第199話 奴隷の紋章を刻んだおじさん
ちょっと、来年の予定言います。突然、言うのは、少しだけ私も嫌なので。
2024の1月から、4月まで、殆ど完全に活動停止するね(一部は、動きます。カクヨム、なろうで時間を作って続きを書いたり等々、頑張るつもりなので)
まぁ、まだ7ヶ月?くらい先なので、気にしなくても良いよ。
薬の臭いをまとわせながら、牢屋が並ぶ、場所に入ってきた、優しそうなおじさんは、一緒に付いていた不潔な男に対して、
「報酬は、沢山貰う、構わないだろう」
先程の、
『先払いで頼むよ』
と言う発言に続けて言うのだった。
「えぇ、えぇ、構いませんとも、・・幾らほどでしょうか」
不潔な男は、ゴマをするようにして、そう問いかけると、
「金貨1枚と銀貨5枚だ」
おじさんは、そう言いながら、牢屋の方に歩いて来る。
「もう少し、まけては貰えない物でしょうかねぇ」
不潔な男は、値段に納得がいかないと言ったように、発言し、
「おい、それ以上に近づくな、殺すぞ」
ローブの男が、おじさんに対して怒鳴った。
(うるせ、うるっせぇ、本当に煩い、耳が痛い)
私はそう思いながらも、怒鳴ったローブの音を睨むと、
「おぉ、うるさい。・・魔法使い殿かな。君、煩いよ」
おじさんは、のほほんとした様子でローブの男に話しかけながら、近づいてきた。
「お前は、何者だ、そこで立ち止まれ」
ローブの男は、腰に差していた、キラキラと光を反射させる棒状の短い何かを取り出し、おじさんに先を向けた。
「儂か。儂は、ただの流浪の呪術師だよ。そう言う君は、何者なのかな」
おじさんは、そう、名乗りながら、魔法使いを冷たく睨んだ。
・・・そんな、静かな決闘だろうか。
それが繰り広げられている間、不潔な男は、アワアワとしているだけだった。
「おい、人攫い。お前は、何故、この者を此処に連れてきた」
ローブの男は、今にも殺しそうな怒鳴り声を不潔な男に掛けた。
(うわぁ、地獄絵図、私からしたら、敵同士が争ってたら利益しかないけど)
と思いながら、心中で嬉しがっていると、
「呪術師様を呼んだのは、奴隷の紋を刻むためだ・・・です」
不潔な男が、敬語を間違ってそう言った。
「ぷっ、」
少しだけ、私が笑い声を漏らしてしまうと、
「・・・・」
黙ってはいるが、非常に、非常に怒っている視線を感じた。
(いやぁあ、怖い、怖い)
私がそう思いながらも、呪術師とローブの魔法使いの行動を観察していると、
「納得してくれたかな」
呪術師がそう問いかけるように発言をした。
すると、
「・・・あぁ」
少しだけ・・・違うな、大分、不服と言ったように睨みながらローブの男は言った。
「それじゃあ、服従の呪いを刻むとするかぁ」
呪術師は、こう発言をし、続けた。
「それで、儂はどっちに刻めば良いのかな」
ローブの男、不潔な男、両方に問いかけるように言った。
「あいつだ、あの黒髪の方を頼みます」
不潔な男が、私を指差しながら言った。
「ほーう、あの子か」
呪術師は、私の方をジーと観察するように見つめ、
「分った、早速やろう」
と発言をし、私の方に近づいてきて、牢屋の目の前に立ったところで、
「それじゃあ、君達二人は、出て行って貰えるかなぁ」
ローブの男、不潔な男、両方に命令した。
「分りましたぁ」
「それは出来ない」
相反する二つの声が響いた。
了承した、不潔な男は、早速退室し、拒絶したローブの魔法使いは何時までも、私の牢屋の目の前で立ち続けた。
「早く出て行ってくれないかな、君がいると邪魔なんだよねぇ」
呪術師がそう言うと、
「それは出来ない」
ローブの魔法使いはそう頑固に返した。
「分った、それじゃあ、君はいても良いよ」
呪術師はそう言うと、牢屋に鍵を差し込み、開いた。
(鍵持ってるんだ、受取ってたのか、ここに入る前に)
私はそう思いながら、呪術師を睨むと、
「おぉ、怖いねぇ」
ふざけたように返した後、背負っていた鞄を私の目の前で広げ、中に入っている物を取り出した。
(こいつ、馬鹿か、こんな所で広げたら、私が攻撃するかも知れないだろ)
と思いながらも、非常に嫌な予感がしたので、睨むだけにしていると、
「良い子だ」
小さく呟き、何らかの黒い液体が入った瓶の中身を、器の中に入れ、瓶をしまい、その代わりに、鋭いナイフ、それと筆のような物を取り出した。
「お前、何をするつもりだ」
ローブの魔法使いが、怒鳴るように問いかけた。
「秘密だぁ、知りたければ、儂の弟子になることだ」
馬鹿にするように言いながら、私に近づいてきた。
(嫌だ、何か、キモい、ホントにキモい、やめろ。ガチで近づくな)
私は、非常に嫌な予感を感じていた私は、少しずつ後ろに下がろうとしたのだが、背を壁に付けて座っていため、それは出来なかった。
(あぁ、終わった)
そう思いながら、絶望していると、いつの間にか近づいていた呪術師が、器を床に置き、私の手を持ち上げ、指先をナイフで軽く刺した。
「っった」
小さく声を、漏らすと、呪術師は、ナイフを床に置き、器を手に取り、指先に球のように現れ、流れ出し始めた赤い血を器の中に入れた。
「これで、準備完了だ」
呪術師は、そう言うと、
「魔法使い殿は、何処に付けて欲しい」
ローブの魔法使いに問いかける言葉を漏らし、
「何処でも良い」
少し悩んだ後に、こう返答する声が聞こえた。
「それじゃあ、首辺りに付けよう」
呪術師はそう言うと、私の血とよく分らない、謎の黒い液体が入った器の中身を、持っていた筆で軽くかき混ぜ、私の顎辺りを軽くずらすように押し、筆を鎖骨の上辺りに押しつけるようにして動かした。
痒いような、くすぐったいような、そんな感覚が来ると、一瞬覚悟した私だったのだが、私の予想は裏切られ、覚悟したのとは別の物が、痛みが。鎖骨の上辺りから突き刺すような痛みが響いた。
「ぐああぁ、ああぁ、ああぁ」
地獄のような痛みにそう叫び声を漏らしながら、
(やめろ、痛い、痛い、痛い)
心中でこう思い、呪術師を止めようと、一心不乱に手足を動かした。
だが、結果としては、呪術師を止めることなど出来ず、私が気絶するだけだった。
気絶する前に、
「あぁ、可哀想に・・神様の寵愛が、迷える子羊にありますように」
小さく聞こえたような、そんな気がしたが、気のせいだろうか。
あっ、そう言えばなのですが。良ければ、感想を下さいませんかね?
私に垢がバレたくないのなら、Twitterか、ログアウトした状態で感想を送ったり出来ると思うので、お願いします。お気軽にどうぞ。てか、普通に下さい。お願いします。
「あっ」でも「うっ」でも「いえぇい」でも何でも良いので。
なろうの方は、駄目ですけど、Twitterなら、荒らしても構いませんので、どっちかというと荒れてる方が楽しいですしね。




