第224話 革命の炎心
「うぅん、眠い」
曖昧として、微妙に浮上してきている意識の中で呟くと、
「あっ、アリス。ねぇ、アリス。起きて」
と囁くような声と共に、私の体が揺らされた。
(嫌だぁ、あと・・・10分くらい)
と心中で呟き、
「せんせぇ、あと20分」
こう声を出し、再度眠ろうとすると、
「あっ、アリス。もう起きないと」
大きな声で言われ、強めに体が揺らされた。
(あぁ、これは無理。激しすぎ)
と思った私が、薄く目を開けるとイレーネがいた。
「お・・はようございます」
寝起き独特な、ガラガラな声が出た。
「だっ、大丈夫」
彼女は私にそう問いかけてきた。
「大丈夫です」
こう返しながら、起き上がった。
(・・・地味に、私、さっきなんて言った。・・絶対、間違えて先生って言っちゃったよね。あぁ、やらかした。昨日、手紙書いたせいだ。先生のこと考えたせいだ。絶対。あぁ、あぁ、はっず)
と思いながらも、ゆっくりと寝惚け眼を何回も擦った。
「ふぁぁ、あぁ、んっ、んっ」
大きく欠伸をした後に、
「眠い、眠すぎ。もっと早く寝れば良かった。寝落ちってクソだな」
小さく誰にも聞かれないくらいの声量で呟き、再度大きく欠伸をした。
「死にそう。辛いわ」
何か痒かった背中を掻きながら再度、小さく呟き、床に腰を下ろした。
何か、分らないけど、立つのが嫌になったからだ。
「だっ、大丈夫、アリス」
一連の行動を見ていたであろうイレーネが問いかけてきた。
「あっ、はい。うん。多分、大丈夫です」
私は彼女に返答を返した。
(あぁ、頭が冴えてきた。・・それにしても眠い。マジで。はぁ~~やっぱ、寝落ちってクソだわ。マジで眠い。今後は、一生涯絶対にやらねー)
と思いながら、目を擦った。
(・・・地味に、周りにイレーネを除いたら、人いねーな)
この事に気付いた。
(えっ、まじめに誰も居ないじゃん。どうして)
気になった私は、
「イレーネさん。どうして誰も人がいないんですか」
辺りを見渡しながら彼女に話しかけると、
「皆、テントの周りに集まってるのよ」
彼女は説明をしてくれた。
「そうなんですか」
発言をしながらも、
(私はどうした物かな。他の動きに合わせるべきだよな。此処で目立って、出る杭として打たれるのは嫌だし)
こう考え、
「あの、イレーネさん。私達も、行きませんか」
問いかけるように彼女に意思を伝えると、
「うん。そうしましょうか」
と彼女は私に答えて、腰を上げて、
「早く行くわよ。立ってアリス」
こう私に言ってきた。
「あっ、はい。分りました」
と返し、焦りながら必死に体を動かして、立ち上がった。
「もう遅いけど、そこまで焦らなくて良いのよ」
こう言ってきた。
(うん。遅いね。すっごい遅いね)
と思いながらも、
「あっ、そうだったのですか」
こう彼女に返すと、
「行くわよ」
彼女はそう言いながら、テントの方に振り返り、進んでいった。
「・・・・あっ、はい」
少し、違うな。
だいぶ、反応が遅れたが、返事をし、彼女についていくように走った。
…………
その後、ちょっと歩き、私達がテントの前につくと、何か、5,6人でグループみたいなのを作り、皆が固まっていた。
(なにこれぇ~何か、疎外感感じるんだけど)
私がそう思いながら、適当に誰かに事情を聞こうと、知り合いを探していると、
「あっ!アリスちゃん」
と知り合いの声が聞こえてきた。
「えっ、あっ、イリナさん」
(良かったぁ、知り合い居て良かったぁ。良かったぁ)
と思いながらも、彼女に近づき、
「今、何をしてるんですか」
気になっていたことを問いかけると、
「カシワギがね、4人から6人で行動する班作れ。って言ったから皆作ってるんだよ」
と彼女は教えてくれた。
「教えてくれて、ありがとうございます。イリナさん」
彼女の御礼を言うと、
「アリスちゃんはさ、誰か一緒に班組む人いる?」
と問いかけられてしまった。
(班組んでくれそうな人・・・居たっけな。・・・えぇと、イレーネとマルコ、ロベルト、イリナ、あとカシワギくらいかな。知り合いそれくらいしか居ないし)
こう考えて、答えようとすると、
「アリスちゃんが良かったらね。良かったらで、良いんだけどね。私と組んで欲しいんだ」
彼女は私に言ってきた。
「勿論ですよ。私もイリナさんとなら良いな。と思っていたので」
私はこう言った後に、
「あっ、あとなのですが、知り合いを誘っても良いですか」
と彼女に問いかけた。
「良いよ。3人くらいなら」
こう彼女は、私に言ってきた。
(3人?多分、マルコ、ロベルト、イリナ、カシワギって同じ班だろ。それに私も加われば、5人。それに3人って8人になって、上限人数超えないか)
疑問を抱きながらも、ちょっと後ろで何とも言えないような表情をして、多分聞いていたであろうイレーネに、ちょっとだけ近づき、
「あの、イレーネさん。・・お願いです。・・・その、私と班を組んで貰っても良いですか?」
とお願いをするように言うと、
「・・・えぇ、勿論。良いわよ」
こう彼女は言ってくれた。
(ありがてぇ、これで多分、知り合い全員と同じ班になるよな)
と思いながら、
「あの、この人。イレーネさんです。構いませんよね」
少し、意味の分らない文章で、イリナに問いかけると、
「うん、大丈夫。・・・その人だけ?」
と問いかけられてしまった。
「はい、そうです」
何か、友達は居ないのか。と問いかけられているような気持ちになりながらも応えると、
「そう何だ」
と感情がよく読み取れない声で返し、
「私に付いてきて、カシワギに一応、どんな班員なのか、教えるから」
彼女はイレーネと私にそう言い、走って行った。
「イレーネさん。行きましょう」
と言いながら、私は何故か、彼女の手を掴み、早歩きでイリナの背中を追っていくのだった。
橋立です。微熱出しました。
拗らせたらすまねぇ。休むかも。
謝罪もついでに。
最近、サボってた。ごめん。




