第31話 授業の邪魔をする者
作者が風邪に苛まれ時間が無かったため1800字と少なめです。
明日からは、風邪治ると思われるので本調子に戻せるように頑張りたいと思います。
『それ以外にどんなお話があるんですか』
と言うと騎士団長は
「それ以外か、何かあったかの~」
そう言い少し悩むようにうなり声を上げた。
(お父様ってそんなに印象が薄かったのかな)
そう思ってしまったが
「彼奴の行った行為は、エミリー嬢のような少女に、
と言うより令嬢に話せるような内容ではないしの~」
と言う騎士団長の言葉に直ぐに否定された。
(お父様、あの人は、何をやったんだ、結構ヤバい人なのか、
優しい人が怒ったらクッソ怖い現象と同じかな)
こう思ってしまった。
「そうじゃ、あの話しをしよう」
騎士団長は、そう声を上げた。
(何の話しだろうかな、子供に話せる内容だよな)
疑いに近いような目を向けて待っていると
「彼奴が『狂人』と言われる由縁を話してやろう」
と言われた。
(えっ、お父様、そんな変な何かヤバそうな通り名付いてるの大丈夫なのか、あの人)
と思いつつも面白そうだ、と思いウキウキしながら話しを待っていると
「ちょっと待ったー」
その声とともに部家の扉が開け放たれた。
扉の開く「バン」
と言う音に私は
「キャアー」
のような声を上げてすっごいすっごい驚いた。
(喉が、私の喉が、すっごい痛い、あと、3,4回出したら潰れそう)
そう思いつつ私は、後ろを振り向いた。
何となく声で分かっていたが、確信が持てなかった人がそこにいた。
「どうして、そんなに強く扉を開けるんですか、お父様」
私は、そう言い入ってきたその人に怒った。
(ただでさえさっき恐怖に苛まれていたというのに)
その思いで涙声にギリギリならなさそうな声で怒った。
「あっ、ごめんよーエミリー」
と謝ってきたが、許したくなかったので
(無視でもしようかな)
と思ってしまった。
無視をするか決めかねていると気になる事を聞くことにした。
「お父様、どうして通り名の話しを遮ったのですか」
とジトーとした目で話しかけた。
すると
「さすがにその話しは、聞かせたくないんだよ」
と焦ったように言って来た。
「お父様、ずっと聞いていたんですか」
私がそう問いかけると
「いっ、いや、聞いて無かったよ」
とさすがに無理のある言い訳をしてきた。
「お主、無理があるんじゃ無いのか」
騎士団長がそう言った。
「そっ、その事より、授業を続けて下さい」
お父様は、騎士団長の言葉を聞いて言い訳が出来ないと思ったのか話しを授業の事にそらそうとしていた。
騎士団長は、
「そうじゃった、授業をしようかの~
それじゃあ、エミリー嬢の母親の話しをしてあげよう」
そう言うとお父様が
「それもお願いだから止めてくれないかな、
勝手に教えたことを僕が黙認した事知られると僕が怒られるんだけど」
と焦りながら制止をした。
「お父様、分かりました、その代わりお父様の例の通り名の話しを後で教えて下さいね」
と私は、そうやって交換条件を提示した。
私の交換条件に少し悩むような声を上げて
「分かった、分かったから、騎士団長も話さないで下さいね」
そう騎士団長に頼んだ。
「分かったから、出て行ってくれないか」
と騎士団長が追い払うような事を面倒くさそうな声で言った。
「本当ですね、本当に分かったんですね」
そうお父様は、何度も確認を取るような事を問いかけた。
「そう、老人を疑う物じゃ無いぞ」
騎士団長は、そう冗談っぽく言った。
「分かりました、私は、黙認していませんからね、あと、僕のことは言わないでくださいね」
そう言い出て行った。
(どうして、あんなに確認していたんだ)
私がそう思っていると
「エミリー嬢、君は、母親の昔話を知りたいか」
と私に問いかけた。
その言葉に私は
「聞きたいです」
そう返答をした。
「そうか、エミリー嬢、君は、今から儂と共に罪を背負う覚悟を出来るかの」
そう言ってきた。
少し恐怖を感じつつも
「分かりました、覚悟をします」
私がそう言うと
「そうか、覚悟が出来るのじゃな、
儂は、これから、『独り言』を『偶然』呟くぞ、一言一句聞き逃すでは無いぞ」
そうやって言い訳を宣言するように言った。
(それは、果たして言い訳に使えるのか)
そう思いつつも私は、
「分かりました、今から私は『偶然』、騎士団長の『独り言』を聞きます」
そう返し騎士団長を見た。
「そうか、それじゃあ、彼奴の昔話、『氷の公爵令嬢』そう言われる由縁を話してやろう」
そう私に聞こえるようにわざとらしく独り言とは少し離れているような悪ふざけをする子供のような声でそう言った。
修正報告
「氷の令嬢」→「氷の公爵令嬢」
すいません休んでた期間のせいで設定ド忘れしてました。




