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第28話 幽霊そんなのいるわけ、無いよね、そうだよね

明後日から期末テストだ、

嫌だな~

 私の『知らないのか』そう問いかける声に対しお父様は、

「大丈夫、大丈夫、知っているから」

 と焦ったように言って来た。


「お父様」

 私は、そう言いながら分かってしまった。

(知らないのだろう)

 その事を

「お父様、知らないのに知っていると言うことは、いけないと思いますよ」

 と私が言うと

「知っているよ、本当だよ、本当」

 お父様は、未だに何故か、知ったか振りを認めようとしなかった。


(面倒くさいな、これ多分、認めないよな)

 私は、そう思ってしまった。


「お父様、分かりました、知っているんですね、じゃあ、教えてください」

 私は、終わらせることの出来そうな質問することにした。


(多分、これだったら反応する事出来ないだろう)


「あぁ~、そうだ、エミリー、一端、お茶でもどうだい」

 と話しをはぐらかすようにお茶を勧めてきた。


(そう言えば、私起きてから一回もお茶飲んでない、と言うよりトイレにも行ってないな)

 その事を思い出した。


 前世からそうなのだが、一度トイレのことを思い出したり、

 お茶を飲んでないと言うことを思い出すと無性にその事をしたくなってしまう。

 現に今も喉が渇いてきたような気がするしトイレに行きたいような気がするような気がする


「お父様、私ちょっとお花を摘んできますね」

 そう言い残し部屋の外に出て行った。


 私の部屋の少し遠くにあるトイレに少し薄ら寒いような気がする夜は、少し怖い廊下をゆっくり歩きながら少し欠伸をした。


 トイレの扉を開け私は、トイレをしようと思ったのだが、

 出なかったので取りあえず諦めることにした。


(何で前世からこう言うこと多いんだろう)

 私は、その事を考えながら歩いていると『何か』に当たった。


(はて、私は、確か道の左を歩いていたはずだ、しかもこの道には、物が置いていない記憶も存在する、

 それじゃあ、私は、何にぶつかったんだ)

 私は、何にぶつかったのか分からない恐怖がわいてきた。


(えっ、えっ、誰だ、と言うより何だ、幽霊なんていないよね、そうだよね)

 と私は、自分の恐怖の感情を更に大きくしてしまう嫌な予想をしてしまった。


(さて、どうしようか、私に存在する選択肢は、こうだ

 1、『何か』の正体を確かめる

 2、『何か』を無視して歩いて行く

 3、確認した上で走って逃げる

 4、取りあえず走って逃げる

 この四つだ)

 私は、生まれてから、今までの中で一番頭を早く回転させて次の行動を決めた。


(よし、私が選択するのは、4だ

 取りあえず、逃げよう)

 決定した私は、早速トイレへの道を全力ダッシュで帰って行った。

 ____別視点____

「騎士団長、いつ頃来るのか言ってくださったらお出迎えしたのに」

 儂の前で旧友の友がそう言った。


「まぁ、まぁ、良いでは、無いか」

 冗談めかして儂は、そう言った。


「それは、そうとお主の娘がさっき、凄まじいダッシュでトイレに向かっておったぞ、

 大丈夫なのか」

 と儂は、さっき部屋に入る前にあったことを言った。


「凄まじいダッシュですか、

 私の聡明な娘がそのような事をするとは、思えないのですが」

 旧友は、自慢げにそう言ってきた。


「お主、何か人格昔と変わって無いか」

 儂は、前回思っていたときから気になった事を問いかけた。


「騎士団長、私は、昔からこの性格ですよ」

 と旧友は、当然かのように言って来た。


「そうだったかの~」

 儂は、そう言って昔のこいつの事を思い出してみた。


(ありゃりゃ、儂の記憶にある血の男爵家当主、狂人ルイ・ブランドーは、そんな、まともな人間じゃ無かったはずなんじゃけどな)


「やはり、お主変わってないかの」

 と問いかけると

「騎士団長、私の何処が変わったというのでしょうか」

 儂は、教えない方が良いこともあるのかな

 そう思い

「いや、もう良い、忘れてくれ」

 この話を終わりにした。

 ____その頃____

(私、何にぶつかったんだよ、ホントに何にぶつかったんだ)

 と思い震えながらトイレの扉にもたれ掛かるように縮こまっていた。


(まさか、この世界にも幽霊って存在するのな訳ないよね、

 そうだよね、幽霊なんて迷信だ、そのはずだ、

 うん、そうだ、そのはずだ)

 私は、そう思って出ようとしたがふと、後ろに何か気配を感じた。


(きっと、何か良くない物がいるわけなんて無いよな)

 そう思いながらホントに恐る恐る振り向いてみた。


 私の後ろには、黒い猫が座っていた。空中に

 一瞬「ビク」

 と反応してしまったが直ぐに正体に気付くことが出来た。


「先生、どうしてこんな所に」

 私は、少し涙声に近い声で問いかけた。


「君が、トイレの中で怯えてたから笑いに来たんだよ」

 と揶揄うように言って来た。


(良いところで来てくれた)

 そう思った私は、

「先生、先生って、透明になれますか」

 と問いかけた。


 私の質問に少し怪訝な表情をした先生は

「出来るよ、当然」

 と言って来た。


 私は、その返答に心中で

「よしっ」

 と呟き

「それじゃあ、先生、透明化して付いてきてください」

 と声に出して頼んだ。


「どうして、付いていかないといけないんだ」

 と先生は、怪しむようにそう返答をしてきた。


「それは・・・」

 私は、そうやって返答した。

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