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【休載中】テンプレ尽くし(笑)の異世界貴族令嬢  作者: 朝日 橋立
第二部スタート! 帝国立ルノー学院 中等部 編
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第261話 手紙を貰ったぞ。...心当たりは・・・あるな。

 私は学校での事を一切合切忘れ、

(ふぅ。美味しい)

 若干甘い気がする紅茶を飲み、今日の昼放課に借りた本を、

(面白いなぁ。対話形式で説明する文章なんて、独特だなぁ)

 と思いながら、適当に読み進め続ける。


 数時間読み続けていると、

『コンコンコン』

 と部屋の扉が叩かれた。


(アリアさんかな。どうしたんだろう)

 疑問に思いながらも、本に栞を挟み、

「はい。どうぞ」

 扉に声を掛けながら開くと、

「失礼します。お嬢様」

 とアリアさんは返答を返してきた。


「どうかしましたか」

 喉が渇いたので、冷たくなった紅茶を一口のみ問いかけると、

「お嬢様宛に御手紙です」

 と返答が返された。


(手紙。お父様か・・・・いや、違うか)

 記憶を探りながら、送ってきそうな人の記憶を辿っていると、

(あぁ、そう言えば皇子殿下が手紙を送る的な事言ってたな)

 と思い出した。


(なんだろうか。手紙を送る理由・・・)

 特に悪いことをした記憶がないので、困惑しながらも、

「はあ、そうですか。ありがとうございます」

 彼女の手から手紙を受取る。


「それでは失礼致します」

 と頭を下げながら言い、アリアさんは部屋から出て行った。


 部屋の鍵を閉め、お茶を飲み、私は手紙と向き合った。

(さて、開けるか。心当たりはないぞ。特に何も悪事はしてないからな)

 心中で呟き、確か皇族の封蝋がされた手紙をナイフで開いた。


「えぇと、なになに。謹啓────────」

 …………

 って事で、6分。やっと手紙を読み終わりました。


「どうしてこんなに堅苦しいんだ」

 私はその手紙にそう感想を抱かざる終えなかった。

 内容としては、ただのお茶会でも飲まない?って誘いだ。

 だというのにも関わらず、何故か堅苦しい表現、言い回しを使っていて、長くなっている。


(分かりづらい内容)

 心中で抱きながら、

(中学生ってこんな堅苦しい内容の手紙書くんだな)

 感心もちょっとした。


「えぇと、返事の手紙を書かないとだよな」

 と思った私は、適当に紙を探した。

 沢山探した。10分くらい探した。

 でも、結局はまともな紙は見つからなかった。

 雑紙とかはあったんだけどね。


「さて、どうした物かな」

 創るべきかどうか、それで悩んだが、

(まあ、頼めば貰えるっしょ。知らんけど)

 と思ったので、私はアリアさんを探した。


 途中何人かメイドさんに会ったが、その人達には頼めなかった。

 話したことがないからね。


(・・あれっ、地味に私、この屋敷で知り合いなのって、アリアさんと馬車の運転手さん、それとアースベルトだけじゃね)

 と気付いたが、何か悲しくなるので考えないことにした。

 人間は大抵一人でもどうにかなる。別に無理して知り合いになる必要はない。


(・・・悲しくなんてない。本当の本当に)

 心中で呟き、先程まで考えていたことを忘れ、足を動かした。


 そんなこんなで歩き続け、約15分。

 やっとアリアさんを見つけた。


(よし、やっと見つけた)

 小さく心中で呟きながら、

「アリアさん」

 彼女に声を掛けた。


 背後から声を掛けたためだろうか。

 分からないし、知る意味もないが彼女は、一瞬驚いたように体を動かした後、

「どうしましたお嬢様」

 私の方を向き問いかけてきた。


「返事の手紙を頂いても構いませんか」

 彼女に問いかけると、

「承知しました。すぐにお嬢様のお部屋にお届け致します」

 と返答をし、すぐさまに何処かに行ってしまった。


(届けてくれるらしいし帰るか)

 心中で呟きながら、自分の部屋に向かって若干の欠伸をしながら歩いた。

 あぁ、眠い。退屈だ。

 …………

 自分の部屋に帰って数分間。

 若干舟をこいでいると、

『コンコンコン』

 と扉が叩かれた。


「はい。少しお待ちを」

(暑い。体が。眠いせいで)

 と心中で呟きながら、声を出した。


 目を擦りながら、残っている紅茶を一気飲みして、ちょっと目を覚した後、

「お待たせしました」

 扉に呼びかけながら、開くと、

「持って参りました。お嬢様」

 と複数枚の紙を持ったアリアさんは言ってきた。


「ありがとうございます」

 御礼を言い、彼女の手から紙を受取る。

(あぁ、おっも。重すぎ。超重い)

 心中で呟きながら、

「ありがとうございます」

 再度御礼を言うと、

「お持ち致しましょうか。お嬢様」

 と言われたので、

「大丈夫です。お仕事にお戻りください」

 こう言うことにした。

 重いが、持てないほどではないしね。


「承知しました。お嬢様」

 私の返事を聞いたアリアさんは、そう言うと結構心配そうな視線を向けながら帰って行った。


(よし、頑張るぞー)

 紙の束を頑張って、

(重すぎ。多過ぎ)

 ちょっと文句を言いながら机の上まで持って行った。

 約3分くらいかかった。カップ麺が出来る時間だね。


(えぇと、どうやって返事を書こうかな)

 紙を紙の束から一枚取り考える。


(私、まじめな手紙苦手なんだよな)

 心中で思いながら、

(えぇと、『謹啓』は必要でしょ。えぇと、後は『良いよ』って節の返答も必要だよな────────)

 って感じで私は手紙を書いていった。

 …………

 約2時間頑張って、頑張って、頭を捻りながら手紙を書ききった。


(っしゃぁ、終わり。簡潔にそれでいて失礼がないように丁寧に書けたぞー。私、やっぱり天才だ)

 心中で声を出しながら、その手紙を書いている途中に貰った封筒に入れ、封蝋もして、アリアさんを探すのだった。


 っで、そのあと。

 特に何もなく、アリアさんに手紙を預けることとなった。

 理由は、郵便配達の仕事をしている人に渡すかららしい。

 驚きだよね。郵便局的なのがあるなんて初めて知ったよ。

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