表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
192/385

第189話 脱出!!それと人型

 汚い大男に攫われてしまった私は、現在、脱出するために頭を回していた。

(どうしようかなぁ、手には枷がはめられているし、出口であろう物は鉄製の格子だし)

 私は現状を纏め、

(・・・これ、結構ちゃんと牢屋だな)

 こう思った事を心中で呟いた後、辺りを見渡し、

(・・・・今まで触れなかったんだけどさ、流石に汚くね、苔が沢山は得てるし、よく分らない物も湧いている、・・不衛生すぎでしょ、愛玩動物として扱うにも、奴隷として売るにしてもさ、こんな状況だったらさ、疫病にかかったりして駄目だろ、それに、隙間風と水流の音、お前ら、煩すぎだろ)

 今まで触れていなかったことに触れた。


(あぁ、マジでうるせぇ、はぁ、でも、脱出方法をちゃんと考えないと)

 こう言葉を漏らしながら、取り敢えず手にされている枷をどうにかすることにした。


(さて、どうした物か、木製だし燃やすか・・・まぁ、冗談だけど、流石にそんな事したら服とかに燃え移って焼死しかねない、それじゃあ、どうするか・・・あぁ、ワープの魔法でいけるじゃん)

 少し考えた結果、解決策を思い付くことが出来たので、

(あぁ、失敗したら怖いなぁ、でも、短距離ならいける、前はちゃんと出来てたし)

 こんな感じに少し怖い物の、

(あそこらへんに行けば良いかな)

 私は牢屋の端に魔力を動かし、着させられているボロ布ごとワープをし、足枷と手枷を外すことが出来ました。


(さて、地味に、何で私は、牢屋の中にワープしてしまったのかな)

 私は自分の行動がよく分らなくなりつつも、

(あそこらへんだよな・・・格子が邪魔でやりずらいなぁ)

 こう思いながら、ワープ魔法の照準を定め、行った。


「はい、脱出成功」

 私はそう小さく呟きながら、

(これは、どっちに進めば良いんだ)

 左右に真っ直ぐと延びていく道に、

(右か、左か、どっちにしようかな、どっちが外に繋がってるんだ)

 こんな具合に悩み続き、思い付くことが出来なかったので、

「よし、右に行こう」

 適当に決めることにした。


(まぁ、分らないんだったら、どっちに進もうと構わないだろう、もし間違ってたら引き返せば良いだけの話しだしね)

 私はそんなこんなで、いつも通りの歩調で歩みを進めた。


 少し、数分程度歩いたところで、

(地味に、私って目視で索敵してるから背後から迫られてたら危険だよな・・・昔作った索敵魔法を使うか・・・でも、魔力の消費が重すぎるよな・・・・索敵を大きく保って魔力消費を少なくする方法・・・・思い付かないな・・・まぁ、そのまんまで良いか、数時間程度なら大丈夫だろう、多分)

 こう思い、昔作り、人捜し魔法と呼んでいた魔法を半径10メートルくらいで展開させた。


(誰か居ないかな、私以外にも攫われた人とか)

 私はそう思いながら、魔法に意識を集中させたところ、

(あっ、人型あった・・・寝そべってるだけだよな)

 寝ている小柄な人型を見つけた。


「大丈夫ですか」

 私はその人型が眠っている場所に歩いて行き、寝そべっている人型にそう問いかけた。

「・・・・」

 返答は返ってこなかった。


(どうしてるんだろう、気絶してるのかな)

 私はそう思いながら、ワープの魔法でその牢屋の中に入り込み、

「大丈夫ですか」

 再度問いかけても、先程と同じで返答が返ってくることが無かった。


(あれ、この人、本当に大丈夫か、震えてるから、生きてるのは確か何だけど)

 私はそう思いながら、その人に近づいていった。


(暗くてよく分らないな)

 そう思いながらも、

「あのぉ~生きてますか、大丈夫ですか」

 こう生存確認の問いを問いかけると、

「・・・・」

 無視をされてしまった。


(まぁ、生きてるのは分ってるから、問いかける必要性は無かったな・・・・)

 こう自分の問いかけた内容を公開しながらも、その寝そべっている人に更に近づき、方を触れると、

「いやっ、やめっ」

 幼い少女の声が人型から響き、触れている私の手を叩いた。

 叩いたと言っても、力が出ないのか、対して攻撃力があるわけでは無いのだが。


「あぁ、申し訳ありません」

 私はそう言いながら、彼女から離れ、

(さて、どうした物か・・・・関わらないことが正解だろうか、多分、そうだろうな、なんせ、関わったところで私に、ブランドー侯爵家に利益は存在しない・・・どうした物かなぁ・・この少女を此処から連れ出したとして何らかの利益が見込めるだろうか・・・・治安回復の手助けになる可能性はあるのか・・この少女を使ってあの男達を検挙できる可能性もあるよな・・・でも、教育費、医療費、食費・・損失もでかいよな、果たして利益は見込めるのか・・・)

 関わるべきなのか、関わらないべきなのかを考え始め、

『関わった方が利益が見込める』

 と判断した私は、

(現状、連れ出すのも不可能な印象があるな、信頼を得ようにも時間が掛かりすぎては奴隷として売り飛ばされる可能性が高いから駄目だよな・・攫うか・・それだと、色々と利用できるのかが分らないな)

 色々と連れ出す方法に頭を回した。


 数分間悩んだ結果、

(この少女は、多分、ご飯を真面に食べられているとは考えられない、餌付けとかをして信頼を得て、人攫いをし金を得る人間の検挙のために証言でもして貰うか)

 こう方法を考え、

(さて、何を食べさせるべきか・・断食に近い状況な訳だから粥の類いが良いだろうな)

 食べさせるものを考えた後に、

「どうぞ、これをお召し上がりください」

 彼女に背中を向け、米粥を創り出し、差し上げ、他にも人が居るのかを探すのだった。

主人公の利得関係の発言について。

これは、今の所は、完全に偽善。

利得主義に見せかけて、理由をこじつけてるだけ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ