表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/385

第6話 そうだ、本を読もう

少し修正が雑です。

当初の文章が不思議だったので。

「あっ、そうだ。お父様、私本を読みたいです」

 騎士団長の襲撃により忘れていた本来の目的を口にした。忘却の彼方にやるとこだった。危なかった。


「分かったよ。付いておいで」

 撫でることが出来なかった為にだろうか、若干不貞腐れているお父様はそう言い、歩き出した。

(いい大人なのにどうして、こんな不貞腐れてんだ)

 何となく理由が分かっているが疑念の視線を送り、お父様の後ろを付いていった。


 そうして、図書館にはすぐに着いた。昔来たときはもう少し遠かった気がしたのだが、不思議だ。

(これも成長か、ハハハ)

 少しばかり嬉しさがあった。


「お父様、ありがとうございました」

 お礼を言い、ちょっと高めの扉を開ける。

 深呼吸をすると、インクと古い紙の匂いがした。


(どっかで聞いたけど、インクの匂いってお腹を壊すんだっけ)

 雑学を思い出しつつ、どのような本があるのかを適当に歩きながら見た。


 歴史、地理、戦略、国語……と沢山あった。

 地理とかは元の世界と比べ、たぶんまだまだ発展の途中だと思う。

 今の具体的な暦は分からないが、たぶん中世だかルネサンスだかそれくらいなので、そこまで発展してないだろう。ということで一端パス。


 さて、先程はあげていないが大変惹かれる拍子の本があった。魔法だ。この言葉に胸が躍らない厨二病患者はいないと思う。

 やっぱり異世界転生と魔法はニコイチだよな。

 やっぱ、テンプレ展開ってさいこーだな。


 まあ、歴史とか、法律も必要になるだろう。

 だが、まずは魔法の書を読み切ってからだ。これは譲ることが出来ない。


 よし、早速だが、魔法の書を読んでみようと思う。




 _______





 何個か読み終わり、分かったことがある。

 魔法の書は数が多かったこと。

 それと難易度の差が激しいこと。


 それ故に、私は独断と偏見、それと勘により『初級、中級、上級、特級、例外』この四つに分けることにした。


 初級~特級はその名の通り難しさだ。

 それでは例外は何かというと、才能面が大きく影響する魔法の事だ。


 普通の魔法に才能は必要ないのか、と聞かれると別にそういうわけではない。通常の魔法、初級ですら魔法は才能が必要だ。簡単に羅列すると『魔力量』『操作のセンス』『想像力』この三つ。

 私には、どれがあってどれが無いのかは分からない。分かるはずもない。


 それで、例外には魔法ごとの才能が必要らしい。

 具体的にどんな才能が必要なのかは分からない。「才能が必要である」とは書いてあるのだけど、具体的には何も書いてないからね。

 普通は列挙しそうなもんだけどね。

 まあ、そういうことなので一旦例外は忘れて欲しい。


 さて、私は思いました。普通の魔力に必要な三つの才能、これって成長させれるのかな、と。

 結論としては成長させれるらしい。

 具体的な方法は、私の愛用書と化した【魔導書 入門】によるとどうやら、魔法をぶっ倒れるまで使えば操作、魔力量この二つを効率的に成長させることが出来るそうだ。

 センスは生まれつき。これはもうどうしようもない。

 取り敢えずは、どうにかなるだろうの精神でいこうと思います。


 ということで、私は何の魔法を使うか、と大いに悩んだ。

 『火』『水』『土』『風』『闇』『光』『聖』『創』と魔法には属性が、結構多く存在する。

 けれど、どれも家をぶっ壊す可能性があるみたい。火は火事になるし、水は浸水とかね。

 っで私の場合秘密裏にやろうとしているため、少々難しいのだ。


 家を破壊する可能性も考慮しながら、どの魔法を使えば良いのかを悩み続けた。

 そして『なんか、ロマンがある物を極めよう』と頭を使わない決め方をすることにして、『闇』『光』『創』の魔法を極めることにした。

 それにこの三つだったら余程のことがない限りは、家を破壊しそうにないしね。


 ところで闇魔法、光魔法、創造魔法にはどのような物があるのか気になる人も多いだろう。

 だから、説明してあげる。感謝してよね。

 ……思えば、何かキツいね。いい年したおじさんが、ツンデレの真似事って……。


 自分でふざけ、羞恥心を抱きつつも脳内にまとめた。


 まずは『闇』ロマンがあるね。

 ・精神干渉(不)

 ・光を消す

 ・物体を消滅させる

 ・武器への付与

 ・腐敗

 等少々禍々しいが、ロマンがあって格好が良い。


 次に、『光』ロマンがある。

 ・回復

 ・光をともす

 ・武器への付与

 ・精神干渉(聖)

 ・腐敗の浄化

 等だ。何か凄く聖女向けに感じるかもしれないが、本曰く聖女は、上位互換の『聖魔法』を使うらしい。

 ちなみに聖魔法は才能が必要だから、やる気はないよ。


 最後に『創造魔法』すっごいロマンの塊。

 ・魔法の創造

 ・物質の創造

 ・生物の創造

 この三つ。ロマンがあるが、どうやら聖魔法と同じく才能面が大きく、私が例外と定義したものに属する。


 まあ考えるよりも、とりま実践をしよう、と考え、魔法の呪文を見つめた。

 (唱えないと始まらんし、しょうが無いよな。ちっと恥ずかしいが)

 厨二病的で、古傷を抉る文字の羅列に思うが、覚悟を決めた。


「まず、闇魔法」

 小さく声を漏らし、近くにある蝋燭に掛けてみることにした。

「ふぅ」

 少し息を漏らし、蝋燭に向かって魔法の詠唱を始めた。


 『あぁ~闇よ。私の願いを、憎悪を、闇の黒より更に暗い黒の神、深淵の神に届けたまえ。私の前にある敵に、闇の恐怖を、憎悪を与えたまえ。全てを破壊し、全ての者に恐怖され、全ての者に憎まれる神よどうか、私の前の愚者に、骨の髄まで凍り付かせるほどの恐怖を。貴方が感じた憎悪を奴に見せてくれ。奴の未来から光を消したまえ』


 すっごい恥ずかしくて長い詠唱が終わると、蝋燭の火が見えなくなった。

 あれ? 光をなくす魔法の筈だけど……。

 あっ、でもよくよく考えるとそうか。光がないのなら、蝋燭の火が見えなくて当然か。


「じゃっ、じゃあ次は、光の魔法をまた蝋燭に掛けてみよう!」

 成功の喜びに打ちひしがれながら呟く。

 そして、再度深呼吸をした。

 恥ずかしいセリフを言う覚悟を決めるために。


 『光よ光。呪われし者すら、憎悪される者すら、罪人すら優しき慈愛によって包み込む光の神よ。目の前に座する呪われし、悪しき者に貴方の慈愛を与えたまえ。この者に闇の手中に墜ちた者に長い長い苦痛に苦しむ者にどうか、どうか、貴方の慈愛を分けて癒やしを、光を未来に光をともしたまえ』


 そして、詠唱が終わると同時に火が現れた。

 だが、蝋燭の周りが不自然に明るくなることはなかった。


「何でだろ? 光を灯す魔法なのに……。多分相殺されたのかな?」

 失敗原因考えていると突如として視界が揺れた。

 グルグルと廻って廻る、吐き気を催す揺れ方だ。


「あっへ、何が?」

 疑問を最期に意識は、先程まで見えた闇の魔法よりもっと、もっと、もーっと暗い暗い奔流にながされていった。


 次に目を覚ましたのは、暗い暗い闇の中。

 いや、闇というのすら生ぬるい、意識を攫った奔流とは比較にならぬ深淵の中だった。

例外の説明

《氷》《炎》etc.


推敲完了2024/12/31

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ