表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
330/385

第325話 ヨシ!決めました。

日本語下手かも

 はい。本日は学院の図書館に行き、アッシュから渡された本を返そうとしました。


「あのっ、本当に汚したら申し訳ないので」

「いやいや、大丈夫だよ」

「私の心の呵責が・・・」

「ええ、呵責って、そこまでのことかな?」

「私にとっては」


 というような問答をしました。

 そして、結果としては、返せませんでした。


「大丈夫、大丈夫、何があっても私は怒らないよ」

「っで、でもですね───」

「私、お金持ちだから大丈夫だよ」

「いや、あのっ───」

「あっ、もうこんな時間だ!今日、ちょっと予定あるんだよね。ごめんねー」


 こんな感じに逃げられてしまったのです。

(うわあ、明日返さないと)

 と思ったりもしましたが、

「頑なすぎて、無理っぽい気がする」

 スッゴく不可能なことをやろうとしているように感じました。

 その為、

「明日も頑なに返却拒否してきたら、流石に諦めるか。しつこいって嫌われるかもだし」

 若干諦め始めました。


 何というのか、返したいというのも確かにあるのですが、嫌われるのは不思議と嫌なんですよね。本当に不思議な事に。

 主観では関わったところで、なんら益はない人なのに、不思議な事です。

 ・・・もしやこれが恋心?・・・んな訳ないな。


「さて、調べるか」

 何時までもふざけていたら、ここまでやってきた労力とかが無駄になるので、調べごとを始めるのだった。

 自分の魂の事について少しでも分かれば良いな、と思って。


 …………


 さて、数時間ほど経ちました。

 発見は一応ありました。

『魂が二つの状態は、霊魂が持ち主に憑いている状態に近い』

 という見解です。


「いやあ」

(私、幽霊の可能性が出て来てしもうたよ。マジか・・・。まあ、死因は知らんが、前世で死んだわけだろうし、そうなのか。うん)

 納得できないような、納得できるようなって感じです。


 私が死んだ霊だとして、

『どうして前世とは違う世界に居るんだ』

 だとかと色々と疑問が残ってしまうのでね。

 それに、前世の私って幽霊になるほどの未練なんてなかっただろうし。


「うーむ、色々と疑問が残ってしまう。うーん、・・・ヨシッ、帰るか」

 もう時間も結構遅いし、結論も出ることはないだろうし、今日の所は諦めることにした。

 ・・・死人の魂が生者の身体に取憑く、あり得そうだが、確証がないし・・・うーん。


 …………


 はい。そんなこんなで夕食を食べ、自分の部屋に帰ってきました。

 今日はやることがないので、アッシュから貰った本で、調べ物の続きをします!


 少し前に『今日の所は諦める』と宣ったような気もしないでもないですが、あれは嘘です。

 私の存在が『幽霊』であるのか、はたまたそれ以外なのか。

 このような状態になってしまった理由は一体何なのか、悪影響は存在するのか、等々がスッゴく気になってしまって、大変なのでね。


 貰った本を一冊手に取り、タイトルを読み上げた。

「魂と人格」

 と。


「よーし、読むぞー」

 声を漏らし、本を開こうとすると、

『コンコンコン』

 と扉が叩かれた。


「あっ、はい。どうぞ」

 本を机に置き、扉の前に居る人に声を出すと、

「失礼します。お嬢様」

 と直ぐに返事が返ってきた。


「どうしました?」

「お嬢様にお手紙届いております」

「誰からですか?」

「侯爵様、正教会、それと皇室からです」

「三枚も?」

「その通りです」


(三枚も届くなんて珍しい。なに用だろうか?・・・てか、皇室?なんで皇室。私、ナニカやっちまったかな。ハア、怖いんだけど)

 特に思い当たる節はないので、疑問に思いつつ、

「ありがとうございます」

 お礼を言いつつ、手紙を受取った。


「失礼しました」

 と声を聞きながら、ペーパーナイフに手を伸ばし、手紙を開けていった。


「えーと、これがお父様・・・・ふむふむ」

 簡単に纏めると、『私の弟のアルを連れてそっち行く、お母様は身重なので今回は無理』らしい。

(お母様の側に居てやれよ。身重なんでしょ)

 と思ったりもしたが、到着の予定日が明日なので、もうどんな返答を書いても遅かった。


「ハア、あの人。・・・私の事よりお母様優先した方が良いだろうに」

 呟きつつ、正教会の手紙と皇室からの手紙を読みました。

 二つの手紙の感想を言います。

「面倒くさ」

 です。


 えーと、どちらの手紙も纏めると、こうです。

『パーティーを開きます。なので来て下さい』

 まあ、此処までならばそこまで問題はなのですが、問題は開催する日付なのですよね。

 勘の良い人には分かるかも知れませんが、何と言おうか・・・同日なのですよ。同日。


「ハアアアアァア。面倒くっっせ」

 この場合、参加した側の貴族である、と主張するような物だと思う。

 だって、どちらの手紙にも、もう片方を下げる言い方を若干してるし。


「どちらも参加しない、なんて選択肢はないよな。ハア」

 流石にこれ以上は、許されないと思ってしまう。

 私だったら、どっちつかずの不穏分子なんて、どうにかして消してしまおうと思うだろうし。


「ハア、どっちに付くべきかな?」

 ヒルビア正教会はこの世界で一番大規模な宗教だ。戦力は侮れない。

 かといって、奴らに与したくはない。

 正直言って、信者にいじめられたりして大っ嫌いだし、それに黒い噂とかも聞くし、祖国を裏切ったしっぺ返しも怖い。


「うーん」

(裏切り者扱いを受けるのは嫌だし、それにあいつらのこと嫌いだし・・・)

 色々と悩み、三十分程経ったところで、

「・・・ヨシッ決めた」

 声を漏らし、

「ヒルビア正教会様 前略 お誘い頂き感謝致します。とても光栄で、嬉しく思います。 ですが、この度はお断りさせて頂きます──────」

 と正教会への断りの手紙を書き始めた。


 正教会は確かに怖い。

 けれども、私は奴らのことが嫌いだ。大嫌いだ。

 それに、裏切り者の誹りを受けたくはないしね。

ストック尽きたから休みます。

言い訳としては、テストがあった。

なんと言おうか、前回のテストで結構不味い点数とったのでね、少ししっかりと勉強していました。

連載再開は来週『10月16日 月曜日』です。週末、ちょっと家を開けるので、申し訳ありません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ