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第186話 ごめんね、先生

「あぁ、ねっむ」

 私はそう声を漏らしながら、上体をあげた。

(あぁ、本当に眠い・・・2度寝しようかな・・・)

 こう回らない頭でどうするかを必死に検討をし、

「やっぱやめよう、面白くないし」

 決めたことと理由を口から漏らした。


「あぁあぁ、着替えるか、はぁ、ふぅ、よし、着替えるか」

 眠くて怠い身体を頑張って動かし、ベッドから滑り落ちるように出ようとしたところ、

『ベチン』

 と鈍いような、鋭いような、なんとも言えない音が辺りに響き渡った。


「あぁあ、やらかした・・・・」

 顔から落ちて非常に痛いが、小さくそう声を漏らすだけだった私は、

(起き上がろうかな・・・何か、もう、やる気が起きないなぁ)

 落ちた姿勢から動くこと無く、謎の無気力感に悩まされながらもそう頭を回した。


 そんなこんなで数分間が経ち、冷静になり始めた私は、

(あぁ、私、何やってるんだろう、阿呆だな、本当に何やってるんだろう)

 こう何故、自分があんな事を、こんな体勢で考えていたんだろうかと考え始めた。


 それでまた数分間が経ち、未だに私が頭を回していると、

「君・・・何をやっているだい、・・大丈夫かい、色々」

 頭を心配しているのかその言葉を飛んできた。


「・・・さぁ、どうでしょうね」

 私も、私が正気なのかどうかが分らなかったためにそう返事を返すと、

「・・・・そうか・・・立ち上がったらどうだい」

 返事に迷ったのか先生は私にそう言ってきた。


「・・・あぁ、確かにそうですね、着替えたいので一旦、部屋出て貰って良いですか」

 立ち上がりながらそう言うと、

「良いよ・・・」

 先生は私にそう言いながら、どっかに消えていった。


「はぁ、着替えないとな、はぁ、面倒臭いなぁ」

(一日中、寝間着で居られないのは、本当に嫌だなぁ)

 こう思いながら呟き、クローゼットに歩いて行き、適当に服を選び、着替えた。


「はぁぅ、眠いなぁ、微妙に」

 声を漏らしながら、椅子に腰を掛け、

「先生、着替え終わりました、出てきても良いですよ」

 と声を上げると、

「そうかい」

 先生はこう言いながら、どこからともなく現れてきた。


「それで何か用ですか」

 訪ねてきた先生に問いかけると、

「いや、別にたいしたことは無いよ、見知った人間がよく分らない奇行をしてたら気になるだろう」

 こう返答を返してきた。


「奇行ですか・・・・私って、そこまでヤバく見えたんですか」

 驚いたような口調で問いかけると、

「客観的に見れば分ると思うよ」

 先生は私に促すように言ってきた。


(えぇと、私は、ベッドから滑り落ちて、数分間、特に動かず、何もしてなかった・・・何かヤバいような気もするな、言われてみれば・・・・)

 私は先生に促されたとおり、自分の行動を客観的に考えながらそう心中で呟いた後に、

「確かにそうですね、奇行をしてますね」

 と言葉を呟くと、

「そうだね」

 肯定する声が聞こえてた。


「・・そう言えば、今って何時頃ですか」

 私が気になったので問いかけると、

「5時半」

 こう返答を返された。


「マジですか」

(えぇ、嘘だぁ、だって私は、2時頃に寝たんだぞ~3時間半に起きれるわけが無いだろう)

 と思いながらも発言をすると、

「疑うなら自分で皆よ、時計持ってるだろう」

 先生は不貞腐れたようにそう言いどっかに行ってしまった。


「行っちゃったか」

 私は小さく漏らしながら、その辺に適当に放置していた懐中時計を手に取り、文字盤を覗き見た。針は5時48分を示していた。


(あっ、先生の発言あってたんだな・・・後で謝らないとだな)

 こう思いながら、どうやって謝ろうかと考え始め、数時間が経ち、

『コンコンコン』

 扉を叩く音が聞こえてきた。


「あぁ、はい、どうぞ」

 私が謝り方を考えながらそう声を掛けると、

「失礼します、お嬢様」

 伺うような声でマリーちゃんが部屋に入ってきた。


「どうかしましたか」

 口調から何かがあったのか気になり問いかけると、

「お嬢様が何かお考えなのかと思い・・・」

 遠慮したような風に言ってきた。


「いえ、たいして重要な事は考えていませんでしたよ・・それでどうか致しましたか」

 マリーちゃんが来た理由を問いかけると、

「朝食の準備が出来ましたのでお嬢様をお呼びに参りました」

 用件を話してくれた。


(・・・もうそんな時間か、早いな・・・結局、先生への謝罪の言葉も思いつけんかったし)

 私はそう心の中で呟きながらも、

「そうですか、分りました」

 こう返しながら、椅子から立ち上がり、マリーちゃんに付いていくように歩いて行き、ご飯を食べ、図書館に来た。


「先生、居ますか」

 少し気まずい気持ちになりながらも声を上げると、

「どうしたんだい」

 こう返しながら先生は出てきた。


「まずは、その、謝罪させて貰って良いでしょうか」

 私が問いかけるように言うと、

「何に対して」

 分らないと言った様子で問いを返された。


「えと、今日の朝の疑ってしまったことに対してです」

 こう返答を返すと、

「別にその程度で謝る必要性は無いよ」

 先生は私に言ってきた。


「・・・でも、謝っても構いませんか、自己満ですけど」

 私が言うと、

「まぁ、良いけどさ、意味が分らないよ」

 先生はそう言ってくれたので、

「それじゃあ、先生のことを疑ってしまい、申し訳ありませんでした、それとありがとうございました」

 今朝のことの謝罪の言葉と謝罪を了承してくれた事への感謝の言葉を私は発言するのだった。

今日から、1時投稿に戻りまーす。気分によって変わるかも。

あっ、あと、此処も、短いかも~

遅くなりますが、実験作『極東の帝国』を投稿しました。

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