたような声で返事をされた。


「だっ、大丈夫ですか」

 本当に心配になり手を目の前で振ってそう言うと

「はっ、大丈夫ですよ、お嬢様」

 正気に戻ったのかそう言ってきた。


(本当に何があったんだ)

 そう思いつつも

「マリーちゃんも正気に戻りましたし行きましょうか、

 案内お願いしますロナルド様」

 私は、待っていてくれたロナルド君にそうお願いした。


 その後は、凄いことに一度も迷うこと無く私達は、自分の部屋に戻ることが出来た。

 部屋の前で

「「ありがとうございます、ロナルド様」」

 私とマリーちゃんがこう御礼を言うと

「御礼を言われるほどのことをしておりません」

 と当然という声で言ってきた。


(凄いな、よく迷わなかったな)

 そう思いつつも私は、

「本当にありがとうございます、

 あっ、そうだ、お入りください」

 と言いながら扉を開けて中に入れようとすると

「それは・・・」

 憚れるように言われた。


(なして、入らないのかな)

 そう思いつつも

「入らないんですか」

 私がこう問いかけると

「それは、なんて言いましょうか・・・」

 とロナルド君は、言い辛いのかそう言い私の横

 マリーちゃんをチラチラと見ているのだろうか。


「どうしてか教えてください」

 私が何時までも教えそうに無いロナルド君に詰め寄るように言うと

「あっ、あの、お嬢様」

 とマリーちゃんが私にそう話しかけてきた。


「何ですか、マリーちゃん」

 私が話しかけたマリーちゃんにそう聞くと

「えと、その、

 殿方を部屋に入れるというのは、その、憚れると言いましょうか」

 何故か濁して言ってきた。


「どうして、憚られるのでしょうか」

 私が気になりそう問いかけると

「え~と、それは、貴族の淑女の部屋に入るというのはそう言う関係だと思われても可笑しくないので」

 何故かまだ気になるところを教えてくれなかった。


「そう言う関係ってどう言う事ですか」

 何故か、少し恥ずかしそうな表情のマリーちゃんにそう問いかけると

「えと、その、こっ、・・・・」

 と小さい声で聞こえないように言ってきた。


「あの、もう少し大きな声で言って貰ってもいいですか」

 私がそう言うと何故かもっと恥ずかしそうに頬を赤らめるように見えた。


「じゃあ、私が今度は耳を澄ますのでもう一度言ってください」

 と言いながらマリーちゃんに近づくと

「その、部屋に入れるって事は、その、

 こっ、恋人だと勘違いされるかも知れないんです」

 少し早口になりつつも言ってくれた。


(恋人て、そんな事でそこまで恥ずかしがる必要性が分らんよ)

 そう思いつつも私は、

「大丈夫です大丈夫、この屋敷には、そんな事邪推するような人はいないでしょう」

 と二人に言うと

「ですが、それが習慣化してしまったらいけないですよ」

 マリーちゃんに注意されてしまった。


「良いじゃ無いですか別に私は、習慣化しても良いと思うんですけど」

 と言うと

「お嬢様は、社交界に出ていないので分らないと思いますが、

 社交界ではそう言った噂が出るだけでも駄目なんですよ」

 こう脅しだろうか分らないが

 そう言った節がありそうなことを言ってきた。


「そうですか、社交界ですか、本当に駄目なんですか」

 私は、

(その程度の噂で駄目なわけ無いだろう)

 そう思いつつも問いかけると

「駄目なんです、理由は存じ上げませんけど、

 私の御友人の姉君がそれだけでも駄目だと仰っていました」

 とこう言ってきた。


(はぁ、誰かは知らないけど、

 本当にそうなのかな、女って怖いって聞くし)

 そう思いつつも

「分りました、それじゃあ、私の部屋では無く図書室に行きましょうか」

 私は、そう言うと

「分りましたけど、

 ですが、お嬢様それって実質お嬢様の部屋になっている部屋なので駄目なのでは無いでしょうか」

 と面倒くさい事を言ってきた。


「大丈夫、大丈夫ですよ、私の寝室ではないので許されるはずです」

 とこういった所ポカンとした様子で

「あの、寝室だと駄目なのですか」

 こう問いかけられた。


(あれ、この子知らないのか)

 そう思いつつも

「まぁ、取り敢えず、図書室は大丈夫なはずなので行きましょう」

 そう急かすようにしてマリーちゃんと空気となっていたロナルド君の手を引っ張った。

新年明けましておめでとうございます。

去年始め本来は何日かやった後に失踪でもしようかなと思っていた執筆活動ですが、思ったよりも面白く継続することに成功しました。

これからも私がリアルに死なない限り続けるつもりなので応援をしてくださると嬉しいです。

それと、新年で気が緩みすぎて風邪やコロナに罹ってしまったら色々台無しになってしまうのでお気を付け下さい。

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