第62話 先生の秘密と贈り物
「そう言えば、先生、あの魔法の操作を奪った犯人って分りますか」
私が話を変えるために気になっていたことを問いかけると
「犯人はもう分ってるよ」
と普通に言ってきた。
「そうですか、やっぱり分らないですか、へっ、分るんですか」
私は、普通に言ってきたのに加え
(分んないだろうな~)
そう思い問いかけていたので先生の返答に驚きそう問い返すと
「そりゃあ分るよ、君がそう聞いてくると思って調べてたからね」
と当然かのように言ってきた。
「先生、よく分りましたね、私がそう聞くなんて」
驚いてそう言うと
「僕は、神様だよ、だから未来を見通せるんだ」
と後ろに後光のような物を出しながらそう言ってきた。
「それ、どうやってるんですか」
私が気になり問いかけると
「秘密だよ」
と冗談めかした声で言ってきた。
「サイですか、それで犯人って誰か教えてください」
私がそう問いかけると
「もっと聞いてくると思っていたよ」
と驚いたことを言ってきた。
(未来を見通せるのに何でそこで驚いてるんだ)
そう思いつつ
「それじゃあ、もっと聞いた方が良いですか」
私がそう先生に聞くと
「いいや、やめて欲しいな、君に魔法を教えるのは面倒くさいし」
と馬鹿にするかのような声で言ってきた。
先生の返答を聞いた私は、
「分りました、それじゃあ、早く犯人の正体を教えてください」
こう急かすかのように言うと
「それもまだ秘密だよ~」
とふざけたような声で言ってきた。
「えぇ、どうして秘密なんですか」
私が気になったので問いかけると
「君が悩みに悩み抜く姿を見たいし、
多分、僕が正体を教えると色々不利益が生じる可能性があるからね」
とまるでそれが確実と言わんばかりに言ってきた。
「不利益が生じるんですか」
私が驚きつつそう問いかけると
「生じるよ、君にとっては凄い不利益が」
と未来を知っているかのように言ってきた。
「どんな不利益が生まれるんですか」
こう問いかけると
「そうだな、これくらいは、言っても良いのかな、微妙だな」
と少し悩んだ後に呟き
「う~ん、なんて言うんだろうな、
え~と、強いて言うなら君の好きな物に関係しているよ」
こう唸りながら言ってきた。
(好きな物、好きな物って何だ)
そう思い私は、
「先生好きな物って具体的に何ですか」
こう問いかけると
「それくらい自分で考えたらどうかな」
と呆れるかのような声で言ってきた。
(何に呆れてるんだ)
そう思いつつも私は、
「分りました~」
と間の抜けるような声を出した。
(何だろうな、好きな物だよな)
そう考え続け早1時間半
「君が悩んでる姿、思ったより面白くないね」
と先生は、小馬鹿にするかのような声を私に浴びせてきた。
(酷くね、貴方が教えてないせいだし)
と心の中で呟き
「すいませんね、面白くなくて」
こう口で先生に返した。
「別に君が悪いわけじゃ無いよ」
と私の発言に先生は返し
「そこまで考えなくても多分、君は、犯人と出会うことになると思うよ」
続けてそう言ってきた。
「会うんですか、それじゃあ、なんで考えさせたんですか」
私が文句を言うかのように言うと
「あぁ、会うよ、僕が見えてる未来ではね、
考えさせたのは面白そうだからよ」
と設定を思い出したかのように言ってきた後に煽るような声を出した。
「いつ頃会うことになるんですか」
私が気になり問いかけると
「君の行動と犯人の行動によるかな、
行動によっては、明日出会うかもしれないし、5年後かもしれない、
もしかしたらそれより先かもしれないし、それより前かもしれない」
と言ってきた。
「要は分らないって事ですか」
そう先生の発言をまとめて言うと
「そうとも言うね、特に犯人の行動がね」
と言ってきた。
「どうしてそんな面倒くさい言い方したんですか」
私がこう文句を言うと
「そっちの方が面白いだろう」
とよく分らないことを言ってきた。
「面白くないと思うんですけど」
私がそう返答をすると
「そうかな、僕は面白いと思うけどな、まぁ、良いか」
先生は、私に反論するかのように言い
「それじゃあね~、お休み」
と言い残し先生は、どっかに言った。
「えぇ、本当に教えてくれないんだ犯人の事」
私がそう驚き呟きベットに入ろうとすると
「あっ、そう言えば、君にこれあげるよ」
先生は、何かを思い出したかのように部屋に戻ってきて私に、紅い宝石
ルビーのような物がはめ込まれた台座を銀の鎖で繋いだような形のネックレスを渡してきた。
「何です、これ」
私がそのネックレスを指して言うと
「君を守るであろう物だよ」
と言ってきた。
「守るって何からですか」
そう問いかけると
「秘密だよ、あっ、あと肌身離さず持って置いてね」
先生は、意地悪そうな声でそう言ってきた。
(えぇ、私は、何から守られるんだ)
そう思って口を開こうとすると
「それじゃあ、今度こそ本当にバイバイ、お休みだよ」
「何だよこれ、まぁ、首に掛けとけば良いかな」
私は驚いてそう呟き首にネックレスを掛けベットの中に入った
(眠かったんだよ、本当は一徹でもして考えたいけどこの身体は不思議と眠気が来るのが早いんだよ)
と私は、心の中で呟いて
(誰に呟いてるんだ)
こう自分で自分の考えに疑問を抱いてしまった。
そうして疑問を抱いてた後、私はすぐに深い眠りについた。
眠りにつく前に薄らと何か黒髪の人が見えたが気のせいだろうか。
私は眠りについてすぐに気づいた事があるそれは、私は、多分夢を見ている
と言う事だ。
だが、突然、初めて先生と会ったときと同じように夢の世界は、何かに浸食されていったような気がしたが、
『パリン』
のような甲高い硝子か何かが砕けるような音が鳴り響きその浸食していく何かは、砕け散るかのように追い払われた。
先生とのお話を何回も何回も書き直ししたせいで変になってるかもしれません、
その際は、報告してくださいお願いします。




