第223話 関係性
ブックマークまた増えていますね。笑えます。ありがとうございます。です。略して、あざますでしたっけ?分かりませんが、そんな気がします。
反論は、まぁ、ごめんなさい。許しません。
「そう言えば、今更かもですが、貴方とノラってどんな関係だったのですか」
数分間、血が溢れ出す傷跡に布を当て続け、
(血が止まったな)
と気付いた所で、微妙に気になった事を問いかけた。
「・・・」
彼は、聞かれたくないのか、それとも考えているのか、無視をしてきた。
(何か、答えてくれよ)
と思いながら、
「話した方が気持ちの整理も出来ると思いますよ」
こう言ってみると、
「そうか、分った。話してみるよ」
と返答が返ってきた。
(ありがと)
心中で呟きながら、彼の声に耳を傾けた。
「あいつは。ノラは、僕と同時期に入ってきた奴だった。・・・僕はあいつのことを最初、元気で正直な奴だと思ってた。『カシワギ』とか僕の名前を何度も呼んできた。その度に、僕はあいつと遊んだり、共に話をしたりした」
彼は、そこで一回、深呼吸のような物をした。
「あいつと俺が入ってきて、数週間経った後だった。・・レナードが革命赤軍を結成した。俺と、ノラとあいつの弟も、そこに入った・・・」
初めての情報を出してきた。
(弟が何時って噂。本当だったのね)
と思い、
「ノラに弟居る。という噂は本当だったのですか」
こう深呼吸をしていた彼に問いかけると、
「あぁ、本当だ」
彼は、そう返答をしてきた。
「・・・革命赤軍は、順調に規模を拡大していった。俺達を捕らえている貴族の従者も、その外部の見方もどうにかして、レナードと、革命赤軍の幹部達が仲間にしていた」
もう一度、深呼吸をした。
「だが、従者の動きに違和感を抱いた貴族が、革命赤軍の存在に勘付き始めていた。今までは、レナード達がどうにかしていたみたいだったが、規模が大きくなりすぎたんだ」
再度、深呼吸をした。
「勘付かれてからは、一人、一人と貴族の連中に連れて行かれた。協力者の情報によると、拷問されて、その末に死んでしまったらしい。・・・それで幹部も何人か連れて行かれて、帰ってこなかった。だが、誰も、誰一人として情報を吐かなかったんだ。情報を吐こう物なら、全員、パクられて終わる。その事に皆気付いてたんだ。・・・・・誰も、情報を吐かなかったためだろう。また一人、一人どんどん人が連れて行かれた。」
また深呼吸をした。
「そして遂にノラも連れて行かれた」
少しだけ、冷たい声で言い、
「だが、奴は帰ってきた。複数の騎士を引き連れて。裏切ったんだ!あいつは、俺達を裏切ったんだ。情報も吐いたんだ。そのせいで、未だに生きていたレナードも、幹部達も全員、全員連れて行かれたんだ。あいつの裏切りのせいで、皆。皆、死んだんだ」
叫ぶように言った。
その声は、周りのから聞こえる、声や叫び声を、掻き消すように芯が通っていたように感じた。
「あいつは、裏切り、何人もの人間を殺したうえ、のうのうと生き、裏切り行為を続けた。情報を送り続け、少しでも反乱の可能性があれば、報告をしていた」
彼は、そこまで言ったところで、
「もう、話は終わりだ。出て行ってくれ」
何かに気付いたようで、消えきれない怨嗟を吐き出すような、そんな声で言い、私の背中を押し、追い出してきた。
「えっ、あっ、はい。分りました」
と答えながらも、既に追い出されていた私は、
(何に気付いたんだ。あの人は)
疑問に思いながらも、帰って問いかけても、教えてくれないだろうと思い、適当に人と人の間をすり抜け、人口密度の高い場所を越え、人っ子一人居ない場所を歩いた。
(落ち着くな。やっぱ精神が陰なのかな。それとも、あの狂った雰囲気は嫌だったのかな)
此処まで来る途中に見てしまった。血溜りの事を考えながら呟く。
(あぁ、怖い、怖い。人間って、怖いな)
と思いながら、
(これでやっと魔法が使えるんだ。・・・そうだ、先生に手紙の返事でも書いてやろう)
こう考えたので、隠していた先生からの手紙を取り出した。
(えぇと、・・
『先生へ、どうもお久しぶりです。何日ぶりかは、諸事情で分りませんが、私は元気にしています。どれくらい元気かというと、魔法を無限に撃てるぞ~~と思えるほどです。
さて、お返事が遅くなってしまった理由ですが、それは秘密でお願いします。
秘密のある女は、ミステリアスで可愛いでしょう。
えと、あと報告です。多分、もう少しで帰れると思います。しっかりとやってくれていると思いますが、色々と心配です。先生のことは信用していますが。
あっ、もう終わりにしますね。長々と書くのは好きではないですし、先生も嫌だと思うので』)
手紙の内容を考え終わり、私はそれを久しぶりの創造魔法で産みだし、ワープ魔法で吹っ飛ばした。
(・・・案外、体に染みついてるんだな、魔法)
殆ど何の苦も無く使うことの出来た魔法にそう思いながら、適当に辺りを進んでいった。
すると、
「あっ、アリス」
イレーネの声が聞こえてきた。
「イレーネさん」
(何か、すっごい久しぶりに感じるな。気のせいだろうけど)
と思いながら、私は彼女に駆寄っていった。
まぁ、その後は、ただ意味も無く駄弁った。
彼女の話を聞いたり、適当に嘘を混ぜながらも、私の話をしたりして、そして私は、いつの間にか寝てしまうのだった。




