第293話 意味が分らない。理解が出来ない。理外の力?既知の力?
日本語可笑しいかも。許して。
「あっ、そうだ」
警告の手紙を出してから、二日後の夕方頃、私は声を上げた。
「あれの検証しよう」
最近、聞いたことが可能なのか、それを調べようと思ったのだ。
「よーし、えーと、どうやるんだ」
取り敢えずやってみよう!と思ったのだが、やり方が分からない。
(うーん。レイがまだ特定できてない奴。嫌がらせをしてきてる奴、やっぱりヤバい奴だよな)
姿を隠す魔法を使用し、漏れ出た魔力を隠匿する、そんな化け物みたいな事をやってのける奴、そいつに思いつつ、
「さて、どうやろうかな」
試行錯誤を続ける。
・・・姿を隠すこと、多分これ自体は簡単にできる。
魔力で自分を覆って、その魔力の色を辺りの色に合わせるだとか、そんな事をやれば良いだけだから。
でも、問題なのはやはり魔力を隠す、これだと思う。
魔力で体を隠す魔法、それを使ったら当然魔力が出てしまうわけだし、魔法以外の手段で身を隠したとしても、この世の生命体は基本的には、魔力を常に出してる都合で難しいし。
本当にどうやって両立してるんだ?魔力の隠蔽と自身の体の隠匿。
・・・魔力を隠すための魔法、それを使った場合、その魔法で生まれた魔力を隠すための魔法が必要になり、またそれを隠すため、またまたそれを隠すため、・・・って感じでどうしてもイタチごっこになるし・・・。
「ヤバいな」
(本当にどうやれば隠しきれるのか、それが理解できない)
色々やり方を思案してみた。
けれど、本当にどうしても理解できそうになかった。
「魔力を使わない魔法・・・超能力かよ」
とふざけたことを呟きつつ、
(どうにかして消す方法ないか)
思い付く案を出来る限り出した。
けれども、結局は名案が浮かぶことはなく、
「万策尽きたな」
この思いで一杯になった。
「さて、本当にどうした物かな・・・。取り敢えず、やって見ようかな。イタチごっこになる奴」
案は思い付く余地もなければ、そんな未来が少しも見えないので、取り敢えず一番最初に考えた案。
魔法で発生する魔力を、魔法で隠して、って言うのを無限に続ける奴をやってみることにした。
「・・・取り敢えず、闇を創り出す魔法、それでやって見るか」
透明化する魔法でも良いのだが、その場合は一から創り出すことになるのでやめた。
面倒臭いんだよ。しょうがないだろう。
「えーと、取り敢えず、出ろ」
声に出す必要はないのだが、格好付けるために声を出し、目の前に魔法を発動させ、
「よし、これで魔力を隠せば良いな」
とここまで呟いたところで、一つだけ脳内に疑問が響く。
どうやったら、魔力って隠せるんだろう?
と。
「あれれ」
(さっきまでこのことに注目してなかったけど、どうやって隠せば良いんだ?てか、どうやったら隠せるんだ)
石とか、そういう単純な物質ならば、辺りの色に合わせて魔力を貼り合わせれば良い。
だけど、魔力とかいうよく分らん物は、そう単純には隠しきれない。
辺りの色に合わせて魔力に色を張ったしても、それに何ら意味はない・・・
(・・・いや、待てよ)
私は先程まで考えていたことで、何となく魔力を隠す方法が分かった気がした。
「えーと、多分、これをこうやってやれば・・・出来るよな?」
頭の中で考えを纏め、
(よし、やって見るかぁ)
早速実行することにした。
(えーと)
闇を生み出す魔法、それから出てる魔力に魔法で作った・・・えーと、言語化するならば、ヘラのような物で、魔力を辺りに伸ばしてみる。
「・・・」
結果としては、
「うん、成功だな。・・うん・・・いや、成功か?」
成功はした。
けれど、けれどもだよ。
これは現実的な案ではなかった。
何故ならば、魔力を伸ばして薄くする。
此処までは大丈夫である。
これにより、伸ばされた魔力が、辺りの魔力に紛れ、一目では魔法が使われた、と分からないようになった。
故に隠匿自体は、ギリギリ成功したと言えよう。
でも、でもね、ギリギリ本当に、ギリギリの成功なんだよ。
よくよく見れば、伸ばされた魔力は辺りの魔力に比べ浮いていて分かるんだよ。
それが、魔法の残滓の魔力であるって。
それに、伸ばす際に使ったヘラの魔力も残っちゃって、現実的に使用は可能ではないよね。
・・・あれ?地味にこれ普通に失敗してね?
魔力は少しも隠せてないし、隠せる様子もない。
成功のせの字もない、真面目な失敗では?
色々と考えを纏めると、
「・・・どうやってるんだ?」
本当にまじめに疑問が湧いてきてしまった。
私に嫌がらせをし、未だに特定されてない唯一の奴に。
(・・・奴は本当に魔法を使ってないのか?レイが言うとおりに)
信じることは出来ない。
だが、魔法の残滓で生まれた魔力、それを完璧に隠しきる、それは現実的に可能ではないのだ。
(魔法使ってたなら、あり得ないよな)
理外の力、それの可能性もあるにはあるが、どうしても『魔法』以外の可能性が考えられなかった。
(・・・歪な魔力、少なすぎる魔力、隠匿された魔力)
疑問点などを挙げ、
(・・・無意識に漏れ出る魔力、それを何らかの方法、魔法を用いて歪な魔力に変換してるのかな・・・魔力の配列を粉々にするとか・・・)
と考えてはみたりもした。
「・・・」
だが、結果としては、
「分かんねぇ。マジで、分かんねぇよ」
何も思い付くことはなかった。
「・・・思考が凝り固まってるな。魔法とか、既知の力に囚われすぎてる」
目頭を押さえながら呟き、
(どうしても、思い付きそうにないな)
ビジョンが見えなかったので、
「こんな時は!」
先生を頼ることにした。
「先生、居ますか」
(頼るのってだいぶ久しぶりな気がするな)
と思いつつも、声を漏らすと、
「なんだい?何かようかい」
部屋の中に声が響くのだった。




