表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
291/385

第287話 ハア。違和感

 教会からの使者が来て、数日が経ち、今日もいつも通り学校に登校しました。

 この数日間、私は若干の違和感のような物を感じ、今日、今この時、一限目も始まっていない今、その正体に気付きました。


 違和感の正体、それは、

(いじめ)

「激化したな」

 この事実だ。


(どうした物かな)

 私は頭を悩ませながら、内部に何かよく分らない物が、ぶちまけられているロッカーを見る。

「流石に」

(舐められすぎたのかな)

 貴族として、いや、人として舐められていると感じざる終えなかった。


(うーん。正教会側の人間にやられたのか、はたまた私を舐めた愚者にやられたのか)

 どちらか見当を付けることは出来ないが、

(複数人と考えて、見せしめに誰か本当に潰そうかな)

 今後の対応を決めた。


 正教会側の人間、舐めている愚者だとしたら、舐めて仕掛けたらどんなことになるか、それを見せつけ、気軽に手は出せなくなる。

 単純に私が嫌いな人間だったら、まあその後も続くかも知れないが、更に見せしめを作れば良い話だろう。


 色々と考えつつ、

(ロッカーどうしよ。重要な物は入ってないから良いけど)

 中から滴り落ちる白だったり、赤だったり、黄色だったりする液体を見つめる。


(片付け、私がやらなくちゃならないのかな)

 頭を悩ませながら、どうにかして片付けの方法を、

(うーん。雑巾でも使うか。・・でも、その場合這いつくばることになるし、貴族としてどうだろうか)

 等々と考え、

「まっ、誰かに頼むか」

 小さく呟き、ロッカーの扉を閉めた。


 そして、収納の魔法でロッカーの中身を片付け、

「あっ、すいません。此処汚れているので、片付けて頂いても構いませんか」

 清掃員のおじさんに頼み、教室に急いだ。


 教室に着き、準備をすると直ぐに授業が始まった。

 まあ、まじめには受けず、

(さて、どうやって犯人を特定し、見せしめにしようかな)

 と考えはしていたが、多分バレていないと思う。ちゃんと受けていなかったこと。

 私の演技力は凄いからね。どれくらい凄いかというと、凄く凄いよ。語彙は終わってるけど。


 ええと、そんなこんなで嫌がらせの犯人に対する措置を考え続け、

(決めた)

 と呟く頃にはお昼の放課となっておりました。


「お腹空いた」

 欠伸をかみ殺しながら呟き、

(ご飯。ご飯。ごっはーん)

 ルンルン気分で呟きながら食堂に向かって歩いた。


 あともうちょっとで食堂に到着する。

 そんなところで、先生に、

「授業しっかり受けてなかったように見えたけど大丈夫か」

 と問いかけられたりはしたが、無事に食堂に到着することが出来ました。


(えーと)

 いつも通りのご飯を貰い、定位置と化しているほどに毎日座っている場所に向かった。

(うわあ、もう座られてる)

 既に座られていた。

(マジか。・・まあ、そう言うこともあるわな)

 若干残念ではあるが、遅れてしまった自分のせいなので、直ぐに適当な近くの席に座った。


(地味に、先生よく分ったな)

 席に腰を下ろし、ご飯に手を付け始めたところで思う。

(しっかり授業受けていなかった、それは事実だけれども。よく分ったよな。私、演技してたんだけどな。受けてる。・・・自信なくすわ)

 先程から続けて考え続けていると、

『ヒソヒソ』

 とした声と、妙で嫌な視線を感じた。


(誰だ)

 辺りを見渡す。

 けれども、声がする方や視線の元が分からなかった。

 何たって此処には人が多いからね。

 声を聞き分けようにも、多すぎてよく分らないし。

 視線を探ろうにも、嫌な視線以外もあるから分からないし。


(ハア。何か、陰口でも叩かれてるのかな)

 溜息を漏らしながら、ご飯を食べ続けた。

 美味しかったです。


 ご飯を食べ終わった後は、いつも通り図書館によって本を借りました。

 それで後は特に何もなく、五、六限は終わり、学校が終わりました。

 疲れました。凄く。何時もより周りを見て、犯人を特定しようとしていたので。


 部屋に帰り、椅子に腰を下ろした私は、

「はあ。眠い」

 声を漏らしながら目頭を揉む。


「えーと。取り敢えず。えーと」

(あの、あれ、あいつ)

 ちょっと前に色々あって倒した黒髪の少女、あいつを思いだしながら呟き、

「来い。命令だから」

 宙に呟いた。


(地味に、あいつ魔法使って来れるのかな)

 若干疑問ではあったが、

「まっ、大丈夫か」

 あの後、例の黒髪の少女を下した後、先生に教えて貰ったことを思い出し、呟く。


 色々と思い出した先生曰く、例の黒髪の少女は精霊とか言う種族らしい。

 面白い事に私の得意魔法、闇魔法の。


(地味に『自分の司る魔法の属性で負かされた』この事実って、だいぶ屈辱的なことだよな)

 と笑ったように漏らしつつ、例の少女を待つ。


 そんなこんなで数十秒の後、

「・・・あと、十秒かな」

 制限時間は一分間だというのに、まだまだ来る余地がない奴に言葉を漏らす。


「ハア。舐められてる」

 若干面倒だ、という気持ちを抱きつつ、カチ込みに行くために椅子から立ち上がったところ、

「申し訳ありませんでした!」

 煩い謝罪の声が、部屋の中に響いた。


(うるっさいな。耳が潰れる)

 文句を漏らしつつ、

「待ちくたびれましたよ。・・そこの椅子に座って下さい」

 近くの適当な椅子を勧めるのだった。

あっ、そういえばここら辺の話、胸糞展開になるかも。

まあ、でも一つ言えるのは、主人公が直接手を下すことはないです。

死にはしないと思いたいんですけど……

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ