第59話 成功?もしくは失敗?そんなの誰にも分かりっこない
PV5000回超えました。
ありがとうございます。
本当は、切りが良い数字の時に閑話入れようと思ってんですけど、
思ったより、ストーリー進行が遅くて失敗してしまいました。
10000回超えたらさすがに閑話を入れられると思うので入れます。
あと、幼年期編から転生少女編に変更します。
幼年期って4歳まででした。
私は、魔法を使う前に用意して置いた保険を思い出した。
「先生、もしかしたらいけるかもしれません」
こう準備をしながら呟くと
「本当かい、嘘だったら祟るよ」
とクッソ怖い脅しをしてきた。
「あはは、無理でもやめてくださいよ」
私は、そう言い準備に集中し始めた。
「いけました」
先生にそう言う頃にはすでに最初の距離の3分の1の位置に槍はあった。
「これは、早くやんないとヤバいかもです」
私は、そう言い木に括り付けたり、貼り付けたりを繰り返した保険、
魔法の糸を思いっ切り引いた。
少し、槍の速度を落とせたところで
「いけたかもです」
私が先生にそう言うと
「まだ、油断しちゃいけないよ」
諭すかのように言って来た。
「分かりました」
そう先生に言うと
『ブチ』
と言う一番聞きたくない音が聞こえてきた。
(マジか、魔法のいとって切れるのか)
そう思いつつ、さらに魔力の糸を作り続けた。
糸を辺りの木に巻き既に槍に張り付いている糸を補強したり、
繋げ直したりを繰り返し続けていていると何となく私は気付いてしまった。
もう、間に合わないことに。
(あはは、これは、駄目かな)
私は、そう思いつつも持てる魔力を使い糸を作り続けた。
『ブチブチ』
と言う音が森の奥から聞こえてくる
(ヤバいな、最悪ギリで飛んで避けるか)
そう決定した私は、最悪の手段を取らないように更に止めるために強く引き続けた。
(確かに糸が槍の速度を落とし続けている
だが、このままでは・・・
いや、いける、いけるはずだ、いけると思わないと駄目だ)
私は、そう思い自分の考えをすぐに否定した。
否定しなければ、多分、心が諦めてしまうかも、
違うか、絶対に私は、諦めてしまう
そう思ったからだ。
(あっ、そうだ、あれやればいける)
ふと自分が考えた最後の策にこう考え、
これを最終手段にすることにした。
「先生、あの槍の進行速度を遅くする手段って持ってませんか」
私は、先生にそう問いかけつつも魔力の糸を魔法で引き続けた。
「あぁ、止めることは出来る可能性はあるけど、多分一瞬だけだよ」
と念を押すかのように言って来た。
「そうですか、一瞬だけですか、分かりました」
私が覚悟を決めるかのように言うと
「頑張ってくれよ、僕を助けるつもりで」
と冗談を言うように言って来た。
「えぇ、分かりましたよ、やってやりますよ、
先生を助けてあげますよ、だから、押さえてくださいね」
私が少し恐怖を抱きながら言うと
「あぁ、大丈夫だ、絶対に僕が押さえてあげよう」
と先生もいつもの声で言ってきた。
取り敢えず、私は、魔法だけでは無く糸を自分の手でも引くことにした。
多分、与える影響なんて微々たる物だろうが、
やるかやらないかで少しは、結果が変わるだろう
私が、心の中でそう思ってしまったからだ。
『ブチブチ』
と森の奥からは、永遠と糸がちぎれる音が聞こえ続けていた。
(いけるかもしれないな、本当に)
そう確信する程に最初と比べ槍の速度は落ちていた。
何やかんやいって当たったら一撃で頭が吹き飛ぶような速度だし、
目視は、現実的に考えて不可能な速度だけど、
まだ、最初よりも策が成功する可能性が高い。
そう思い私は、更に強く糸を引き続けた。
数時間だろうか、もしくは数分間
私には、もう分らないほどに時間が経っているかのように感じてしまった。
(早いな、いや、これ、早められてるのか)
私は、先程よりも早くなっていた槍のことを思いながらそう思っていた。
「これ、ヤバいかもしれないです」
『バキバキ』『ガチャガチャ』『バスンバスン』
のような音が近くで聞こえ始めていたのだ。
「先生、準備してください、早く」
私は、そう出来る限り大きな声で叫ぶと
「了解」
と冷静な声で言ってきた。
先生が返事をすると、茂みの中から槍が勢いよく飛び出してきた。
作った糸を引き続けた。
何十本、何百本程度の糸で出来る限り速度を殺していた槍は、
私の頭を飛ばすかのような位置に飛んできた。
(あっ、やばい、これは、死ぬかも)
そう思い私が目をつむってしまうと
「何をやってる、目を開けろ」
と私に対して先生が叱咤するかのように言って来た。
先生の声に
(私は、馬鹿だな、なんで諦めてんだ)
そう思い目を開けるとすぐに
『ガン』
という音が目の前から聞こえてきた。
(先生が、槍を止めたのか)
そう思った私は、すぐに糸の量を更に増やし、
右に走ろうとしたところで、
『ズキ』
と足に痛みが走り、自分が歩くことさえ難しいことに気付いた。
(これは、やるしか無いな)
こう思った私は、覚悟を決めるかのように、
目の前に存在する槍と全く同じ物を作り出した。
「先生、この魔法切って」
そう叫ぶと
「分った、てか、もう、耐えれん」
と返され、目の前で火花を散らしている結界が砕け散った。
(頼む、てか、神様、仏様、誰でも良いから)
こう思いつつ私は、目の前の槍に対して私の生み出した槍を自分が出来る中で一番速い速度でぶっ飛ばした。
瞬間、
『バン』
という音と閃光が起こり、
私は、死の恐怖のためかチカチカと目眩がしていた。




