第192話 痛ぇ痛ぇ・・地味にあの魔法ってどうなんだろうな
「あぁ、痛ぇ、痛ぇ」
私は声を漏らしながら、地面から起き上がった。
『ズキズキ』
体中に突き刺さる痛みが走り、
「がうあがぐあああぁ」
叫ぶ声を漏らしてしまった。
(痛い、体中が)
私はそう思いながら、
「ぐっ、クソが」
声を漏らしながら、辺りを見ると、血がそこらじゅうに散らばっていた。
(あぁ、何でだ)
私はそう思いながらも、身体をチェックすると、沢山の痣があることと、体外には少ないが、切り傷みたいな物が分った、口の中には沢山あった、あと鼻も血が出たのか、鉄臭かった。
(これ、何時か直るかなぁ、・・・それにしても、痛ぇな、マジでいてぇ、泣きたい、あぁ、もう、何で私はこんなことしてるんだ、辛いよぉ・・・)
弱気になりすぎるのは良くないと思った私は、
(・・・何時か、何時か、何時か、きっと、想像は出来ないけど、何時かは、きっと、この苦痛も感じて良かったって感じる事があるはずだ、きっとこの苦痛を消し去ってくる喜びもあるはずだ、利益があるはずだ、きっと、きっと、きっと)
こう思いながら、這うようにして、壁に寄っていき、壁を背に身体を起こした。
(あぁ、イッてぇ、・・地味に、私、何時間気絶してたんだ、時間によっては色々と危ないけど)
私が目尻の部分を抑えながらその事を考えたのだが、正確な時間は分らなかった、だが、窓のような物から入ってくる光の量から今現在は、夕方頃だという事が分った。
(長い時間気絶しちゃったな・・・何か魔法で作って食べるか)
私はこう心の中で呟きながら、適当なパンを作り出し、それを口にくわえ、唾液でふやかした後に食べた。千切る音が鳴ってあの不潔な男に聞かれてしまったらしょうが無いだろう。
(あぁ、味が殆どしねぇ、それに、不味いなぁ、唾液でふやかすなんて、まぁしゃあないか、パンだもんなぁ)
そう心中で呟きながらも、口には漏らさず黙って食い続けた。
「ふぅ、ごちそうさま」
小さな、私以外には聞こえないような声で言った後に、
『ズキズキ』
と突き刺す痛みを耐えながら、立ち上がり、私が現在入れられている牢屋の中を意味も無く見渡した。
その後、先程と同じ場所に腰を下ろした後に、
(何か、使うかも知れない物を創っとくか、この武器達は使いたくないな、多分、死んじゃうし)
こう考えながら、もしかしたら使う可能性のある武器、剣とか槍とかを創り出し、倉庫の中に突っ込んでいった。
(そう言えば、これって内容量無限なのかな)
私はそう思いながらも、検証するのは面倒くさいので、
(まぁ、いいや、それは何時か分ることだろう、・・今すぐに分ることは・・・そう言えば、これって入れた物の状態って進み続けるのかな)
他にも気になった事が出来たので、何時か中に突っ込んだ、カエンタケが入った容器がを取り出した。
カエンタケは取った直後の赤々とした色から変色し、紫色とか茶色に変わっていた。
(あぁ、これって、時間は止まらないんだな・・・マジかぁ、まぁ、そこまでヤバい物は突っ込んでないよな)
知りたくなかったことを知ってしまった私は、入れた物を思い出すと、
(そう言えば、汚れた服とか突っ込んでたな)
更に思い出したくないことを思い出してしまった。
(確か、耐えられなくてやっちゃった服も突っ込んでたよな・・・臭い絶対ヤバいよな、絶対かびてるよな・・・・)
私は昔耐えられず、不甲斐ないことをしてしまった服を突っ込んでいたことを思い出しながら心中でそう呟き、
(よし、未来の私に全てを託そう、きっとどうにかしてくれるはずだ)
未来に全てを託すことにした。
その後は、思い出したくないことを思い出さないように沢山の剣や槍を創り出し続け、影の中に突っ込んでいき、窓のような物から太陽光が入り込まない時間帯になった。
(大分創ったな、これくらい創ればまぁいいか、多分大丈夫だよな)
私はそう思いながらも、座り続けていると、大きな大きな煩い足音が聞こえてきた。
(不快な足音だな・・多分、あいつだよな・・・どうにかして仕返ししたいな、ハッカ油でもあいつにぶっかけるか)
こう悪い考えが浮かんだのだが、そんな事をやったら、例の少女の信頼を得るための時間が無くなるだろうと思い、
(はぁ、大人しくしてあげるか、私は優しく、凄い寛大だから、モンド先生だったら、絶対に仕返ししてたよ~)
と思いながらも、大人しく座り続けていると、
「よぉ、クソがきぃ」
不潔な男は腰辺りに鍵を付け、手に木の器のような物を持っていた。
「なに」
睨むように見ながらそう問いかけると、
「てめぇ、」
一瞬怒鳴った後に、
「これがなんだか分るか」
私にそう問いかけてきた。
(多分、手に持ってるあれだよな・・・ご飯かな)
分ったような気がする私は、
「さぁ」
こう返答を返すと、
「ガハハ、これはお前の飯だ、どう言う事か分るよな」
不潔な男は私を嘲笑うようにそう言ってきた。
「さぁ、分らないなぁ」
(あいつ、私に謝れって言いたいのか、嫌に決まってんだろ)
こう思いながらも惚けたように返すと、
「てめぇが、今、此処で、俺に謝罪しろっつてんだよ」
本気で怒ったように怒鳴ってきた。
「嫌に決まっている、それに、貴方の方が私に謝るべきなのではないの」
私が煽るつもりでそう言うと、
「このクソガキ」
奴は私の牢屋に入ってきて、手に持っている物を投げてくるのだった。
『果たして、ゲーム内での陽キャはリアルガチの陽キャに憧れを抱いてしまうのか?』
これ知ってますかね?
知っているなら、ごめんねって話です。まぁ、結論。消しましす。
2023/05/03くらいにね。
理由としては、単純にもっと出来たなって思うことや、一応は、あれ長期用の色々な設定を食いつぶしてるってのもあるからです。
某有名FS小説の名前を結構ちゃんとパクってて怖いってのもあります。




