第270話 数日後。やったね。明日は休みだよ。
お城にお茶を飲みに行ってから、数日が経ちました。
そして、嬉しいご報告があります。
「明日。休みだー」
です。
休みですよ。休み。
まあ、1日しかありませんし、特に予定はありませんが、でも、休みなのです。
休みという事実だけで、嬉しいのです。
休日という二文字だけで、私は嬉しくなってしまうのです。
「ふひぃ」
(次の授業で、今日も終わりか。それにしても、時間が流れるのは早いな、もう五月か。入学から、もうそんなに時間が経ったのか)
感慨深いなぁ、と思いながら私は、適当に机の上に教科書を出していく。
(はあ、眠いな)
次の準備を終え、私は心中で呟く。
お茶会があった日から、悪夢を見る回数は比較的減った。
どれくらいかというと、毎回見ていたのが、3回に1回程度に。
やはり、開き直るのが良かったのだろう。
『私は悪くない。私に非なかったんだぁー』
と言う風に。
だがまあ、まだ開き直りきれていないのか私には、多少罪悪感という物は未だに存在している。
現状の悪夢というのは、多分それらが原因だ、と主観では思う。
検証のしようがないので、分からないのだが。
(まあ。いいや)
先程まで考えていたことを、頭の外の追い出し、適当に教科書を開いた。
まだもうちょっと時間があるので、見ておこうと思ったんだ。
っで、まあ、そのあと。
特筆すべき事などなく、授業が終わり、学校が終わり、私は自分の部屋に帰ってきました。
「ふぅ。終わった終わった」
適当に制服を脱いで、そこら辺に固めて置き、
「何か、良い感じの服ーないかなぁー」
言葉を漏らしながら探し、適当に見つけた良さそうな服を身に纏った。
着たのは、若干ヒラヒラとした飾りが目立つ黒色のドレスだ。
ちなみにだが、ちょっとだけ大きいぞ。
だから、微妙にダボってしてる。
(多分、これ私の服じゃないんだろうなー)
と思いながらも、もう一度着替えるのは面倒くさいので、
「まあ、これでいいか」
言葉を漏らし、適当に学校から借りた本を開き、読み進めた。
ちなみに今読んでいるのは、戦争に関する本だ。
まあ、物語を読むより先に、戦略を学んだ方が良いと思ったのだ。
だって、使うかも知れないから。
色々と噂を聞く話によると、私の祖国である帝国さんは、軍備拡大やら、関与政策をしたり、後は適当な島国、近隣諸国に同盟を申し込んだりしてるらしい。
まあ、新聞の情報なので嘘かも知れないが・・・
もし、事実だとするならば、戦争でもするのかな。
と思ったので、私は戦略を学んでいるのだ。
「ふんふーん」
頭の中で色々な事を考えつつも、鼻歌を歌い本を読み進める。
(地味に、三つのことを同時に行える私って凄くね)
と思ったりもしたが、それはすぐに頭の中から追い出された。
だって、そんな事を考えても意味なんてないもの。
・・・っで、そんなこんなで時間が経った。
多分、二時間くらい。時計見てないから分からないけど。
でも、私の直感が、呟いている『二時間だよぉー』って。
「ふぁあぁ、眠い」
若干の眠気を感じながら、本を閉じた。
(やっぱり勉強は眠くなるな。たくさんすると)
勉強をするのは正直言って、大っ嫌いだ。
だが、自分が好きなことを勉強するのは結構好きだ。
まあ、疲れる物は、大変に付かれてしまうのだが。
でも、それでも、嫌な勉強をした後の疲れと、好きな勉強をした後の疲れ、この両方では後者の方が断然に清々しい。
「ふぅ。寝ようかな」
若干、引きずるようになってしまっている服をてで持ち上げながら、ベッドに向かって歩を進めていると、
「やあ」
久しぶりに聞く声が聞こえてきた。
「あっ、お久しぶりです。先生」
服から手を離し、少しだけ頭を下げると、
「あぁ、久しぶり」
と返答が返された。
「先生。最近、現れませんでしたが、何をしていたのですか」
気になった事を問いかけると、
「ちょっと仲直りだよ」
と返答が返された。
「仲直り・・・あぁ、大賢者様と仲直りするって言っていましたね」
私は記憶を掘り起こしながら言い、
「それで仲直りすることは出来たのですか」
気になった事を問いかけると、
「流石に許してくれたよ。何十回も行った甲斐もあってね」
先生はそう言いながら、現れた椅子から飛び降り、
「っで、君はどうだったんだい。何かあったのかい」
と問いかけてきた。
(何かあったかと聞かれたらあったな。でも、報告する必要性はないし)
と考えながら、
「いえ特筆すべき事はありませんでしたね。強いて言うならば、最近はちょっと寝苦しい程度ですね」
質問の返答を言うと、
「そうかい。それで魔法は上達したかい」
と問いかけられた。
(魔法か。まあ、上達したな。沢山同時に動かせるようになったし。何か突然)
記憶を読み覚しながら、
「はい。上達しましたね。結構」
私が返答をすると、
「へぇ、そうかい」
だいぶ興味なさそうに返してきた。
(何だよ。聞くなよ。興味ないなら)
と思いながらも、
「あっ、そうだ。先生。お願いを聞いて頂けますか」
私は思い付いたことを頭に浮かべながら、先生に問いかけるのだった。
多分、次回か、次次回に今作では珍しい主人公の戦闘が起きます。
まあ、もちろん殺しはしません。
ちなみの話だけど、主人公がちゃんと戦うシーンって、だいぶ少なくなるかも。
あっ、あと大賢者様についての小話書く。
元々は壊れちゃったのじゃロリにする予定でした。
でも、壊れちゃった丁寧語ロリの方が、癖に突き刺さったので変更しました。




