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第56話 生まれて初めての外

 先生に頭を叩かれた私は、

「痛いじゃ無いですか」

 こう文句を言った。


「君が僕を無視するのが悪いんじゃ無いか」

 とプンプンという表現が合うように言って来た。


「それは、私が悪いと思いますけど、

 だからって殴ることは無いじゃ無いですか~」

 私は、大して痛くなかったので腕を伸ばしながらそう言った。


「僕は、悪くない、君が全て悪いんだ、

 あと、こんな事より、魔法をやるよ」

 と思ったより早く終わらせようとしてきた。


「了解で~す」

 私は、ウザイ後輩風にそう言うと

「そうか、それじゃあ、行くよ」

 と私の言い方に触れることは無くそう言う言われてしまった。


「分かりました、少し待ってくださいね」

 私は、そう言いクローゼットの中から上着を取り出した。


(四季があるのかは知らんけど最近何故か冬くらい寒く感じる

 今日だか昨日だかは忘れたけど廊下も寒かったし)

 私は、こう心中で呟いて上着をきて、

 ついでに少し前に失敗した高そうなローブを上から羽織った。


(これの有無で発見される可能性も大分変わるだろうしね)

 私は、白を基調とした服しか無い私の服事情を思いながらそう心の中で言った。


「先生、準備できました」

 私がそう言い窓の方に近づくと昨日と同じように鉄格子を木っ端みじんにした。


「あれ、そう言えば先生いつの間に鉄格子を直したんですか」

 私がふと気になった事を問いかけると

「昨日、君が寝た後だよ」

 と言い残し飛び降りた。


 私も後に続くように風魔法を使いながら窓から降りた。

 窓から降りている最中にふと、結構綺麗な星空が見えた。

(これは、運が良いかもしれないな、曇りだったら危ないし、

 遠くにデカい雲が見えるような気がするが気のせいだろうなきっと)

 私は、そう思い地面に着地した。


 着地して直ぐに私は、先生に近づいていった。

 すると、暗くて分かりづらいが、10メートルくらい先に森のような物が見えた。


「あそこでやるんですか」

 私がもしかしてと思い小さく先生に聞くと

「そうだよ、暗いから気を付くてよ」

 と言い走るように去っていく音がした。


(あんたの毛の色じゃ分かんないよ、どこにいるんだよ)

 こう思いつつもこの身体に転生して以来、中庭以外の初めての外に期待を抱きながら走った。


 そうして私は距離感覚を失っていたのかは知らないがお城を包むかのようにある鉄柵に顔をぶつけた。

「ガチャン」

 と結構大きい音が鳴り私の鼻からは少し血の臭いがした。


「やっば」

 そう呟き私は、鉄柵を無理矢理よじ登り乗り越えた。

 何故か奇跡的にローブが引っかかることが無かった。


(私すげー、引っかかると思ったんだけどな)

 そう思いつつ生まれて初めての外にワクワクしながら地面に飛び降りた。


「ドス」

 と言う音と共に飛び降りた私は、

「ぐあ」

 こう汚い呻き声を上げていた。


「君、大丈夫かい」

 私の声を聞いた先生が戻ってきてこう言ってきた。


「大丈夫です、少し衝撃が強かっただけです」

 私は、そう言い立ち上がった。

(少しビリビリと衝撃が響いているが数分で直るので問題ないだろう)

 こう思った私は、立ち上がり私の言葉を聞いて直ぐに出発していた先生に続き歩き出した歩き出した。


(ヤバいな、

『もしかしたら、此処で本当の力に覚醒するのかも』

 って思って調子に乗りすぎたな、やっぱり調子に乗るのは良くないか)

 と思い少し浮かれているのを反省しようとした。


「少しは、待ってくれても良いと思いますよ、先生」

 私は、そう言いながら歩を進める

「君を待ってたら時間の無駄だよ」

 先生は、私に目をくれることすら無くそう言った。


(酷くね、時間の無駄って)

 そう思いつつも私は追いつくために歩を少し早くした。

 ズキズキと思ったよりも足の痛みが増えていっているが多分気のせいだろう。


「先生、これは何処に向かっているんですか」

 私がそう問いかけると

「君の家からは見えないけど比較的直ぐに場所を探し中」

 と周囲に目を回しながらそう返された。


「そうですか、てか、見つけてなかったのですか」

 私がそう聞くと

「僕も忙しいんだよ、

 こんな事をしている時間なんて本当は無いんだよ」

 と面倒くさそうに言って来た。


「忙しいって何をやっているんですか」

 私がそう問いかけると

「秘密だよ、君に教える必要は無いからね」

 と言って来た。


「教えてくれても良いじゃ無いですか~」

 私が再度ウザイ後輩のノリで言うと

「よし、ここら辺で良いか」

 と言い私の前で進んで言っていた黒い影は止まった。


 やる場所の立地を確認する為に私は、辺りに目を凝らした。

(まあ、見えるか見えないかと聞かれたら絶望的に見えないけど、

 少しの情報があると無いとでは随分変わるでしょ、知らないけど)

 私は、何故か心の中でそう呟きつつ目を細めるようにして凝らした。


 不自然なほどに開けている

 私がここらを見続けた感想がそれだ。


 植物が生えていることは足下の感触から分かるのだが、

 何故かこの場所の半径50メートルくらいかな、

 暗くてよく分からないけど多分、私の勘違いでなければ一切木が生えていないのだ。


「先生、ここら辺って何で木が生えてないんですか」

 私がそう問いかけると

「知らないよ、元々精霊がいたとか、神でもいたんじゃ無いか」

 と応えられた。


(よかった~、私の目が可笑しいわけじゃ無かったのか、よかった、本当に良かった)

 心の中でそう呟きつつさっきの先生の発言に疑問が湧いてきた。

昨日、過去最高のPVいけました。

ありがとうございます。

それと、新しい名前の方を自分でも考えてみました。流石に(笑)を付けるのはと憚られたため

転生令嬢はテンプレ展開を望む

って言うのを考えたんですけどどうでしょうか?

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