第179話 ワープ魔法とそれを使う人
第1話のメタネタを少し修正しました。
見る人はいないと思いますが、一応言います。
おかしかったら教えてね。
魔力を見る魔法が使えるようになった私は、
「先生いますか」
部屋の中でこの声を上げると、
「なんだい」
数秒後この声が帰ってきた。
「先生、先生、ワープの魔法を教えてください」
私がそう言うと、
「例の魔法はどうしたんだい」
と何言ってんの馬鹿じゃ無いみたいな声で言われてしまった。
「出来るようになりました」
本当に出来るようになったので私が言うと、
「早いね・・・嘘じゃ無いだろうね」
疑いの声を上げてきた。
(酷くね、私だってやるときはやるんすよ)
こう思いながらも、
「本当ですよ、やって見せましょうか」
私が言うと、
「・・・まぁ、いいや、嘘で失敗したとしても君が瀕死か死ぬだけだろうし」
何か、スッゴい怖いことを言い出してきた。
「えっ、失敗したら死ぬんですか」
(何それ、初めて知ったんだけど)
と思いながら発言すると、
「そりゃあ、そうに決まっているだろう」
当然のことを言うように言ってきた。
「どっ、どうして死ぬんですか」
私が死亡理由を問いかけると、
「ワープしたところが壁の中だったら窒息死、水の中だったら溺死、空だったら落下死、焰の中だったら焼死するんだよ」
色々と教えてくれた。
(えっ、怖。えっ、マジッスか、えっ、マジッスか、どうしよう、習うのやめようかな・・・・でもなぁ、習わないと、面倒臭いんだよな、街まで遠いし)
と思いながら、
「気をつけるので教えてください」
私が頭を下げながら頼むと、
「別に良いよ・・・僕は駄目って言った記憶が無いのだけど、言ってたかな」
先生はそう答え、質問をしてきた。
「それじゃあ、早速教えてください」
露骨に先生の問いかけを無視しながら言うと、
「はいはい、分ったよ」
許してくれた。
「それで、どうやれば良いですか」
私が問いかけると、
「自分の体内の魔力を移動したい場所に動かすだけだよ」
先生は簡単そうに言ってきた。
「・・・それ、近距離なら簡単ですけど、遠くだったら、魔力を移動させる時間とか、距離とかの関係で難しすぎませんか」
私が問いかけると、
「うん、人間には難しいね、現に今の所、この魔法を使っている変人なんてこの世界で一人くらいだしね」
と新情報を出してきた。
「えっ、あの、マジですか」
私が何と言えば良いか分らず問いかけると、
「そうだよ、特定の場所に移動する魔術が今は主流で、この魔法を使う人がいないんだよ」
と返答を返されてしまった。
(マジかよ、そんな魔法を使ってる奴って何者なんだ)
気になってしまった私は、
「あの、先生、その魔法を使っている者は何者なんですか」
この問いを投げかけると、
「大言壮語とでも言おうかな、誇張された称号を持ってるただの子供だよ」
先生は口が悪くそう答えてくれた。
(酷くね、ガキって、それに、大言壮語って)
私はそう思いつつも、
「その誇張された称号って何ですか」
気になった事を問いかけると、
「何だっけな、・・・」
先生は少し考えるかのように歩き、
「あぁ、思い出したよ、あのガキは、『賢者』だとか『不老不死の大賢者』とか言われてるね」
その人の称号を教えてくれた。
(馬鹿だろあんた、それって神話とかで語られるガチの化け物だろ、それをガキって、しかも、誇張されてるって)
先生の発言から、正気を疑った私は、
「大賢者様って、神話に記されている方でしょう、それをガキだとか、誇張された称号なんて言うのは、間違ってるんじゃ無いですか」
と先生に反論をするように質問をすると、
「確かにあのガキは、神話に載ってるね、でも僕からしたら、弱いんだよね」
こう回答を返してきた。
「貴方と比べたら、そりゃあ弱いでしょう、貴方、神様でしょ」
私が先生に反論を返すように言うと、
「まぁ、僕が強すぎるってのもあるかも知れないね・・・」
先生は少しだけ、遠くを覗くような視線をした後に、
「でもね、あの子は、ガキは弱いんだよ、僕が知っている中で最弱って言っても過言じゃ無い、賢者なんて大層な称号が似合わない愚者なんだよ」
と私に言ってきた。
「そう言うなら、私みたいな、一般の人間は、最弱よりも弱いって事になりませんか」
私は、先生から、最弱よりも、弱い、クソ雑魚ナメクジって言われたような気がしてそう言うと、
「別に君が最弱の中の最弱って馬鹿にしているわけじゃ無いよ、多分、君の方があの子よりも強いし、これから更に強くなるだろうからね」
こう焦ったように言ってきた。
(珍しいな、この神様が焦るなんて)
と思いながらも、
(先生が認めるって事は、賢者と一騎打ちしても勝てるって事か)
ワクワクしてそう思っていると、
「君が思っていることは出来ないよ、僕が話している強さはそう言うことじゃ無いからね」
心を読まれたのかそう言われてしまった。
(チッ、違うのかよ、てか、心読まれるの久しぶりだな)
私は、そう思いつつも、
「それじゃあ、どういう強さなんですか」
問いかけると、
「さぁね、君も何時か会うことになるだろうから、その時に気付くと良いさ」
先生はこう言いながら、どっかに行ってしまった。
「・・・単純な暴力じゃ無い強さって何があるんだ・・・」
私は、
(多分、賢者だから、魔法を使うんだよな、私と同じで)
と考え続けていると、ふと、
「あっ、ワープの魔法の練習、一切していないじゃん」
このことを思い出すのだった。
賢者さんが何が弱いんでしょうね?皆さんは何が弱いと思いますか?まだまだ、登場は先ですが、考えてみてください。
ヒントとしては、タロットになるんですかね?多分?
私が、見たサイトでの意味的には、多分あっていると思います。
補足説明
『特定の場所に移動する魔術』
AからB地点までの移動は可能だが、
AからC地点への移動は不可




