第71話 探知魔法改め人捜し魔法を使うんだよ
索敵魔法を使おうと思った私は、早速やり方を考え始めた。
最初は、
(魔力の膜を広げればよくね、
こんなこと思い付く私って天才)
とか思っていたのだが、
多分私程度の魔力の量では足りない
そう思い私は、このやり方を断念した。
次に創造魔法で作ろうと思い考え始めた。
多分、出来るとは思うが、失敗してしまったら怖いのでどうしようかそう考えていると
「あの、お嬢様、もう目を開けても宜しいでしょうか」
マリーちゃんが私にそう問いかけてきた。
(あっ、これは、もう時間が無い早く決めないと)
そう思いつつも
「あと、もう少し目を瞑っててください」
こう時間を延ばして貰おうとお願いすると
「どれ位待てば良いんですか」
とマリーちゃんに問いかけられた。
「私が良いよって言うまで目を瞑ってください」
と問いかけに対して返すと
「あの、置いてかないでくださいね」
こうマリーちゃんが少し怖がっているのか、
よく分らないが声のトーンに少しだけその気配を感じた。
「大丈夫です、私は、置いてきません、
嘘もつかないしついたこともないので安心してください」
とまた嘘をつくと
「分りました、お嬢様」
納得してくれたのかそう返事をしてくれた。
「ありがとうございます、マリーちゃん」
私は、御礼を言いつつどんな人捜し魔法なら成功できるのかを考え始めた。
(まぁ、小さい範囲程度なら魔力の膜広げていけるかな)
そう思った私は、早速、半径10メートル程度の円を魔力で作ってみた。
そうして私達のすぐ後ろとは言い辛い距離
4.5メートルくらいの距離に何か違和感があった。
(あっ、人いた)
私は、その違和感が人型だと言うことに気付き、
心中でそう呟いた。
(あれ、でもどうして動いてないんだ、
しかもあれ何だ)
私は、人型に対してその疑問が湧いてきた。
その人型は、動くこと無く、
しかも、何かは分らないが腰辺りに棒状の何かが引っ付いていた。
(まぁ、何かやっているから止まっているのかな、
隠れてるのかな、なわけないか)
そう思うことにした私は、
「もう、目開けて良いですよ、マリーちゃん」
と私の横で目を瞑り続けていたマリーちゃんに言うと
「あっ、はい、終わりましたか、お嬢様」
少しだけ眠そうな声で言われた。
(なして、眠そうなんだ)
そう思ったが口に出すことはせず
「人、見つけましたよ」
と言うと
「見つかったんですか」
驚いたように返してきた。
「うん、見つかったよ、一人だけ」
私がそう言うと
「早く行きましょう、
何処にいるんですか」
マリーちゃんは、私にそう問いかけてきた。
「多分、あそこだよ」
私は、そう言い違和感の場所を指差すと
足音は聞こえなかったが新たに私の人捜し魔法に一つの人影が引っかかった。
急速に近づいてきていた人の方に向くといつの間にかそこには、高そうな服に身を包んだお父様が立っていた。
「あっ、お父様、どうしたんですか」
私が、そう何かを警戒しているかのようなお父様に問いかけると
「えっ、と、結界の誤作動かも知れないけど此処で強い魔力の反応があったんだよ」
と少し悩むようにして言ってきた。
(それ、もしや私では)
そう思いつつも
「きっ、気のせいじゃ無いですか、
此処には、私とマリーちゃんとあそこにいる人しかいませんよ」
私がそう言うと
「そうか、本当だよね、マリー嬢」
何故かマリーちゃんに確認を取ってきた。
「此処に私とお嬢様がいるのは確かですけど、
あの、もう一人の方は一度も見ておりません」
とマリーちゃんは、そう言った。
「そうか、と言う事はエミリーが気付いたのか」
驚いたかのような声で言われてしまった。
「はっ、はい、私が気付きましたよ」
と魔法の事ばれないよなそう思いつつ言うと
「よく気付けたな」
こう言い私の頭を撫でてきた。
「そう言えば、あそこって誰がいるんですか」
私がそう問いかけると
「それには気付いていないの」
と驚かれてしまった。
「いることには気付けたんですけど・・・」
と言うと
「気付けただけで凄いことだ」
更に強く頭を撫でてきた。
「でっ、誰がいるんですか」
私がそう問いかけると
「出てきて良いよ」
お父様は、隠れている人にそう言った。
「あはははは、すいません、侯爵様、見つかってしまいました」
言い訳するかのように笑いながら顔合わせ以降一度も会ったことの無い護衛
ロナルド君が出てきた。
「あっ」
とマリーちゃんが声を出したような気がするが取り敢えず
「お久しぶりです、ロナルド様」
私がそう挨拶をすると
「お久しぶりです、お嬢様方」
と頭を下げた。
「ロナルド様は、どうして、隠れていたのですか」
私がそう問いかけると
「えと、それは、侯爵様にお聞き下さい」
とお父様に聞けと言われてしまった。
「どうしてですか、お父様」
私がロナルド君からお父様に視線を移しながらそう問いかけると
「そっそれは」
何故か言い淀んだ。
「何か、言えないことがあるのですか」
私が追撃するように質問すると
「そっそんなことは無いよ」
目を逸らしながら言ってきた。
(嘘をつかれると暴きたくなるよね、
これって私だけかな)
そう思いつつも私は、
「マリーちゃん、私は、お父様にお答え頂くまで時間が掛かってしまうかも知れませんのでロナルド様とお話をしておいて下さい」
とマリーちゃんにお願いしてお父様に向き直り
「お教え下さらないでしょうか」
お母様の冷たい笑いを再現して言うと
「あっ、えと」
と戸惑うように言われてしまった。
次の閑話いつ出すか分かりませんが内容はifの話にする予定です。
詳細な内容は『もし、先生に魔法から守る魔道具をもらっていなかったら』です。
本当はこれが本編になるはずでしたが変更しました。
私はメモっても内容を忘れますしまずメモの存在を忘れるのでここに書きました。
忘れていたらご報告下さい
追記
ifの話では思いっきり主人公の精神を壊そうと思ってます




