第248話 暇だぁ、ホンマに暇だぁ。
「あぁ、眠いな。凄く眠い」
私は学校のトイレの個室に座り、声を漏らした。
ふと、
(何か、スッゴいクソ陰キャみたいだな)
と思ったのだが、まあ、教室に居場所がないから、移動してきたわけではないので、違うだろう、と思うことにした。
(はあ、本当に嫌になる。一応は上位貴族だし、お父様結構、敵多そうだし。娘の私が、教室の中でだらけたりしたら何かいけないだろうし。本当に嫌になる。貴族としてではなく、平民として生まれたかった)
心中で呟きながらも、
「ふぁあ」
と小さく欠伸の声を漏らし、トイレの個室から出た。
(微妙に遠いんだよな。近くに平民用のトイレはあるけど・・・本当に嫌になる)
ちょっと前の選民思想バリバリの貴族の息子さんが、どうやら文句をアホほど言い、増築された貴族専用の施設、私が居たのはそんな感じの所だ。
化粧の匂いがしたり、結構キモい発言があったりと、居て楽しい場所ではないし、居て利益を得る可能性も極めて低い。生産性のない場所だ。
(地味に、此処に食堂がなくて良かったよ。マジで)
ちなみにだが、この貴族専用施設には、娯楽施設とトイレがあるぞ。
平民用ていうか、共用の娯楽施設、トイレもあるにはあるんだが、私みたいな貴族が使うと、何かスッゴい白い目で見られて辛いぞ、ちな経験則だ。
(貴族からも、平民からもどちらからも、何かさ、酷い冷たい目で見られるんだよ。共用の方使うと。酷くね。だって、共用なんでしょ。共用なら良いじゃん。別にさ)
心中で喚くように呟きながらも、適当に辺りを散策している。
今現在は、昼放課だ。
結構、すぐにご飯を食べ終わっちゃったので、適当に辺りを探検して、学校のことをよく知れるようにしよう。
と言う思いで、そこらを適当にブラブラしている。
…………
っで、結局は特になんも、面白そうな物は見つけることは出来ず。
放課後となり、家に帰ってきました。
(・・・地味に、私の学校生活。終わってね。あぁ、ヤバいかも)
心中で思わざる終えない。
(はあ、嫌だ。嫌だ。友達が出来ないなんて)
心中で呟きながら、
(外出許可欲しいな)
と思った私は、アリアさんに近づき、
「アリアさん。ちょっとお願いをしたいことがあるのですが、構いませんか?」
彼女の後ろ姿に声を掛けた。
アリアさんは、一瞬驚いたように動いたが、すぐに
「分かりました。どのようなことでしょう」
私の方を向き、言ってきた。
(何か、表情柔らかい?いや、勘違い)
心中で思いながらも、
(まあ、いいや)
どうでも良いことなので、考えるのを終わらせ、
「アリアさん。私、外に遊びに行きたいのです。構いませんか?」
彼女に問いかけるように、声を出すと、
「お嬢様。私にはご回答できかねます」
と答えられてしまった。
(まあ、しょうが無いか。貴族だし)
心中で、納得しながら、
「分かりました。お父様達に確認するのですか?」
会話を広げようと思い、問いかけると、
「はい。その通りです」
彼女は安心した様子で、返事をしてきた。
(私、癇癪を起こす馬鹿だと思われてたのかな)
心中で思いながらも、
「そうなのですか・・・それで、私に外出許可が取れる可能性は、如何ほどなのですか?」
重要な事を問いかけると、
「それは私にも分かりかねます。侯爵様含め、高位の方々に私の思慮は及ぶことはありませんので、申し訳ありません」
と返答をされてしまった。
「そうですか・・・分かりました。それでは、私は部屋に帰りますね」
私は彼女に言い、若干の早足で自分の部屋に入り、椅子にゆっくりと腰掛け、適当に勉強の為に教科書を開いた。
(いやあ、家でも思ったけど、まじめにガチで何もやることがねぇな)
教科書の文言を手でなぞり、頭の中で復唱し、思う。本当に何もやることがないと。
(趣味作った方が良いのかな、趣味。趣味ねぇ。一時期、絵を描いたり、楽器演奏をしたりしたけど、どっちもセンスがないって言われちゃったんだよなぁ、センスがないことをしても、私的には、意味がないと思うんだよなぁ。悩ましい)
心中で思いながら、腕を真っ直ぐと上に伸ばし、欠伸をした。
「はあ、寝よ・・・・いや、寝ちゃ駄目か。何しよう」
眠らないためにも、頭を回し始めた。
・・・・本当に何しようか?
そんなこんなで、適当に頭を回し、数分間。
私はやることを決定した。
「せや、カシワギに手紙送りつけてやろう。最近、送りつけてなかったし」
と言う物だ。
(さて、さて、手紙を書くとは宣ったが、どんな内容にしようかな)
すぐに私は、このことに頭を悩ませた。
学校に来る前なので、数ヶ月ぶりの手紙となるのだから、だらけた内容、ふざけた内容ではいけないと思ったからだ。
(地味に私、ずっと適当な内容の手紙送りつけていたけど、あの人達なんて思ってるんだろう。一方的に送りつけてるだけだから、分からないわ。いつか私自身が、カシワギ達の拠点に突撃しようかな)
と思いながらも、適当にまともな内容の手紙を考え、魔法で創り出し、カシワギの居る地点に吹っ飛ばした。
(あぁ、地味にあんな内容で良かったのかなぁ。まじめすぎだよなぁ)
私のキャラには合わない亡いようだったので、送ったあとに散々後悔をした。




