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第39話 創造魔法を使うんだよ

いいねを押して下さった方、星を押して下さった方、ありがとうございます。

励みにさせて頂きます。

 折れてくれた先生に私は、早速

「先生、どうやって、作れば良いんですか」

 と問いかけた。


 すると、

「知らないよ」

 と返されてしまった。


「そうですか、そうやれば、

 えっ!、なんで知らないんですか」

 一瞬理解が追いつかなかったのか、こう言う返事をしてしまった。


「僕にも知らないことだってあるさ、

 それに、僕に『服を作る魔法を教えて貰いたい』こんな事を言った馬鹿も初めてなんだよ」

 とハァと溜息をつくように言った。


「そうですか、

 それじゃあ、どう言う感覚で作れば良いんですか」

 私が、何も考えずにそう問いかけると

「それも、知らないよ、自分で考えてくれないかな、

 僕が教えるのは、創造魔法だけだよ」

 とまた、面倒くさそうに返事をされた。


「分かりました、それじゃあ、どうやったら、創造魔法を使うことが出来るのか教えて下さい」

 こうお願いをすると

「はぁ、分かったよ、教えてあげるよ、

 ただし、条件がある、それを守れないんなら教えないからね」

 とさっきまで出していた声より真剣な声でそう言った。


「条件って何ですか」

 私が、そう、問うと

「これから言うから、ちゃんと聞いてね、分かった」

 と確認してきたので

「分かりましたー」

 こう無気力っぽい声で返すと

「君、本当に分かっているのかい」

 と疑っているぞと言うのを全面に押し出した声でそう言われた。


「分かってますよ、本当ですよ」

 少し面倒くさいな、そう思い返すと

「本当だね、君を信じるよ」

 先生がこう言ってきたので

「本当ですよ、本当ですから、私を信じて下さいよ、

 絶対に裏切ったりは、しないので」

 私が、そう言うと

「そうかい、分かったよ、信じるからね」

 先生は、こう言い続けた。


「君に守って貰いたい条件は、

『調子に乗らない』

 これだけだよ、どうせ君は、二個も三個も条件を付けても憶えられないだろう」

 条件を付ける次いでに煽ってきたので少し、ほんの少しだけ、ちょっぴりイラッとしてしまったが、魔法を教えて貰うために何も仕返しをせずに我慢をした。


「それで、先生、条件も教えて貰ったので、教えて下さいよ、魔法の使い方」

 私は、そう先生を急かすように言うと

「分かったよ、教えてあげよう」

 と先生は、そう言った。


「まず、この創造の魔法も他の魔法の例に漏れずに想像力が重要になってくる」

 先生は、真面目な声で私が思っていたことを言ってきた。


「それは、何となく分かっています」

 私が、そう返すと

「よし、それじゃあ、君、やって見よう」

 とマジな声のトーンで言って来た。


「先生、『想像力が重要』そんな説明だけで出来るわけ無いでしょ」

 私が言うと

「出来るでしょ、大丈夫、大丈夫、

 簡単な石でも作れば良いよ」

 と無茶ぶりをマジでやらせようとしてきた。


「分かりました、やってやりますよ」

 何を言っても聞いて貰えそうに無いなと感じた私は、そう粗雑に返し想像を膨らませた。


(まずは、先生も簡単っていていた石を作ろう)

 こう決めた私は、想像をもっと細かくしていくことにした。


(『石の色、石の形、石の大きさ』

 まずは、この三つを決めよう)

 このことを私は、思いそれを決めていった。


(石の色は、どうしようかな、適当に黒でいいや、

 次は、形、これも適当に四角柱の形でいっか、

 よし、後は、一個だ、

 大きさ、これが一番難しいだろうな、

 そうだ、適当に行けるだけ行こう)

 こんな感じに想像を確実にした私は、魔力を流し物体を形作り始めた。


 数秒間経った後にドッと一気に流れてくる疲労と共に目の前には、

 大体、1メートルくらいの真っ黒な四角い石が、ゴンとか、ガンとかに近い音と共に床に落ちた。


 落ちた後に私の頭の中で一つの呟きが出た、

(あれ、これって、床大丈夫か)

 この呟きと共に私は、一気に疲労感を上回るほどの恐怖と冷や汗が流れ出した。


 ギリギリ顔を床に突っ込ませなかった私は、

「先生、これって床は、大丈夫なのですか」

 焦って私は、そう聞くと

「えっ、君、床のこと考えていなかったのかい」

 と上ずったような声で言われた。


(これってまさか)

 と思い

「先生、これ動かせますか」

 と問いかけると

「出来るよ」

 と返された。


「それじゃあ、動かして下さい」

 と私が言うと

「了解」

 と言う声とともに床に落ちていた黒い塊が浮き上がり始め、

 私の顔は、青くなった。


 理由は、何だって、

 それは、床に結構綺麗に四角い形のへこみが出来ていたからだよ。


「あ、やばい、どうしよう、どうすれば良いんだ、先生」

 私は、そうアワアワしながら先生に縋ると

「君は、馬鹿なのかい」

 と哀れむように言われてしまった。


「馬鹿って何ですか、このままじゃ、ヤバいんですよ」

 私が、焦ってそう言うと

「君、さっき自分が習った魔法で直すとかは、思わないのかい」

 と言われて思い出した。


「出来るんですか」

 驚いて聞き返すと

「君が出来ると思えば出来るよ」

 と教えてくれた。


「分かりました、やります、やりますから、倒れた後に魔力を下さい」

 と全力でお願いした。


「君、そんなにいらないだろう」

 と驚かれたので

「分からないですよ、全部使うかもしれないでしょ」

 と言った。


(早く証拠を消さないと)

 と思った私は、早速魔法を使うために想像を始めた。


(魔力は、どうにかなるだろう)

 そう思いつつも頭が焼けるような感覚を無視して魔法を実行した。

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